関西CX2016#3 りんくう戦

コブを下りすぐにヘアピン、
折り返した前の選手はヘアピン出口のコブを、
ワダチをトレースして抜けようとしてる。

コブの右キワのラインが開き、
間髪入れずに突っ込むと、

『石?!』

パーンッ、シュー…

景気良い音を立て、
パンクしてリタイヤ。

毎年シーズン1戦目は必ずパンクしてるんじゃないか、僕は…


今回のりんくう戦は、2016関西CXの3戦目にあたるが、

1、2戦目を事情で出場出来なかった僕に取って、今シーズン初のレース。

実は、少しばかりレースに疲れてしまっていて、僕の中でCXに対する興味が薄れていたのもまた事実。

そんな気分なので、
当日朝、一緒に乗せていってもらうはずだったヨッシャンから仕事で行けないとの連絡が来て、
まぁ、今回もDNSでいいか、と、少し気持ちも萎えたが、

彼の用意してくれたフラットバーSSCXも試してみたいし、

何より、
ヤギさんがスタートグリッドで僕を待っている。

沸かしたコーヒーを水筒に詰めて、
僕は輪行で会場へ向かった。


道中、電車の網棚にカバンを置き忘れるというアクシデントを乗り越え、

会場の駐車場に入ると、
顔を見て、おー!どーも、久しぶり!と、数名の方とご挨拶。

…あぁ、そうだ、この感じ。

662のボス、田口さんがフラットバーを見て『あれ?モッツもう上目指すの止めたの?w』とからかう。

ルールとして、フラットバーの使用はC3までしか認められておらず、
しかも自動的にスタートは最後尾になる。

なので、
田口さんが言うのも頷けるんだけど、
いやいや、まだ諦めてないですよ、
と強がって見せた。

その後、ヨッシャンにアテられて同じくフラットバーにしたソウ君と合流。
ハンドル幅が広いので、接触は気を付けないとね、と話して駐車場を走ってると、

『(フラットバー仕様に乗る姿が)やっぱりソウ君の方がカッコええなー!』

突然の失礼な声の主はテースケさん。
なんで分かりきった事を…と返しながら、

その先にはローラーで入念にアップする辻兄。同い年なんだけど、
試走も走り、計画的にアップもしてて、
方や僕ときたら、
人を頼りに遅刻して鞄を電車に置き忘れるテイたらく…。

僕は一体なんなんや…

ま、負けられんで!

とか思いつつ、ソウ君とチンたらアップしてスタートグリッドへ。

とにかく、

リラックスしてる。

勝ちを捨てたつもりなどないし、
一生懸命走るつもりだけど、

最後尾スタートで、
試走もしてないから様子見なつもり、
何より、
フラットバーの視線の高さと、
旋回性の高さがより気楽にさせてるのかも知れない。

とは言え、

スタートのピストルだけは、
シッカリ捉える。

おかげで前方車両に突っ込みかけるが、
そんなにカンは鈍ってないと知って、

そのままソウ君と、そしてチーム若手のグレ君、三人で最後尾を。いや、
グレ君は俺らに付き合う必要無いんやから先に行きな!と叫ぶが、
前に出るキッカケが本気で掴め無いようで、

先輩風吹かして僕が先行する事にした。

抜かし様、バーエンドが隣のハンドルに擦り、あ、すいません!と叫びながら抜いて行く。

砂場、キャンバー、少しづつ順位を上げて、
10台程抜いたあたりで、前の人が躓き、その前のパックと一気に差が開く。

ココは、
前のパックに飛びついておかないと、永遠にヤギさんや辻兄弟とは走れない。

前の車両をかわし、
一気にペースを上げる。

ヨッシャンの整備は上々で、
路面は乾き出し、
良くタイヤも転がる。

思いの外スピードが出て、

ひょうっ、と、思わずハシャいだ声を漏らす。

ツヅラ折りのコーナーを、
コース脇のブッシュをブレーキ代わりにしながらブレーキレバーを握らず抜け、

前のパックに入れた。

そのさらに先のヤギさん達が居るであろうパックに、あるいは、まさか、追付けるんじゃないだろうか?!

そんな色気がペダルをさらに踏ませる。

そこに突然のコブ。

これはフラットバーは断然やり易い。
コブに合わせて引いて押し、
一台抜き、下って、ヘアピン、
もう一台、あの右脇の隙間へ!



調子に乗って、
一周出来ないウチにリタイア。

とぼとぼ歩きながら、
フィニッシュラインを超えて終了。


悔しい。

なんだか自分だけジェットコースターを途中で降ろされてしまったような、
やりきれなさ。

もっと走りたかった。
そんな純粋な気持ちに気付く。


ずっと、
表彰台に近付けない事に、
落ち込んでいたのかも知れない。

成績に目を三角にして走る事に疲れてたのかも知れない。

でも、
シクロクロスは、変わりなく楽しい。

自転車界隈で名の通る人が
気さくに話しかけてくれる。
グリッドに立てば、
まるで劇場のステージに立つ様な緊張感。
始まってしまえば、
切磋琢磨する仲間と本気でぶつかれる。

そこにあるのは、
あくまでプリミティブな、
悪路を自転車で走破するワクワク感と、

非日常感。

シクロクロスは楽しい。

そんな僕の様子を見たソウ君が、

『今飲んだら美味いですよ』と言って、ビールをおごってくれた。

おごって貰いながらも、

やっぱり美味いなw

と乾杯してノタマウ僕は、
やっぱりダメなオッサンかも知れない。



関西CX2016 #3りんくう戦
グレ君 32/43位
ソウ君 34/43位
モッツ DNF












フレーム破断、からの8to8ライド

♪君のぜんっぜんっぜんせからっぼ、

パちンっ!

鼻歌混じりにウチを出て、
数百メートルKINFOLK-CXで走りだすと、突然、
破裂音と共にダウンチューブ破断。

フレームのサビか、度重なる落車によるダメージか、子乗せシートの負荷によるものか…憶測は多岐に及ぶけど、

やはり、僕自身が椎間板をヤッてしまった子乗せ登坂練習が原因な気がする。

とにかくその翌日、
ヨッシャンが急遽自転車を引き上げに来てくれて、
『治るまでウチに転がってるピストフレームにパーツ載せ替えてレース出ましょうよ』と。

こんな時のヨッシャンは本当に頼りになるし、それでも一緒にレースを走ろう、と言ってくれる気持ちが、もう、
嬉しさを通り越してカッコいい。

彼のチームで走れる事は、僕にとっては実業団で走るより価値のある事だ。

そんな事があった週末、

8to8ヤギさんのお店の定例ライドに、
ヨッシャンと参加する事にした。

待ち合わせ場所の箕面駅まで自走したけど、ロードバイクだとずいぶん楽に到着出来た印象。

見つけるや否や、ヤギさん、

『あれ?来ちゃったの…?』

….うん、来ちゃった…///

と、アラフォーのオッサン2人、
挨拶を終え、

『モッツさんが望む様なハードなライドちゃうでー、今日はユルい感じ』と言う言葉を信じて、ゆったりスタート。

ソウ君は寝坊でDNS。

ヤギさんのお店のお客様2人と、
ヨッシャン、

計5人のパーティで箕面の山を登って行く。
序盤は確かにゆったりだったけど、
楽しくなって徐々にペースアップ。

僕が愚かだったのは、
その後登りが続く辺りで調子に乗って前に出過ぎた事だ。

いい所見せようとして前に出た所へ、
お客さんの1人、デローサに乗った線の細い男性がスッと横に並んできて、

『実は今シーズンからシクロクロス始めましてね…』と、
シクロクロスの魅力についての話を聞きながら登る事に。

いや、これ結構キツいペースなんですけど、
と心中に呟きながらも、
やせ我慢して会話を続ける。

そんなこんなで、なんとかピークに到着して休んでると、後続も到着。

後続を休ませずに再出発して、
妙見山の最後の峠に入る。

脚は疲れてきてるけど、
雰囲気のある道に思わずクルクル回してしまい、箕面最高!
まぁいい、もうスグ頂上っぽいし、このままハイペースで登ろう、

と、トルクを意識して、うん、いいペースや、後ろと離れすぎたんじゃないか?

と、

振り返ろうとするや否や、

『抜くよ』

と右からサっとヤギさん!

えっ、と反応しても脚が回らない。

ヤギさんが遠のく、

空が開け、ゴールを知らせる。

ダメだ、完敗や…

噂には聞いてたけど、
ヤギさん強えぇ…

その後は道路規制で折り返し出来ず、
ヤギさんの案内で山を1つ越えて、駅前に戻った。
とにかくこの最後の山が本当に辛くて、膝が破裂するかと思ったで…


ヨッシャンのクルマに向かうと、

『モッツさんの乗るSS、持ってきましたよ。』

リアキャリアに積まれた自転車。
フレームはブラックマーケット。

…仕事速いな、ヨッシャン。

『一週間乗って、慣れといて下さいね。』

フロントフォークは、確かに僕のKINFOLKを移植してるけど、ほとんどが違うパーツになってる。

それは、

フラットバーSSCX。

チームオーナーからの指示は、

『レースを楽しめ。』

スタイルを追求しながらも、
最近の僕のレース疲れに対する、

彼の回答だった。














KINFOLK RoadRacer

KINFOLK RoadRacer  2016/09

P1240540.JPG

Spec 
 

Frame:KINFOLK
Fork : ENVE ROADFORK2.0
COMPONENTS: CAMPAGNOLO RECORD 10SPEED
Headset : CHRIS KING inset8
Stem : ZIPP ServiceCourse SL 100mm
Handle :DEDA ZERO100
WHEELS: CAMPAGNOLO Shamal Mille
Tire : Continental Grand Prix 4000S II
Saddle : fi'zi:k ANTARES k:ium
Seat Post : Thomson MASTERPIEC
Pedals : Time Xpresso2

 

美しいステムのグラデーションは、TT、DT同様にして、

ハードロックを感じさせるザクザクとした切り返しの上に柔らかにかかる。

 

イメージ画像として送ったモーターバイクのガソリンタンクの輝きそのもの

を表現した様にも見える素晴らしいセンス。

P1240526.JPG

カンパニョーロrecord10sの中で気に入ってるのは、

5本アームのクランクにタイタニウム色のチェンリング。

11s以降は黒に、最新の物は更に4アーム化されているけど、

自分が憧れたのは最新鋭でもネームバリューでもない、

このコンポーネント。

 

P1240477.JPG

CHRISKINGのピューター(白銅)色のヘッドパーツが上手くマッチしてると

思うのですがどうでしょうか・・・・。

職人さん達の技術とセンスが特に集約しているのがこのヘッド回りだと

思ってます。

 

そう、ちなみにクックペイントにイメージとして

送ったモーターバイクの画像はこちら。

これがこう。

 

P1240481.JPG

見事としか言いようがありません。

 

ホイールの黒リムや、ネオクラシカルなセレクト、

個人的にはいかにもピストムーブメントを拗らせて?引きずってきた

仕上がりで、大変自分らしいと思ってます。

 

走りに関しても、前回述べた様に自分史上最高でしょう。

 

しかし、

当然の事ですが、僕一人で職人さんとやり取りなんか出来るワケはなくて、

 

僕の拙い言葉やイメージを、ちゃんと理解し、

職人さん達に僕が思う以上に伝え、仕上げてくれたプロデューサー、

総監督ともいえる、

kinfolk自転車部門を一身に背負って立つ、ヨッシャンの力あってこそだし、

 

もし、

カッコよく、後悔しないフルオーダーバイクをオーダーしたいと迷ってる方がいれば、

僕は一顧客としても、彼をよく知る友人としても、

選択肢に入れて間違いない、と胸を張って言えるのです。

 

最後に、KINFOLKのフレームに書かれる「RunWithTheHunted」ですが、

たぶん逃避行的な意味でしょうか?

勝手にそう理解してるんですが、

 

先日ヨッシャンに「毎回おんなじ場所を練習練習、でもそれだけじゃないでしょ。」

と言われて、あ、

確かに、

誰かに勝つ為に、誰かを負かす為に自転車に乗ってるんじゃないな、

と僕に気付かせた直後に

 

「勝つ為なら必要なんでしょうけどw」と言ってくる天邪鬼な彼ですがw。

 

 

それぞれの生き方や人生があって、その上での自転車だ。

 

例えば誰かが、最高の仕事をする為、自分の暮らしを守る為に。

ほんの少し、いや、最高の段取りで、心をリセットし、頭を空っぽにする為に。

 

さぁ、逃げよう。

 

自分探しなんかじゃない、偏った自分をニュートラルへ戻すだけのライドへ。

 

KINFOLK BICYCLEは、その為の極上の機材なんだと、

そこに触れたなら、誰だって理解できる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


フルオーダーバイク

その日、
大阪は台風の影響で雨続き、

納車の日だというのに、まったくツイてないな、
と独りごちて、僕は8to8に向かっていた。

先日の夜、
『本日ここまで、明日には跨がれる様にしときます』と、

パーツを預け、1週間もしないウチに
ヤギさんから完成前の自転車の写真とメッセージが送られてきた。

仕事の早さに感心しながら、
その写真をクロームキャストでテレビ画面に飛ばし、大写しにして酒を飲んでみたが、やはり大変すすんでしまった。

その写真を脳内で反芻しながら、
乾き出したアスファルトを歩く。

考えてみれば、
カスタムオーダー、と言いながらも
全てお任せで完成したんだな、と
フと気付いた。

ビルダーの福田さん、塗装のアゼミさん、そして、組み付けはヤギさんに。

その道のプロに、自分の為だけの、
オリジナルを手掛けてもらえる。

なんと言う贅沢だろう!

僕はその対価を払うだけで、
この世に一台の自転車を、熟練の職人が3人掛かりで誕生させてくれるのだ。

8to8の扉を開き、
興奮を抑えられない僕を、

『モッツさん、おまたせ、出来てるよ』

と、ヤギさんはいつもの笑顔で迎えてくれた。

その奥に、
完成したKINFOLKが佇む。


ヤギさんに言われるままに跨ると、
それは新しい物に触れると言うより、
ずっと乗り込んで来たサドルに戻ってきた様な感動。

ハンドル位置はCXに比べ随分下がってる筈なのに、しっくりくる。

サドルの高さもキッチリ調整され、
膝の感覚もCXと全く同じだ。

なるほどこれがオーダーメイド…、
と、ペダルを踏み出して、

想像を超えるその軽さに驚き、
何度もギアを確かめた。

8to8は坂の途中にあるのだけど、
登りをトップギアで、楽に登れてしまう。
53×13というと、ギア比、
実に4.08。

正直自分では、下り坂でないととても使えないと思っていたギアで、登坂出来てるだけでも考えられないし、
なんならまだまだ踏めそうな予感に、

『…これはさすがに、調子に乗る…』と心中に呟いた。

大阪はその後数日悪天候だったけど、

その隙の僅かな晴れ間を突いて、
いつもの練習コースへ。

台風の影響か、とんでもない強風の悪環境下。

それでも、踏み出しが軽い。
つま先に入力した力は、
アスファルトを直に蹴り出した感覚で
車体を前へ進める。

シャマル・ミレ(車輪)は自ら回転しようとしているかの様で、

もっと重いギアを、と乗り手を誘う。

低くなったBBの影響か、
ビタリと路面に張り付く様に加速して、

いや、とは言えシフトミスを頻発させたり、コーナーのラインをウッカリ外しながら、

それでも自己ベストを更新して、
心拍数も同じくいつもより高くなっていた。

これが、
ビスポークフレーム…

フルオーダーメイド、
やはり、予想通り、
心に身体に、ピッタリ寄り添う様に
仕上がってきた。

テストライドを終え
乾いた布でフレームを拭きながら、

高すぎた自分の希望に自嘲しつつ、
それがカタチになって目の前にある
奇跡に、

僕はまた、今夜もワインを注ぐのだ。






最後の選択

パーツ集めは、
楽しくも気の遠くなる作業だ。


RECORD10SPEEDはとっくにディスコンになっていて、海外のオークション等を利用して2年近くかけてコンポを揃えた格好だ。

リアディレイラーは、
KINFOLK-CXを多段化した時に買った物をオーバーホールして使う事にした。

最後にワックスをかけ、
美しい曲線を描き、滑らかに光る
ボディにしばし見惚れてから、

箱に詰めこんだ。

時を同じくして、
ヨッシャンからフレームが届いた、
と連絡を受け、KINFOLKチームのマッコイさんが僕のフレームを持った写真が送られて来た。

それは、

サファイアの玉石に
強い光を当てた様な、
予想外の、それでいて、
美しい塗り分け。

クックペイントアゼミさんの、
『音楽を意識した』とのコメントが
嬉しい。

ステムも同色で塗り分けされている。


僕は逸る心を必死で抑えつけ、
今やる事はパーツ集めと自分に言い聞かせた。それゆえか、
その後は早かった。

ヘッドパーツの色は黒一択だと思ってたけど、フレームに合わせたくなって
ピューター(白銅)に変更。

ホイールはカンパニョーロ製のアルミリムで1番軽い物を選んだ。


パーツは揃った。

後は、組み立てだ。

幸運な事に腕の良いメカニシャンが
僕の周りには沢山いて、
誰に頼んでも遜色なく仕上がって来るのは間違いないと思っていたけど、

今回は、
hutte8to8さんにお願いする事にした。
メカニシャンは同店主のヤギさん。
通称、バレットヤギ。

丁寧なその仕事ぶりはピストに乗り出した頃から良く知っていて、
言うまでも無く、
シクロクロスのライバル。

いつも、
彼の組むバイクの佇まいは、
柔軟さの中にどこかピンと背筋の伸びた真っ直ぐさを感じていて、

まるで組み手の性格がバイクに反映された様な、

もし自分が組んでもらうなら、
ヤギさんにお願いしたいと思っていた。

とはいえ、

ここまでパーツを揃えて持ち込みなんて、
嫌がられないかな…

8to8の門戸をたたいて、
ヤギさん、お願い出来るかな…、
と恐る恐る聞くと、

『勿論いいよ』

と、気持ちの良い返事が返ってきた。


コンポーネントの選択その2

ドライブトレインのコンポーネントは
決めてるので、
次はサドル周り、ハンドル周りのパーツを揃えていく。

ステムはフレームと同色にする事にしたので、同じタイミングで塗装に出す必要があり、最優先で選択する事に。

もう一度スケルトンと睨めっこして、
ほんの僅かにスローピングしてはいるものの、ほとんどホリゾンタルに近いシルエットを活かし、
ステム角をトップチューブと水平にしたいと考えた。

最近のロードバイクは殆ど上方に向かいヘッドチューブの角度に対し6°か10°の角度で、水平ステムと比べるとハンドルは少し近くなる。

水平ステムはヘッドの角度に対し、
17°。

この17°ステムというのが実はかなり少ない。

おそらく、余程腕が長いとか、逆に身体の小さい女性が使ったりするのだろうか、限定的故にラインナップは本当に少なく、ほとんどがセカンドグレード、しかもアルミだけだったりする。


そこでカーボンステムと同等の軽さの
17°ステムを探した結果、
ZIPPの一択となった。

ここのブランドは
レーシーなイメージが大変強く、
あまり好きなブランドでは無かったけど、シンプルなだけでない個性的な
美しさにも惹かれた。

出来るだけCXバイクとのポジション差を少なくしたくて、
ハンドルはDEDAのZERO100、サドルはフィジークのアンタレスと、
CXと同じにした。

シートポストはソウ君からゼロセットバックのトムソンを譲ってもらう。

ここまで読んで、

『同じブランドで揃えないの?』

と思う人は、
多分自転車乗りには少なくないと思う。

でも、例えば洋服で言ったら全身同じブランド、というと、
想像するのはスーツなどのコンサバティブなスタイルになる。

でも、ストリートピストから自転車を
好きになった自分的には、
どこまでもカジュアルに、ファッションとして楽しみたい所もある。


色んなブランドをミックスする事がファッションだと、今は亡きジャンニ・ベルサーチが言った様に、

ひとつひとつのパーツをそれぞれ
選択出来る自由を満喫する。

そして、
個性的なパーツ、普遍的なパーツを組み合わせ、
どんなバイクになるか妄想に耽り、
心を踊らせる。

これは楽しい時間だ。

どんなパーツでも規格さえ合えば、
どのみち一台の自転車になる。


その姿を思って僕はまた、
ワインをひと瓶、
今夜も空けてしまうのだ。





RAPHA PRO TEAM LIGHTWEIGHT BIB

夏のライドの過酷さは何度も経験してるので、夏用のビブとして、
PROTEAMLightweightbibを試してみました。

僕が愛して止まないPROTEAMBIBのカッティングをそのままに、夏用素材に変えたもの、

だと思ってたんですが、
似てるのは見た目だけの全くの別物です。
サイズ感もフィット感も違います。

特にストラップはよりタイトになっていて、無理に肩に掛けようとすると、
『やだ、切れちゃう…』と思うくらい短いんですが、そこからえいやと引っ張ると、ゴインとひと伸びする感じで、肩にバチンッと吸い付きます。

レギュラーのPROTEAMと比較するとやはり全体に微妙に小さくなってるのか、さらにタイトでレーシーな着心地。
悪く言えば窮屈って事で、
可能であれば、
仲間との楽しいロングライド用にクラシックビブやプロチームでないライトウェイトビブを用意した方が生しらす丼も美味しく頂けるかも知れません。

なかなか伝わらない事もあるので写真も撮ってみました。

(写真上はロゴ、薄いブルーがLW、写真下は裾のグリッパー。幅広の下の方がLW。)
実は、同じに見えるロゴのサイズすら、
何から何まで違うという、
こういったマジメさに、
ますます愛が深まってしまうのです。

さて、

実際どのくらいホッツサマー向けなのかと申しますと、

速乾性の機能素材は常にサラサラと言うのが殆どの謳い文句ですが、
流れた汗は何処へ行くのでしょうか。

コットンならば殆どを生地が吸収し、重くいつまでもベタつく。
これが最も良くないとすれば、
このビブは、汗が全部、
生地の外へ出ていく、
そんな印象です。

夏のライド中に腰を触ればびっくりするぐらいベットべトなんですが、全ての汗が生地の外へ排出されてる、という感じです。

本当にもう一枚皮膚が増えた、って感じで、
夏の自転車、特に峠を登った時のハンパない発汗量をちゃんとコントロールしてくれて、
下りの走行風でおおむね乾いてしまう様な、そんな印象です。

レギュラーのビブに比べると生地のポリ感も強いのですが、なるほど、
保温性を完全に捨てて、

炎天下でも最高のパフォーマンスを
発揮出来るように、

ってカタログに書いてたわw
失礼しました。

先にサイズ感についてやや小さいと書きましたが、それでワンサイズあげるのでなく、よりタイトに、もう一枚の肌として着用するのが、やっぱ正解ぽいですね。

個人的には、
コレは夏のヘビーローテーションで、
それでいて、ファンライド用にクラシックビブ(ライトウェイ含む)も欲しくなってしまう、

やっぱ、RAPHAのビブは最高です。


EThss×DEEPER'S WEAR デイキャンプライド

7月、3連休の最終日、ソウ君とヨッシャンと僕が三人共1日時間を作れるという事で、じゃあ、走りに行こうか、
とLINEでやり取りしていた。

3連休初日の夜、
ソウ君は南大阪のショップET主催のBBQライドの話を持って来たが、僕とヨッシャンのロングライド行きたい、淡路島走りたい!という欲が勝り、
それなら淡路島へ、じゃあ明後日の、朝。と話は決まった、
その次の朝。

ヨ『フェリー乗り場で待ってるで』

モ、ソ『???』

ヨ『あれ?明日やったか。…1人で淡路島走ってくるわー。明日は2人でBBQ行って来なよー。』

モ、ソ『(…自由過ぎる…??)』

そんなこんなで、我々は
BBQに変更。
EThss×DEEPER'S WEAR デイキャンプライドに参加させてもらう事になった。

淡路一周、150km走るつもりでいたので、BBQイベントは集合場所から15km程しか走らないと聞くと、
物足りない気もして距離を稼ぎたくなり、
ETまで自走で向かう事にした。

イベントの内容は、
ET集合で15kmほど、
川沿いのキャンプ場まで走り、
先に車で到着してるBBQ部隊と合流する、というもの。

自転車乗ってすぐ渓流で肉食えるなんて、解放感しか想像出来ない。

ウチから40km、この暑さだからジャージにレーパンが望ましいが、
キャンプ場で、
渓流の解放感を感じるスタイルとしては0点と言わざるを得ない。

バーバッグに、下着とワンサイズ上のゆったり目のTシャツ、海パン兼用のハーフパンツに輪行袋をパンパンに詰め、

ビーサンをジャージのポケットに差し込んで、

いざ出発。

20km程走った先の最寄り駅で合流したソウ君は、ハーフパンツにTシャツ、そしてヘルメットという出で立ちで、
サングラスもカジュアルだし、
まるで海水浴にでも向かう格好だ。

そこから間もなく集合場所に到着し、ETのジン君の引率で、その日集まった皆と程なくして走り出す。

10人程のゆるめのグループライド。
なんかピスト乗り出した頃を思い出して、妙にワクワクしてくる。

みんなオシャレな自転車で、
パニアパックを付けていたり、ハンドメイドのスチールフレームだったりと様々。

今回のライドの参加ルールとして、
DEEPER'S WEARのウェアを一点以上着用(持って無い人はSNS等での宣伝)と言うのがあって、
ココのウェアは自転車に乗る事も想定したカジュアルウェアという事だけど、僕の世代が大好きなアメカジにそのまんま撥水、ストレッチといった機能を持たせた感じで、服好きであればきっと食指が動く。

そんなワケだから、
今回のライドはシャレた自転車に、
カジュアルでスタイリッシュなライダーばかりで気付けばジャージ姿は僕1人…。

…いったい、…いつ間に…僕は…
ガチになってたの?!


しばらく市街地を走ってたかと思うと、ジワジワと標高が上がって行くのが分かる。

やがて峠道に入る手前で、ジン君が

『ここから工事現場まで一本道なんでそこまでフリー走行にしましょう!』

その言葉に数台飛び出し、
僕とソウ君も後を追った。

工事現場に到着するまでにしばらくグラベルの登りもあり、
かなりアドベンチャーな気分になれる。
道の両端から樹々が生い繁る良い坂道で、グラベルなのがまたテンションを
上げる。28Cのスリックタイヤだが、パナレーサーはよくグリップしてガツガツと砂利を蹴って駆け上がってくれる。

工事現場に到着するとガードマンのジイさんが、ここは通れないよ、と言うが、ジン君は事前に通過の許可を取っていて、現場監督に挨拶して通過させてもらう。
完璧としか言えない事前準備。
最高のライドイベントだと思い知る。

そこからまた良い坂が続き、
思わず飛ばし過ぎてしまう。

山を下るとダムに出る。
その脇の平坦道路を
海パンにTシャツのソウ君を風除けに使って走ると大変に楽。

顔を除き込むと、相当に苦しそうで、
レーパンの自分が牽いて行かないのは非道な行いでしかなかったが、

…いいんだ、どうせガチだから。


その先、道は段々と狭くなり、
いくつかのキャンプ場を通過する。
まだ奥なのかな?

ソウ君が買ったコーラを半分ボトルに入れてもらう。
炎天下で、ガンガン踏みまくった後に飲む冷えたコーラは、震える程美味い。
そこから2キロ程走ると、
ようやく駐車場があり、料金を払って入ると、

ジン君が
『場所取ってるのは、出てもう少しだけ上がったトコですよ。』

と言うので皆んなで走りだすと、
道が狭まり、路面がコンクリートに変わった。

ヤバイ、この感じは…

とても少し登った、という感じでなく、せっせと登り曲がった所で、やはり、勾配15%くらいの登りが現れた。

止まりそうになりがら必死で踏んで登りきり、
やっと河川敷に降りる。
先に車で到着していたDEEPER'S WEARの坂上さんがBBQの段取りを終わらせてくれていた。

僕は早速、バーバッグから着替えを取り出し、靴下を脱ぎサンダルに。

坂上さんが用意してくれたご馳走と、
キャンプグッズ、そして渓流の涼しさと解放感!

最高だ。

ここしばらく、目を三角にして必死で自転車乗ってたけど、
ああ、そうだ、
最高と思える瞬間を、ほんのすこし目線を変えただけで、山ほど届けてくれるんだ。

何度も、忘れそうになる度に、
自転車と、
それを愛する仲間達が僕に教えてくれる。

そんな事を、
クールなソウ君が意外にも川に飛び込んで行く様子を苦笑しながら眺めつつ、
木陰のハンモックに寝転んで、
ボンヤリと考えていた。


EThssとDEEPER'S WEAR 、当日参加された皆様、最高でした!
また良かったら参加させて下さい!
















フレームの塗装

『えっ?トップチューブ太くないです?!』

とは、
塗装をお願いするクックペイントさんのインスタに上がってきた、
塗装前の僕のロードフレームを見た、
グレ君の言葉。

グレ君はロードレース経験もあり、実際にロードバイクを相当乗り込んでいるだけに、
パッと見だけでも太いトップチューブが脚にクる事を瞬時に察した様子で、

その驚きを遮るようにソウ君が
『まぁモッツさん豪脚ですからね(笑』と、
皮肉をかぶせる。

もちろん豪脚になった記憶も無いし、
実際、思うより脚に堪(こた)えるのかも知れない。

でも自分にとって、
それは求めた姿の副作用みたいなモンで、それで踏めないほど硬くもならないだろうし、どちらかと言えばツーリングよりレース向けの性格になった、
という事だと予想してる。


とにかく、今から塗装に入るワケで、
『もう色は決めてます?』とヨッシャン。

塗装はオーダーフレームの醍醐味だ。

パーソナルカラーにする人もいれば、
好きな車や憧れのレーシングカー、戦闘機なんかのカラーをサンプリングしたり、
自分なりにテーマを持たせてパーツのカラーと合わせる人もいるし、
塗装屋さんやフレーム屋さんと、カラーサンプルを見ながら決めるのも楽しいだろう。

でも、
センスの良い塗装屋であればお任せしてしまうのも悪くない選択だ。

餅は餅屋じゃないけど、
やはりロゴ1つ、色使い1つとっても、素人では到底マネ出来ないバランス感がある。

僕もつい拘ってしまい、細部までゴチャゴチャ注文したくなるクチだけど、
せっかく作るフレームが独りよがりになり過ぎるのは望むトコではない。

そこで、

今回はツートーンカラー、好きなオートバイの写真を送って、
このカラーでお願いします、
とだけ伝えて後はお任せとした。

その写真に写っていたのは、

ガソリンタンクを
美しいブルーとグレーベージュに
塗り分けられた、

トライアンフ社 ボンネビルT120。

1959年に誕生したそのオートバイは、
当時最速を誇り、
イギリスのロッカーズ、カフェレーサー達に愛された。

(写真はココから拝借
カフェレーサーとは、
ロッカーズ達が自慢のカスタムバイクに跨り、カフェに夜な夜な集ってはレースをしていた事に始まったそうで、

そんなところも、ここ数年のハンドメイドバイクブームに通ずるモノを感じる。

そして何より、

イギリス、ロッカーズ。
僕らが中学生の頃、
ワケもわからず古いバイク雑誌や音楽誌をめくっては大騒ぎしていた。
それは憧れだった。

カフェレーサー、リーゼント、リッケンバッカー…。

パンクなロカビリー野郎と、
大人になったら乗りたいな、
と語り合った、
ノートン、そして、トライアンフ。

まさか、僕が今、
自転車に乗ってるとは夢にも思うまい。

このカラーは、天国にいる彼への
僕なりのジョークだ。






フレームのスケルトンとチューブセットの選択

忘れた頃に、それは送られてきた。

ロードフレームのジオメトリが描かれたスケルトンと、
よっしゃんからの『何か変更ありますか?』というメッセージ。

基本的にビルダーの福田さんにお任せしてるし、
どっちにしろ自分みたいな素人がセンチ刻みの話を出来るワケもない。
でも、分からないなりにも、
スケルトンを見れば心はときめく。

スケルトンというのは、この場合、
フレームの設計図、
いわば完成予想図で、

チューブの太さやヘッドの角度等が正確に記されている。

自分くらいの変態になると、
これを左脳に焼き付け右脳で色付けし、
扁桃体で立体化して酒の肴に変えてしまう事が出来るのだけど、

せっかく前回のCXのスケルトンがあるので、まず対比して違いを探ってみる。

結論から言えば、
CXに比べると、ロードバイクは
全体に短く、低くなってるようだ。

それでもサドルからペダルまでの長さはぴったり同じなのは流石ビスポーク。
ハンドルはロードらしく少しだけ遠くになった。

大きな相違点としては、BB高。
CXより10mm、下がっている。

TONICのオカさんからも先日伺ったけど、
BB高は乗り味にかなり影響するらしく、低い程安定するらしい。
軽いハンドリング重視の人には不向きかも知れないけど、
オカさんの様にコーナーをロケットの如く突っ込んで行く人には、
安定した乗り味の方が向いてるのだろうか。

5mm下げたらコレが効く、
とは、
NAKAGAWAサイクルワークスのビルダー、中川さんも仰っていて、

今のCXからさらに10mmも下がるとなると、大きく乗り味が変わってくるんだろうな、と、想像だけで
年甲斐も無くドキドキしてしまう。


見た目の全体的な印象は、
太いチューブで構成されてるので鉄フレームとしてはマッシブ。CXに比べかなり前傾のスパルタンなポジション。

シートポストも20mm近く長く出せそうなので、セットバックシートポストが使えそうだ。


….楽しい。


…スケルトン楽しい。


チューブセットに関しては、
44mmヘッドが馴染む様な太いチューブをお願いしたので、

自動的にカイセイ8630Rになった。


コレは、クロモリにニッケルを配合したニッケルクロームモリブデン鋼という合金で、

同社のクロモリハイエンドの4130Rより高強度なのでより薄く太くする事もできるし、
特筆すべきは、熱を入れる事で強度が上がるという特性を持っているらしい。

コレが開発された背景に、
カイセイ社員が社運をかけた、
ってエピソードがあるらしく、
よっしゃんはそんなエピソードも大好きだと教えてくれた。

ちなみに、
よっしゃんのロードバイクも、
チャンヌのKINFOLK-CXも、
この8630Rで造られている。

そんなこんなで、
仕様は全て決定。

よっしゃんへのメッセージの返答は当然、

『どうぞよろしくお願いします。』

そのひとことに、

沢山の期待を乗せて返信した。




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