淡路の夏〜激坂編

緩やかな登り、
程よい降り坂が続く、
洲本市までの道。

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快適に流す。

突然、
後方から前田さんの声。

『アキラさんが来てませーんっ!』

振り返り暫く待つものの、
アキラさんの影すら見えない。

携帯を見るとメッセージが。

「足つった。先に行って。」

・・・。

少し悩んだが、ここは先に行かないと、
日のあるウチに帰れなくなるかもしれない。

アキラさんとはここでとりあえず別れ、
6人でまた走り出す。

洲本市に入り、
コンビニへ。
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ドリンクを買おうと、
背中のジップポケットから小銭を出そうとするが、
上手く取り出せず、レジの女の子を待たせる。

『・・ごめんな、たいがいキモいよな(笑)』

と言ったところで、「いいえ」と一言、作り笑顔。
もちろん目は笑ってない。

ほんま、レーパンにメット姿でコンビニ行ける様になったら
いよいよホンモノです(笑)。

テースケさんが、
ここでガッツリ食ってるのを見て、
一応流動食を口にした。

補食、補水のタイミングを全然解ってない
ピスト乗りな我々は、
学ぶべき事がいっぱい。

お腹が空いてからでは遅いらしいので、
ついでにカロリーメイトとか噛じりながら、

ここからは走った事のない道へ。

いよいよ峠か、と、
ちょっとビビりながらも浮き足立つ面々。


コンビニを出て、すぐ広く大きな登りに入る。
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そういえば海が見えないが、この山を超えた辺りから見えるのだろうか。

それでも初夏の緑が美しい綺麗な道に、
ここは軽く自由走行。
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車通りも少なくなってきて、ますますテンションが上がる。
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前回の100kmでは早くに切れたヨッシャンも、
最近の週末練習が効いてか、全然余裕そう。

後輩のウエキュンは、
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メガネ橋の螺旋坂をギア比3.9の重ギアで登るトレーニングを
しているので、この先の大坂を楽しみにしてるようだ。

降りに入ると長いトンネル。
中は涼しくて気持ちがいい。

そこからこう配が少し急になってスピードが乗る。
スキッドで減速をかけるが脚が回り過ぎて、
思うようにはいかない。

そこからは平坦な道が続き、

交差点に出る度に皆で
「左に曲がっときゃ大丈夫。」

と適当に走る。

ちょっと登りが見えたので、
あれが例の峠?

かと思うと、
先頭のテースケさんが『もう福良らしいで』
と看板を指す。

気が付けば、

南あわじ温泉郷で足湯。
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・・・ちょっと早すぎるやろ・・・。

モンキーパークとか無かったし・・・。

・・・と思ってると、

グーグルマップを片手にウエキュンが、
「もうこんなトコなんすね」と。


・・・完全に峠をショートカットしてるやん・・・。


このままじゃ、160は当然無理、130kmもヤバイ。
まず、イベント企画した俺が全く道を調べずにいた事が間違い。
(海沿いに走ってりゃ行けると思ってた。)

皆に謝りつつ、ここから南あわじを逆周りしてまた28号線で戻る
って案も出したが、200km近くなるのでそれは却下。

大坂に行けずに拗ねるウエキュン。
何の為に来たんやと少し暗くなる面々。
ブログでの言い訳を考える俺…。

そこはフランク度No1のヨッシャン、
『とりあえず大鳴門橋へいってみましょうよ!』

と快活に言ってくれ、
目的が新たに見えて気を取り直す。

まぁ、ここを走れば130kmは行けそうか、
なんてお気楽な気分で民家の間を緩く抜け、
看板が指す方へ曲がると、急に坂道。

しかも急勾配で曲がりくねる峠道。

クールなソウ君も思わず「えっ、ちょっと待って、」
と声を漏らす。
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先頭は当然テースケさん。

次に前田さん、ウエキュンと続いたので、

ウエキュンの背後から、
『トレーニングの成果試しといで、遠慮せんとガンガン前行きぃな!』

と、俺は息絶え絶えに叫んだが、
全然前に行く様子がない。

少しの加速も殺したくない俺は気づけばウエキュンに並び、
顔を覗くと必死の形相。

仕方なく抜こうとする俺に、彼は無理にニヤっと一言。

『・・・中々ヤルじゃないっすか。』

おいおい、口ほどにもねーな、オメーは(笑)。



さて、先頭の二人に追いつこうとするが、
コーナーの度に、登り坂の度に離されて行く。

テースケさんはやはり速い
(それでもロードの利を殺し、常にアウターギアで走ってくれてたそうです)。

しかし、
同じ固定の前田さんはそのテースケさんにピッタリ着いて行く。

前からなんとなく登り速いと思ってたけど、
本格的に前田さんのクライマー体質が立証された。

降りで距離を詰めてもすぐ離される。

道の駅手前の最後の大坂、すっかり空は晴れ、
強い日差しに顔から体から汗が落ちまくり、
下を向くとサングラスに汗溜まりが出来る。

汚れたレンズ、霞む視界の中、その先に
強烈な下り坂が待っていた。


脚が回る。回される。


2.8が軽すぎる。


速度計は50kmを超え始め、
スキッドを掛けると、
汗でヌルヌルのハンドルから手が滑り落ちそうになり、

慌てて握り直す。

冷や汗だかなんだか解らない汗がドッと吹き出し、

道の駅「うずしお」で既にメットも脱いでくつろぐ二人を見つけ、
実力差にやや凹む。


まぁとにかく、一休み。

そして、ここで500円玉を落とすヨッシャン(笑)…。
いやいや、サイクリング中の500円はデカイ。
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しかし、

ここから見る景色はそこまでの苦を苦と思わせない
絶景。
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さて、

まだ早いので、下ってから昼飯にする事に。

しかし、

強烈な登りも辛いが、
登ってきたあの坂全てが下りになる。

そっちの方が圧倒的に怖い。

ビビる心境を読み取られまいと
汚れの落ち切らないサングラスで表情を隠し、

俺たちは再び走り出した。


ゴールまで、後68kmの地点だった。




続く






淡路の夏〜昼食編

コーナーを曲がる時、
進入時に減速をかけるのは基本。

だが、

コーナーの先に登りが待ってるなら、
出来るだけ減速したくない。

固定ならなおの事だ。

スキッドで減速すると急激に速度が落ちるので、
下り進入のコーナーでもそのまま行く。

脚が回り続けるので、当然大きく膨らんだ。

モーターサイクルで言えば、
アクセルをほぼ開けっぱなしで回っている様なもんだ。

目視出来た速度は52km、

ヤバイっ、

反射的にブレーキを握る。

相当ブサイクなコーナーリングだ。

スキッドをかけると激しいスキール音で、
タイヤの摩耗が半端ナイ。

しかし、足で止めるクセが付いてしまって、
上手くブレーキが使えないのだ。


四苦八苦してるウチに、

テースケさんと前田さんは、
速く視界から消え、

モーターサイクルに乗り慣れてるウエキュンは
下りコーナーの速さで、
あっとゆうまに追い着いてきた。

山を下り、しばし休憩。
みんな結構疲れてるのか、言葉が少ない。

ここからは海岸沿い。
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景色は最高で、
ヨッシャンは「ツーリングの醍醐味っすねー!」
なんて言ってる中、
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左足のふくらはぎが、ピクピクいってる気がした。
今、足首をクイッと伸ばせば(ウェーブライダー形態での足首の状態)
間違いなく『ツる』。

左足をかばいながら走ってると、
上りの先の三叉路で先頭の二人を見失った。

迷ってると背後のウエキュンが、
『たぶんこっちですよ』と案内してくれた。

ここらへんはいかにも農村、漁村って雰囲気で
可愛らしい景色が続くが、

本人、それどころじゃない(笑)。

そのうち、後ろのソウ君とヨッシャンも追いついてきた。

しかしソウ君は結構走れるはずなのに、
何故こんな後ろに・・・。

そのうち6人集まり、
またトレインで走ってると、

よく聞けば、ソウ君がタレ始めたヨッシャンを
後ろからプッシュしていた。
言葉で。

『ヨッシャーん、もっと(速度)上げてー。僕まだ行けますよー。』

って具合に後ろから声をかけ、
ヨッシャンがトレインを離れ始めたら、
前に出て引っ張ったり。

ソウ君、クールに見せかけて相当優しい。


まぁ、この時のヨッシャンにとっちゃ鬼かもしれませんが。

この辺の最後のコンビニをパスしてしまい、
仕方ないので小さな八百屋的なスーパーで昼食。
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せっかくの淡路なのに、ショーモナイ昼飯になってしまった事を
申し訳なく思いながら、ショーモナイパンとかを口に詰め込む。

夏の日差しと潮風で、飲み物だけがガンガン入り、
ほとんどのスポーツ飲料を網羅した。
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暑さに負けてガリガリ君を食ってたウエキュンが突然、
『誰か、ガリガリ君いりませんかー?』

お前の食いさしか?!と思ったら、なんとアタリ(笑)。

すかさずヨッシャンがアタリ分に齧り付いたが、
他に何も口にしない。

皆、
『走り慣れてるテースケさんでもガッツリ食ってるのに、なんか食べなヤバイで?!』

と心配するが、
淡路グルメを食べたいヨッシャンは我慢しようとする。

見るに見かねたソウ君が『これでも食っとけって。』と
彼の膝元に流動食を投げつけ、

ヨッシャン仕方なく、チューチュー食って再び走り出す。


そろそろ俺も牽かなきゃな、
と、先頭は俺が走る。

巡航で30kmを保つのがかなりキツくなってきた。

いや、
最初からキツかったけど、
テースケさんが牽いてくれてたから感じなかっただけか。


脚の痙攣はもう大丈夫そうだ。
ちょっとはエエとこ見せんとな。

強い紫外線と潮風に体力を削られながら、
俺はハンドルを握り直した。



続く


淡路の夏〜ガッデム編

海面を照り返す紫外線が、
ジリジリと肌を焼く。

最高気温29度と言うが、
体感温度は遥かに高い、

真昼の炎天下を駆け抜ける6台。

俺の足は火傷した様に真っ赤に腫上がり、
それでもなお、日差しは針のように
俺の足を刺した。
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緩やかなこう配が続く西側海岸。

サドル下のボトルを口に運び、
口の中に流し込む。
わずかでも水を口にしながら走ると、
ずいぶん違うものだと思う。

ペットボトルごと交換する作戦のウエキュンは、
キャップを外すタイミングを掴めず、
中々補水できずに苦しんでいた。

少しコツがいるが、
やはりサイクリングボトルが良さそうだ。

昼飯から数キロ、
後ろからテースケさんがカンカン音を鳴らしながら
俺の横に並んできた。

何の合図だろう?と思った次の瞬間、
その音は「プシュー」と空気の抜ける音に変わった。

カンカン鳴ってたのは俺で、
タイヤに刺さった釘か何かがフレームに当たってたらしい。
NAGASAWAの後輪が見る見る潰れていく。

マジか・・・。普段でもこんなパンク無いで。

少し暗くなりそうな気分を、

『おっ?パンク?じゃあサクッとなおそう』

とテースケさんの一言で持ち直す。
こうゆうトコは乗り慣れてるってゆーか、大人だと思う。

そこにさらに被せるように、
皆が持ってるチューブや工具を貸してくれる。
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そんな優しさというか、チームワークに助けられ、
テキパキとパンクを直し、
さあ行こうか、と見れば、

ヨッシャンが相当グロッキー。
少し休んでる間に携帯を見ると、

ショートカットコース走ってもらって、
後で合流するつもりだったアキラさんが、

実は俺達の走ったコースと全く同じ道を走ってて、
インスタに、鳴門門でチャリ持ち上げたガッツポーズまで(笑)。

まぁ開きは2時間くらいあるので合流は厳しいかも知れないなぁ、
一緒に走りたかったが・・・

なんて思いながら、また走り出す。
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今度は後方に付く。

ソウ君を真似てヨッシャンを煽るが、
そのうちヨッシャンが頭痛を訴える。

熱中症の危険もあるし、ホンマに苦しそうなので
日陰のあるガレージで休憩。

後、25kmくらいか、多分4時位に着きますね、
このペースじゃ。

9時前に出発してるので、まぁ、中々のハイペースだと思う。

道間違えた自分を呪いながらふと振り返ると、

半裸の外人風の男が
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ガッデムな感じになっていた。

おいおい、ヨッシャン大丈夫??
外人っつーより、ガンジーっぽいし・・・。

ムクッと起き上がり、
民家の水道を借りて頭から水を被るワイルドヨッシャン。

そこに、テイスケさんが
『せっかくやから美味いモン食いたいなぁ・・・。
あ、シラス丼食いに行こう、近いで!』

この言葉で、ヨッシャン完全復活。

どこまでもグルメな彼。

しかしながらシラス丼屋は閉まっていて、
仕方なく、ゴール手前の「道の駅あわじ」を目指す。


まずは、ウエキュンが牽く。
彼とは仕事帰りも練習さながら踏んで帰る事も多く、
やっと調子出てきたな、なんて思いながら俺は二番手。

速度37km前後で安定しているので、
結構な距離を踏ませたが、

彼の脚が少し遅くなりかけた瞬間、次は俺が前に出る。

ゴールを前にしてか、
彼の走りに刺激されてか、

俺もハイペースで引っ張り続ける。

が、

やっぱ結構しんどいなぁ・・・。

斜め後ろに、影。

ソウ君か?テースケさんだろうか?

ちらっと見やると、
見知らぬロードの集団。

俺が牽いてるのか、
抜こうとして戸惑ってるのか、

いかにも速そうな、
大柄の黒豹の様なローディーがまず、抜いて行き、
その後を数代が続く。


・・・なんか悔しい。

その後をさらに一台、俺の前に出る。

歪み無く伸びたシルバーの後ろ三角が西日を跳ね返す。
ソウ君のLOWBIKEだ。

彼はそのままロード集団に向かって速度を上げた。
マジか、と呟く俺の口元はニヤける。

息苦しいが、
こうゆうときはアドレナリンて奴が出るのか、
気力が湧き上がる。

そのままロード集団に乗っかり、
結局道の駅まで彼らと一緒に走った。

勝ちも負けもないが、
こうゆうのもまた面白さの一つ。
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そのころ、ヨッシャンは、
テースケさんに引っ張ってもらいながら随分後ろに。

ヨッシャンのペースが落ちる度、
テースケさんが一個づつギアを下げていく(笑)。

そんな彼らもようやく道の駅に。

さあ、

なんか美味いモンでもありゃええな、

なんて言いながら正直、
今、生シラスなんて食ったら全部吐き戻すんじゃないか。
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ボトルの水を飲み干し、鍵を繋いだ。



続く














淡路の夏〜ゴール編

フェリーを待つ7人は、
帰り支度をしながらも口数は少なく、

とにかく、
走りきった余韻に浸っていた。


汗と潮でベトベトの身体とフレーム。

とにかく早くシャワーを浴びたい。


そのころモッツ家では、

前田さんの妻、トモコさんとウチの嫁が、
二人で打ち上げの用意をしてくれていた。


フェリーに乗り込んでからは、
あっとゆーまに明石駅へ着き、

テースケさんは車で、
残りの6人は電車で。
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ヨッシャンは神戸の人なのに、
下車せず大阪まで来てくれるという。
中々の男気。

一度家に帰ってから向います、
とアキラさんは途中下車。

大阪に着いてウエキュンは翌日嫁の誕生日なんで、
と、帰る事に。

とりあえず、堀江まで一緒に踏もう、

と、夜のなにわ筋を5人でライドするのも楽しい。

しかしもう、30km/h出すのもキツイ、というか、
一般道で速く走るのは信号の制約や注意の対象が多く、
やはり淡路島の様にはいかないな、と思い知る。


『淡路島ライド?わざわざ何の為に?ご苦労様ですねー(笑)』

と、誘えば断られる事もあった。

何の為?

自転車の持つ本来のスペックと、
自分のスペックを存分に引き出せる
環境が、こんなに近くにある、

それだけで十分だろう。

でもそれは、

自転車が本当に好きで無ければ
思いつかないのかも知れないし、

スペックを引き出された自転車は、
より魅力的。

そして自分の限界を知って、
まだ頑張れると思える。

こうして俺達はますます、
自転車バカになっていくんだろう。


中之島の橋と橋の間は飛ばせる区間。

下りを使って思い切り踏んでみる。
が、
もう、35kmで頭打ち。

皆、もう頑張らんでエエやん、と笑っている。

そうやけど、
見慣れた街を皆で走るのも悪くない。
貴重なライドだ。

長堀を過ぎ、立花通り手前でウエキュンに手を振る。

男4人、どやどやウチに入ると、
唐揚げの匂いが途端に胃袋をくすぐる。

テーブルに広げられた冷麦パーティーの用意。
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そしてやっと、ビール。

夢見心地で、
今日の不甲斐なさを笑って話し、

今日の頑張りを讃え合い、

レーパン焼けで見事に二色になった
脚を見て、笑う。
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そしてやはり、
また走りたい、そう思う。


総走行距離129.5km(グーグル調べ)。


ライドはまだ、終わってない。


今は気持ちがイイが、

明日の朝には、
きっと今回の7人共、
160kmを思うだろう。

アワジパーフェクトライド。
銘打ったからにはきっと必ず。

しかし、

今はとりあえず、今日の達成感と、
この楽しみに続きがある、その幸せに酔う。

無事に帰れた幸せに感謝し、
どうゆうワケか集まってくれた皆に感謝し。
最後まで応えてくれた相棒に感謝し、

興奮と眠気の境界線をボヤけさせる
アルコールに揺れ、

誰かの寝息に誘われるように、
気が付けばシーツに身体を投げ出していた。
















AWAZI PerfectRide 2

来る10月8日(月)、

今度こそ、淡路島160kmを走りきります!

前回の雪辱を・・・と、

力んだトコで、多分実際走ればやっぱ楽しいんだろうと
思いますが。

N!YB新出発記念
AWAZI PerfectRide2。

前回と同じ時計回りで海岸線を走る予定。
今度は道もお店もバッチリ調べて行きます(笑)。

気候もおそらく抜群、
急な誘いだったのに
前回参加のメンバーが半数以上は揃いそうで
本当に楽しみ。

勿論、『俺も一緒に走りたい!』って人も是非ご連絡下さい。


この淡路ライド、誘うと「あんまり長距離走った事ないんで…」
みたいな断り文句を言われる事が、ままあるのですが、

なら、なおのこと走るべきだと思います。

勿論、自分の体力と相談してで良いと思いますが、
160は無理でも、130、100、最短で50kmのコースもあります。

「50kmも走った事ないよう」って人が、
行ってみりゃ100km走破出来たとします。

これは相当自信になるんです。

それは、「距離を走れた」ってゆう自信でなく、

自分が予想した自分の限界を超えた、

って事実。

達成感なんて事じゃなく、

自分に可能性を感じる瞬間。


自転車の後輪に「固定コグ」なんてモノが付いてる
物好きな方、

一緒にその瞬間を感じに行きましょう。


基本的な内容は、
前回のライドと同じです。







AWAZI PerfectRide 〜序章〜


祝日の早朝ともなれば電車の本数も少なく、
明石行きの快速をホーム先頭で15分待ち。
ふと時計を見たブナマが、 

「遅いっすね、」と一言漏らす。 

時計を見ると予定の発車時刻。 

「あ、あれっすよ!」 

続けざま叫ぶ声にホームの奧を覗くと、 
4号車あたりを先頭に停まってる電車が! 

1号車の乗り場から輪行袋を担いで走るが
間に合わず、


『プシュー、…発車します』 


ウソー!? 



今回の淡路ライドは、 

前回のやり残しを埋めたい、 
絶対160走りきる、 
初めてのロングライドで自分を試す、 
限界までやってみる、 
・・・グルメ、 

等、 

語り合った訳じゃないけど、 
誰に言われて行くわけじゃないので、
それぞれにコダワリを持ってると思う。 

俺の急な呼び掛けに応えてくれたメンツは、 
ほとんど前回のメンバー。 

それがまず嬉しかったし、 
加えて、
ピストと言うかスポーツサイクルに乗って1ヵ月の友人、
ブナマ君(仮)も参加する事に。 


が、 

一番楽しみにしてたヨッシャンが、
まさかの前日、ドタでキャンセル。 

体調を崩したようで、
自宅で既にガッデムな感じになってるぽい。 

最近彼、忙しそうだったからなぁ。 
悪いが先にパーフェクトライドさせてもらう。
グルメも(笑)。 


『次、明石に停まります』 

一本遅れの電車に乗った俺達は、
その車内放送を聞いて降車準備。 

ギリギリ待ち合わせに間に合ったな、 
とホームに降り出口を探すと、 
ブナマが一言、 

『舞子駅って書いてますよ!?』


ウ、ウソー!? 

すぐ振り返ってダッシュするも、 

『プシュー…』 


…あ… 


フェリーの出港まであと20分しかない。


『…ふ、踏んでく?』


ウエキュンとブナマ、仕方なく頷く。 

30過ぎた男三人も揃って電車もマトモに乗られへんのか、
と半泣き半笑いで、 
舞子駅からジェノバフェリーまで 5.6km。 


情けない大人達のライドは、 
予定より少し早く、 
不安を乗せて走り始めた。

AWAZI PerfectRide 〜旅立ち編〜


『無理にオモシロくしなくていいのに(笑)』

と、

意地悪く笑うアキラさんから
フェリーのチケットを受け取る。 

なんとかフェリー出港には間に合ったが、 
さすがに遅刻はバツが悪い。 

乗船すると、
秋晴れの空を真っ二つに割る明石海峡大橋が 
美しく、多少気が晴れてくる。  
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8:40、岩屋到着。 

そそくさと着替え、 皆、思い思いにセッティングを始める。  

アキラさんの赤いMAKINOは相変わらず重装備のハイテク仕様だが、 
今回はなんと、オシャレなカゴ付き! そこにバンドルバッグを搭載。 
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サドルにはボトルを二本装備し、
さしずめツアラーピストとでも言った感じだ。  ギア比2.9。

対して、
紺のMAKINOはウエキュン。 
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ロードハンドルにブラケットレバーを装備した
ガチの公道練習用ピスト仕様に、ドリンクホルダー。
前回の反省を踏まえ、ペットボトルにワンタッチキャップを
装備するそうな。
今回はキッチリ固定。ギア比は2.87。

前田さんのMAEDAはギア比2.82。
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相変わらずのNJSな仕様。

ソウ君のLOWBIKEは
登坂を意識してギア比をやや下げの2.81。

初参加のブナマ君のマシンは、
友人から譲り受けたSUBROSA。
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突貫でツーリング仕様に。
純正は36cの激太タイヤを28cのランドナーへ変更。
クランプ式のホルダーで、ボトルも装備しかなり本格的。
ギア比は軽めの2.625。まぁ、悪いギア比でもないが巡航は辛いかも。

俺のNAGASAWAはギア比2.77、
リアタイヤを25cから28cへ太く。
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スキッドの制動力を稼ぐ為の28cと、
慣れたギア比に変更した。

今回はこの、固定6台でライド。

TKC代表のテースケさんが残念ながら予定が合わず
今回は不参加で、

正直、
色んな意味で不安だったりする。


この感じだと、とりあえず俺が引っ張る感じやわな・・。


ロッカーに荷を詰め、
あご紐を締め直したら、ロータリーをゆっくり走り出す。

多々、不安はある。

でもそんなもんだろう、挑戦する時なんて。


いつになく晴れた淡路の青と緑のコントラストに飛び込む。
背中を押す風と興奮に、
気が付けば夢中で走り出していた。




続く

AWAZI PerfectRide 〜東海岸編〜

 東回りでこの道を走るのは
もう三回目。
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それでも岩屋から洲本市内までの35km程の道は、
何度走っても掛け値なしに気持ちがイイ。

巡航速度30k前後を保ちながら
一気に駆け抜け、洲本市に入る。
先頭は俺が引き、最後尾はウエキュンの編成。

最高の気候とロケーションで調子に乗る俺のペースは、
まだピストに乗りたてのブナマには少々酷かと思ったが、
意外にもしっかり着いてきていた。

逆にウエキュンが
「ま、マイペースで行きますんで気にせず先行ってください。」
と、シンドそう。

おいおいダラシないなぁ、と鼻で笑い、
最初の休憩ポイント、洲本のコンビニへ。
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ここで補給食を少し買い込み、
ヨウカンを噛じりながら
もう一度地図を確認する。

淡路島一周は、正確には155km。
そこに「道の駅うずしお」の往復を含むと、
160km前後になるって話だ。

とにかく、今回は重箱の隅をツツク様に、
きっちりと大回りして、後悔は残さない。

走り出してすぐ、
洲本温泉のゲートをくぐる。
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ここからは未体験ゾーン、前回の「やり残しの30km」だ。

アップダウンの数が増え、
道幅もグッと狭くなってくる。

片側通行規制でちょっと待たされたりするが、
精神的にも時間的にもまだ余裕がある。
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ここからは交通量も一気に減る。

そろそろ南あわじを走った人が皆口々に言う、
「モンキーパークの坂」
とやらが迫ってる筈なので、

見えてくる坂に一喜一憂しながら、
これがその坂?あれかな?

と、不安よりも少し楽しみな感じでいた。

この時はまだ。


最大傾斜12%、
全長6.7kmに及ぶ、

「立川水仙郷」の大坂を、

その目にするまでは。





AWAZI PerfectRide 〜水仙郷登坂編〜

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幾つかのアップダウンを抜け、

海抜0mと言ってもいいほど、
海面が近い海岸沿いを走る。
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平坦で風が気持ちがよい。

そこから段々山側へ、少しずつ登りになり、
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ほどなく、 三叉路に着く。  
左はやや緩やかな登り。 右へ行けば、壁の様な登坂。  
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『間違えないよう、ちょっと調べましょう。』  

出来れば左であって欲しいと願いながら 携帯を触る。 

間髪いれずにアキラさんが、 

『あー、右で正解みたい(笑)』

 …右か…。 

 まぁ、覚悟はしていた。

なに、ナゾのパラダイスって。

まぁ、とにかく登る。

坂に差し掛かるなりコレは無理だと思いダンシング、
いわゆる立ちこぎで登り始める。

すぐに背後で、
「(自転車を)押して行きマース!」
と声が聞こえた。

ウエキュン、アキラさん、ブナマの三人は、
ここから押して歩き、

先頭は登りの速い前田さん、
で、
ソウ君、俺、と続く。

想像以上の斜度に、必死でハンドルを引いて
ペダルを踏み込む。

ふと前を見ると、ソウ君も苦しそうだ。

とにかく、脚を止めない。
一度止めてしまえば、
とてもそこから踏める気がしないからだ。

下ハンを強く握り引いて、それを取っ掛かりに
ペダルを前に踏み込む、そんな感じだ。

先頭の前田さんは、ホイホイと先に駆け上がり、
コーナーを2つ程曲がった頃には、
完全に見失っていた。
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ソウ君と二人、
『あの人、坂どんだけ速いねん!』
と軽く毒づいては、

コーナーを曲がる度に現れる上り坂に
軽い絶望を覚える。

幾つ目かのコーナーを曲がると
登坂が少しマシになり、

前にローディーが3人、軽ギヤで登ってるのが見えた。
『前田さん、抜いてったんやろうなぁ(笑)』

と、俺とソウ君もローディーを抜きにかかる。

この坂で、
こんな重ギア踏んでるバカは多分俺達ぐらいだろう。
右脇を抜いていく。

自分の馬鹿さ加減が面白くなって、苦しいが、少し笑えた。

海抜0から、この高さまで来たんやな、
R1006052.jpg
頂上付近で脚を止めた。

『ソウ君、後ろの連中、少し待ってみいへん?』

と言い訳して、脚を休める。

ここからは下り、普通なら休む必要の無いポイントだ。

だけど、出来る限り回復したいのは、


麓まで、ブレーキを使わずに降りたいと思ってたからだ。


つづら折のこの峠道を、
俺は「スキッド」だけで下りたい、

そう思っていた。








AWAZI PerfectRide 〜スキッド編〜

スキッドで坂を下るのは、
言ってみればピストの醍醐味。

しかし、つづら折りのコースとなれば
加減速を繰り返す事になるので、

程よく減速と言うワケにはいかない。

下りは上空から見るとこんな感じ。
suisenkyou.jpg
Aからスタートし、B辺りで海面に近づく。

待ってるフリも飽きたので、
「そろそろ行こうか」

とソウ君を促し、
走り出す。

前半、真っ直ぐスキッドして、
減速の感じを掴む。

切り返しを思えは、
最低でもコーナーの入口で30km前後まで速度を落とす。
気を許すと、
メータはーあっとゆうまに40kmぐらいすぐ超える勾配だ。

コーナーが迫る。

左右に後輪を振って、タイミングよくコーナーに入り、
旋回中は脚を回す。

リズムだと思った。

『みーぎ、ひーだり、はい、せんかーい』

と言った感じに右足で止め、クランクを半回転させ左足で止め、
そしてコーナーは回す。


しかし、
段々と傾斜はキツくなり、
コーナーの間隔も狭くなって、

『みぎっ!ひだりっ!曲がるっ!』

挙句には、

『みっ!ひだっ!まがっ、うわっ!』

スピードに着いて行けずに
直線を出来るだけ膝で止め様になると、

必然的に遅くなる。

登りで抜いたローディーにあっけなく抜かれる。

それでもスキッドを続けるが、
後半に行くほど傾斜がキツく、

手を抜いてスキップスキッドすると、
後輪が上がりすぎて前転しそうになり、
なんだか分からない汗がドッと吹き出した。

やがて、
この峠の最終コーナー。

真上からその全貌を見渡せるレイアウトで、
それはまるでサーキットの様な美しい複合ヘアピンカーブ
になっていた。

『・・・うっそ、もう無理無理。』

とは言え、出口は見えてるので、
そこからは坂に任せて
ノーブレーキでコーナーを駆け抜けた。



海面が顔を出し、
一気に平坦な道路に戻る。

安心した途端、脚がヤバイ。
後で聞いた話だが、
前田さんもここで脚をツッたらしい。

そこからまもなく、
恐怖の峠を抜けた俺には、
思わず毒づきたくなる様なフザけた看板が見えてくる。
R1006062.jpg
その下に、既にゆっくりしてる前田さん。

三人で悲壮な顔を見合わせて、
とりあえずドリンクを飲む。

奮発してビタミンウォーターを飲む。


・・・うまい。

そのうち残りの3人も悲壮感たっぷりで到着。

『12時前ですし、ここでメシしますか。』

「荒波定食」や、「地ダコ天定食」
などの看板が地元グルメっぽくてたまらん。

ヨッシャン来てたら大はしゃぎやったんちゃうかなぁ、

なんて思いながら、
定食をチマチマ食うのもメンドくさく感じる我々は、
「淡路カレー」を頂く。
R1006065.jpg
淡路の糖度の高い玉葱をルーに溶け込まし、
その割にしっかり辛い。

そこに、
玉ねぎブロックのフライと、
地蛸のフライが乗る。

最初にして最大の難関を超えた自分達には
相応の幸せとばかりにカレーをがっつく。

さぁ、

残りは鳴門門の峠だけやな、と、
でも実際、峠はもういいよ、
R1006066.jpg
なんて笑いながら話していた。


この時はまだ。



続く。




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