大阪ピストムーブメント2-2
当時、国内ではSNSのハシリとも言えた、『mixi』。
その後FacebookやTwitterにその座を完全に奪われてしまうが、
それでもコミュニュケーションのツールとしては十分な機能を実装していてた。
その中に出来たばかりの
ピストコミュニティで、
関東のピスト乗り達とよく話をしていた。
よく議題にあがったのは、
ブレーキの有無。
しかし情報交換を重ね、
互いに乗れる様になってくると、
いかにスキッドで上手く止まるか、
に話題はシフトした。
慣れても前ブレーキは付けてる、
下り坂は怖いので押す、
ロングスキッドを練習したら前転した、
そもそもスピードを出さなければブレーキ使わない、
スキッドはステムの上に全体重を預ける…
いろんな話がでて、
その対処をネット上でやりとりしていれば当然オフ会の話になるが、
ほぼ関東での開催。
しかし程なく、
関西の青年がコミュニティを
立ち上げた。
シンプルに、
『ピスト乗ってる人、八戸ノ里公園に集まりませんか? ちぇほ』
ちぇほ、とは呼び掛けた青年のニックネームだ。
胸が高鳴ると同時に、受け身でいた自分を恥ずかしく思いつつ、
八戸ノ里、ここから10km無いくらいか。
彼の呼び掛けに呼応する様に、
その夜、
暗い住宅地を抜け、
八戸ノ里公園に辿り着く。
だだっ広い舗装された広場の他、
何もない。
しかし、一本の高い電燈の下に、たくさんの人影が見え、胸が高鳴る。
『初めまして、ちぇほです。』と
その青年は名乗った。
本人曰くチェ ホンマンに似てるからって事らしいが、
似てるのは優しい目の雰囲気と長身である事くらいで、
アパレル勤務らしくスタイリッシュないでだちに、
軽く蓄えたアゴ髭と落ち着いた話し方は、格闘家というよりは優男にしか見えない。
他に、10人程居る様で、大学生から30代まで色んな世代が集まった。
とにかく、堰(せき)を切ったように話し始めた。
お互いの自転車を舐め回す様にチェックし、お互いの技術を見せあった。
スキッド、ウィリー、スタンディング、その亜種。
皆、独学で悩んでやっていた様で、
やり方も様々。
『コレでいいのかな?』
『あ、それいいね!どうやるの?』って具合に教えてもらい、
教えあっては試した。
スケーター達の集まりに似てるな、
と思いながら、
僕も得意のロングスキッドを披露して、
速攻でタイヤをバーストさせて笑いを取ったが、
どうやって帰ろうか。
『車で来てるんで、送ります…』
と申し出てくれたメガネをかけた優しい青年。
ごめん、もっかい名前聞いていい?
『ヨッシーでいいですよ…』。
彼の乗るピストはSurly Steamroller。
当時、唯一アヘッドステムを採用したピストフレームで、『遊び』の為に設計された様なそれは、工業デザインを生業としてた彼にはお誂え向きの、クリエイティブなフレームだったと思う。
実際、彼のSteamrollerは、
その後、彼のやりたい事に合わせて
様々に姿を変えていく。
パーツすら、全てが模索だった。
でも、
何が必要で、何が正しくて、
何がカッコ良いのか。
全てを自分達が決めていい自由に、
僕達はトリコになっていった。
その後FacebookやTwitterにその座を完全に奪われてしまうが、
それでもコミュニュケーションのツールとしては十分な機能を実装していてた。
その中に出来たばかりの
ピストコミュニティで、
関東のピスト乗り達とよく話をしていた。
よく議題にあがったのは、
ブレーキの有無。
しかし情報交換を重ね、
互いに乗れる様になってくると、
いかにスキッドで上手く止まるか、
に話題はシフトした。
慣れても前ブレーキは付けてる、
下り坂は怖いので押す、
ロングスキッドを練習したら前転した、
そもそもスピードを出さなければブレーキ使わない、
スキッドはステムの上に全体重を預ける…
いろんな話がでて、
その対処をネット上でやりとりしていれば当然オフ会の話になるが、
ほぼ関東での開催。
しかし程なく、
関西の青年がコミュニティを
立ち上げた。
シンプルに、
『ピスト乗ってる人、八戸ノ里公園に集まりませんか? ちぇほ』
ちぇほ、とは呼び掛けた青年のニックネームだ。
胸が高鳴ると同時に、受け身でいた自分を恥ずかしく思いつつ、
八戸ノ里、ここから10km無いくらいか。
彼の呼び掛けに呼応する様に、
その夜、
暗い住宅地を抜け、
八戸ノ里公園に辿り着く。
だだっ広い舗装された広場の他、
何もない。
しかし、一本の高い電燈の下に、たくさんの人影が見え、胸が高鳴る。
『初めまして、ちぇほです。』と
その青年は名乗った。
本人曰くチェ ホンマンに似てるからって事らしいが、
似てるのは優しい目の雰囲気と長身である事くらいで、
アパレル勤務らしくスタイリッシュないでだちに、
軽く蓄えたアゴ髭と落ち着いた話し方は、格闘家というよりは優男にしか見えない。
他に、10人程居る様で、大学生から30代まで色んな世代が集まった。
とにかく、堰(せき)を切ったように話し始めた。
お互いの自転車を舐め回す様にチェックし、お互いの技術を見せあった。
スキッド、ウィリー、スタンディング、その亜種。
皆、独学で悩んでやっていた様で、
やり方も様々。
『コレでいいのかな?』
『あ、それいいね!どうやるの?』って具合に教えてもらい、
教えあっては試した。
スケーター達の集まりに似てるな、
と思いながら、
僕も得意のロングスキッドを披露して、
速攻でタイヤをバーストさせて笑いを取ったが、
どうやって帰ろうか。
『車で来てるんで、送ります…』
と申し出てくれたメガネをかけた優しい青年。
ごめん、もっかい名前聞いていい?
『ヨッシーでいいですよ…』。
彼の乗るピストはSurly Steamroller。
当時、唯一アヘッドステムを採用したピストフレームで、『遊び』の為に設計された様なそれは、工業デザインを生業としてた彼にはお誂え向きの、クリエイティブなフレームだったと思う。
実際、彼のSteamrollerは、
その後、彼のやりたい事に合わせて
様々に姿を変えていく。
パーツすら、全てが模索だった。
でも、
何が必要で、何が正しくて、
何がカッコ良いのか。
全てを自分達が決めていい自由に、
僕達はトリコになっていった。
- 2015.08.26 Wednesday
- -
- 12:35
- comments(0)
- trackbacks(0)
- -
- by もっつ