関西CX「マイアミランド2012」後編

そういえば出走前に、
秋ヶ瀬バイクロアに行ってるヨッシャンから、
シクロの成績が良かった旨の電話があった。

今までの彼からすればかなり好成績で、
それは随分自信になったろう、と返す言葉の裏で
俺も頑張らなければ、と思った。


とにかく、コケた分を取り戻す。

先を走るソウ君に追いつく。
同じジャージが前に居るのはなんだか安心するもんだと
思いながら前へ出て、

そこがコースの最端、ここで砂浜に下る様にUターンする。

ガクンと落ちて、砂。

ここがまたフカフカの砂で、前輪が刺さって止まるので、
こぎ出すのは俺には無理だ。

いや、殆どの人が無理で、ここは降りて走る。

何度か松林に上がっては、結局水際の浜に出て、ブッシュの見える
逆端まで殆どが「砂」だ。

コースの半分は砂、まさに「砂地獄」。
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「走れないなら(自転車を)押してくしかないな、その方が速いか(笑)」

なんて出走前は笑って話していた。
確かに降りた方が速い箇所もある。

でも実際に列を成して走ってると、
ある種の違和感を感じる。


ー 本当は、全部乗る、それが正解なんじゃないだろうか。ー


まぁもちろんそうなんだが、そんな技術もフィジカルも無い。
しかしだからって全部押す。

・・・それは違うよな。

とにかく最初の転倒分は前へ行きたい。
ここしか無いんじゃないか。

やや硬めの路面、そこで飛び乗る。
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少し下ってフカフカの砂、止まるまで、踏め。

前輪が埋まりペダルが止まったら即座にクリートを外し、
押す。

波打ち際を走れるゾーン。回りは押してるなら、
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乗らなければ。

波が寄せる砂地は締まり、しっかり後傾すれば楽に踏める。
そこからまた逆端のポイントまでブッシュと砂場が繰り返す。

ここでギャラリーから今自分が15位と知らされる。

転倒前の順位には戻ったか。

折り返しの砂ヘアピンまで深い砂地が続き、押し周って、
そこからはブッシュのつづら折りゾーンだ。

ここでは抜かせない、そう思っても気が付けば張り付かれ、P1200398.jpg
二周目に入るストレートで抜かされる。

二週目、一つ目の砂場を超えた松林で抜き損じて洛車。
小さなヘアピンで、ハンドル操作をミスって、また洛車。

砂場の奥まで踏み込み、クリートが抜けず洛車。
その後、飛び乗ってクリートを取り損なって、また洛車。

砂浜のランが心肺をイジメまくって、
軽く酸欠状態。手元も足元も狂いだしてる。

ここでまた抜かれる。

俺の前を、同じように押して走るMTB。
その背中を見ながら、自問する。抜けるだろう、と。

左から倍の速さで砂を蹴って抜けばいい。

でも、行けない。
正確には、行かない。

こんな躊躇いを自分の限界だと感じる。

・・・いったい、後、何周なんだ。

ここで時計を見る。もう20分前後って事は、

後、1周か。

ホームストレート、
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松林を抜け、
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最後の砂浜に入る。

苦しい。

もう鼻水だかヨダレだか汗だか分からないが、
顔面がベタベタだ。

松林でまた転倒、いや、もうどこで転倒したかも分からないくらい、
転んでは走り、走っては転ぶ。

あと少しだ、順位はー・・・

もうそんなこと考えてる場合じゃない。

抜かせず、とにかく前へ走る。

そして最後の、ホームストレート。

舗装のロングストレートはシングルが負ける言い訳に出来る
格好のポイント。


・・・冗談じゃない、
ここまでの苦しさをショーモナイ言い訳で片付けられるか!


軽ギヤの早回しは練習してきた、
こっからは抜かせない。

最後のコンクリの段差を越え、ストレート。
踏み込む脚がずいぶん残ってる事に気が付く。
 
 よし、回せ!

ストレート両脇から「速えぇ!」って声が聞こえた気がした。

そりゃ回転だけは速いだろうさ、全然進んでへんけど(笑)。


とにかく、ストレートでは誰にも抜かされす、ゴール。

脚が余っていたのは、
今思えば砂浜ではランの筋肉しか使わず、
ペダル踏んでる時間を心肺を休める時間に
当ててしまっていたんだろう。

だから、こんなに脚が残ってやがったのか、

後悔と反省。


はぁはぁ言いながら広場をぐるぐる回りふと脚を見ると砂と血まみれ。
とにかく水道で流す。
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傷を見て痛みを思い出す。

応援に来てくれた後輩達と暫く話す。
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「なんでモッツさんはギアチェンジ付け無いんですか?」

と自転車に詳しくない彼らに聞かれ、
上手く説明出来ずに

「そりゃ(オートバイで)、
直四のバイクをSRでブチ抜いたらシブいと思わん?(笑)」

てな事を言ってしまい、
結局「男のロマン」オチか(笑)って事に。



本当は、
単にこれしか、
自分にはシングルしかない、ってだけの話なんだけど。



しかし、マイアミキツかった・・。
二度と来るかよっ!と毒づきながら、
帰りの温泉の中、砂浜の攻略法を考えていた。



第3戦マイアミランド戦

C3B
モッツ  20位/47
ソウ君  28位/47

関西CX「マイアミランド2012」前編

 雨のマキノから2週間。

東京では秋ヶ瀬バイクロアが行われている頃、
関西シクロは第三戦を迎える、このマイアミランド。
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主に、『砂浜』。

そこに松林とブッシュのスラロームが付いたステージ。

砂上を走るテクニックが無ければ担いで走る他なさそうだ。

速度の乗る勾配は見当たらない、
平坦な、低速よりのコースと感じた。


『マイアミやのになんで松林やねん(笑)』と軽くツッコミながら
試走する。

松林内のコーナーには曲がるポイントが全て砂に
なっていて、時にそこに根っこが浮いていて絶妙のトラップになっている。

それよりひどいのが、その後に始まる砂浜。
とても走れる気がしないので、ランで行くしかないか。
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あきらめに近いタメ息が漏れた。

試走を終え、準備しているとコース挟んだ正面から俺を呼ぶ声。

どなたでしょうか?とまぁとりあえず笑ってみせると、
「俺ですよー、F本です!」

なんと、高校時代の後輩が応援に来てくれていた!

コレは嬉しいし、砂浜でもなんでも、
多少はイイとこ見せたくなる。

この日はソウ君と俺の二人で、共にC3Bに出走予定。
そしてブナマも応援とお手伝いで、一緒に来てくれた。

男三人だけできたので、
ここでの増援は有難い。

C3A出走後、場所取りするが、
結局スタートラインでは皆ぎゅうぎゅうに前に詰めてくる。
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そこで「あ、いいフレームですねー」
なんて軽くナゴミ調子で一言二事話したりしながら、
カウントを待つ。

5秒前、流石に静まり返り、
緊張が高まる。


ピストルの音が響く。


一斉に走り出し、
今回もホームストレートは舗装の直線。
そこを接触に気を遣いながら走る。

団子状態のまま、松林の第一コーナーへ入る。
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コーナーそのものが砂地だが、それほど難しくはない。

が、

がら空きのインから集団の前へ出ようとして、
フロントを砂にさらわれ、

転倒。背中から落ちてしまった。


後続に踏まれまいとスグ立ち上がるも、
随分後ろに下がった。

ソウ君も少し前を走っている。

でも、

勝負はまだこれからだ。

むしろ少し落ち着いたかもしれない。

はやる心を押し殺して、俺は
クリートを拾った。










自転車ファッションを考える24

自転車ファッションといえば、

おそらく男子なら誰もが気になる

『すね毛』

の話です。


オシャレのつもりで始めた自転車に気が付けばドッぷり、
もうレーパンもキノコるメットも抵抗無くなっちゃったなぁ、

って方も非常に多いのではないでしょうか。

となると、次のステップは間違いなく、

『すね毛』。

すね毛の処理です。

え?剃るの?てよく聞かれますが、
剃ります。

有名な世界戦で走るロードレーサーの脛を見てみてください。
チュルンとしたスネがムキっと日焼けして、
いかにも速そうで紳士的ではありませんか。

見た目もそうですが、
落車してスネをズリズリにスリ剥いた時、
毛が有ると無しでは治療のしやすさを想像するのは容易いです。


でも、
着る物は脱げばいつもの自分に戻れますが、
剃ったスネ毛はスグには生え戻りません。

「一度剃ってしまえば、もう普通の男の子に戻れなくなるんじゃ
ないか・・・。」

「いけない!それ以上剃ると、人に戻れなくなる!」

そんな風に思ってしまうのは、
男子なら誰だって。

でも大丈夫。

むしろ、普段スネ毛が無くなってる事に気が付く人なんて
ほとんどいませんって。


さて。


剃り方としては、
レーパン履いた時見えるトコだけ剃りゃいいわけですから、
レーパン焼けしてるなら、その日焼け跡の2センチ程上から剃り落として下さい。

注意するのは、逆剃りしたり、何度も同じトコを剃り続けない事でしょうか。
スネの表皮なんて剃られ慣れてないんでスグ赤くなってヒリヒリするので。

後、カミソリの毛詰まりでしょうか。
一度剃る度に、流した方がよく剃れます。

ワンストローク、ワンウォッシュで。



剃り上がった、ツヤっとしてムキるフクラハギを見てみれば、
あなたの中に眠るナルシズム魂が目覚める事は間違いありません。

スネ毛を剃れば気合が入ります。
肝が座り、覚悟が生まれます。
空気抵抗も減るかも、
人によっては流線型になる可能性もあります。

レースで、
スネ毛剃ってないヤツにだけは負けられないぜ、
そんな覚悟が・・。きっと。



とまぁ、


このぐらい自分に言い聞かせて今、スネ毛剃ってきました。
ちょっとヒリヒリしますが(笑)、明日のレース頑張ります。


正直、
別に無理に剃る必要って無いんでしょうけど。
自分の場合、ただ気分の問題だと思います・・(笑)。





関西CX「マキノ高原戦2012」後編

 応援は、いつも有難い。

この競技に関して言えば、
なんの応援も無しでは完走すらままならん
のではないかと、俺は思う。

二周目に入り、ペースが落ちた所をサクっと抜かれ、気持ちまで折れそうになる。

そこにこの声援、
誰だか分からんけどありが…


ちらと目をやった先には、
外れたタイヤを手にぶら下げたヨッシャンの姿が。
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『モッサン頑張れー!』

えーっ!ヨッシャン、リタイア?
くっそー、アイツ先抜けしやがって!

冷静に考えたらリタイアの方が辛いはずだが、
苦しくて仕方ない今の俺にはそんな風にしか思えない。

1周10分のコース。
仮に10分間、誰かと競いながら自転車をこぐだけでも相当苦しいのに、

それを3周で、30分強(C1は5周)。

残り、1周。

いよいよガス欠か、
抜かれ始める。

キャンプ場へ向かう2つの短い急坂は、
尻をサドル上でダンシングする事ですんなり
登れるが、
思わず前乗りで上がり、2つ目で軽くスタック。小さく舌打ちして下り、
そこからまた長い登りに入る。
ここでまたばんばん抜かれる。

もうかなり(順位が)下がったか。
諦めがちに思う。


いや、まだだ。


ここからは下りの高速コーナー。
シクロ初体験のスピードセクションだ。

コーナー手前、
前の車両がブレーキ、
俺はまだ踏む。
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リアブレーキをニワっとかけて減速し、
曲がるポイントでフロントを少し、きっかけを
作り曲がる。

波状路の振動でブレーキレバーが指から
スッぽぬけ、慌てて指を戻し、
暴れる車体を外足でペダルを踏み込んで
抑えつける。

数台抜いて、前に出る。

次のコーナー手前のえぐれに前輪をとられ
るが、こと、タイヤを滑らせるって事についてはピストで馴れているのか、
動じず踏み込む。

とにかくもう下りでは抜かせない。

オーバースピードで膨らんでギリギリを駆け抜け、
次の減速コーナー。
これは公園の車輪止めで散々練習してきた。
膨らんだ前の車両を内側からハンドルを切って抜く。

その後、スラロームを抜けるまでまた数台抜いた。
抜き様に誰かが『ダメだ〜っ』と声を上げた。

正念場で抜き返されるのは皆、
心が折れる。


そのスラロームの後、足場の悪い軽い登りが
あり、ここで抜かれる。
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例に漏れず折れそうになるが、
畦道とシケインで追い付き、
最後のホームストレート。

絞り出そうとして、
脚が止まる。

アスファルトの勾配と1.5気圧のタイヤが、
俺の両足をもぎ取る。

1台、2台、3台、4台…

次々に追い抜かれてゆく。


もうそこがゴールなのに。

ふくらはぎが笑う。

ダンシング出来ないので、
どっしりサドルの後ろに座り、
踏む。

…前へ。

少しでも前へ。


ようやくゴールラインを越える。
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ソウ君が笑顔でカメラを構えていた。

俺は足を着こうとして、
そのまま尻餅を着く。
(この時背中のポケットに入れてたサングラスが折れる(笑))

気が付けば、雨は上がっていた。
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まともに歩けずにいる背中を
ヨッシャンが支えてくれる。
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なんでもチューブラータイヤをシクロで使う場合は、特殊な貼り方をしないと剥がれてしまうらしいと、彼は残念がっていた。

俺はとにかく登り弱すぎやなー、後スタミナか(笑)。



そんな残念な気持ちと体の泥を、
開場真横の温泉で洗い流す。

シフトのトラブルで重ギアで完走したオグさんと、初対面で裸の付き合い。
いや、あれで完走したの凄いです。

露天風呂で、その日の参加者と反省会(笑)。

さっぱりして、車に乗り込む。

16時。

晩飯には早いがさすがに腹が減ったので、
ヨッシャン、グルメは?!と叫ぶと、
瞬時にぐるなび検索。

『とろろ屋』みたいなのが在りますよ!

…肉が食いたいがとろろソバも悪くないな、
とハンドルを切る。

しばらく走って、
この辺ですねぇ、あれ…?
あ、これか?

『御食事処ととろ』

トトロやんかー!もー!


U ターンして、
三人と泥まみれの自転車を載せた
ワゴンは豪雨の中、空腹で走る。
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まさに疲労困憊、
それでもこの後の酒が旨い事は間違いないと、
一路大阪を目指した。



第2戦マキノ高原

C3B
モッツ 18位/34
ヨッシャン DNS





関西CX「マキノ高原戦2012」中編

体温を奪う雨風に震えながら、
スタートを待つ。

俺は前から3列目にグリッド。
ヨッシャンはその後ろ、4列目と強気だ。

順番は当然前の方が有利だが、
基本的に自分の実力に相応しいポジションを
自己判断で選ぶのが常識で、

自信も無いのに前に並ぶと、
邪魔にされるだけでなく、
他車を巻き込んでの事故にも繋がりかねない。

3番目グリッドというのは、
随分、大見栄をきったもんだと自分で思う。

口々に皆、
寒さを叫んだり、天候を愚痴ってみたりと、
笑い声さえ聞こえる和やかな雰囲気に包まれた
スタートライン。
カウントが始まり、

「ペチン」、

と湿ったピストルの音。

同時に皆、掛け声を上げ、
俺も負けじと「よっしゃー」
と声を上げて走り出す。

今から皆でレースに立ち向かう様な、
妙な連帯感を感じる瞬間。

だがそれは一瞬で、
もう勝負は始まっている。
P1200295.jpg

スタートはホームストレートにもなる、
アスファルトの登り坂(地図青ライン)。
02course.jpg
そこを登ったら、すぐに右に曲がり、芝セクション。
つづら折れて、コース最高所のキャンプ場まで階段、
壁面をアップダウンしながら登るのだ。

アスファルトを10位前後で抜け、つづら折でやや渋滞。
まだまだ勝負は分からない感じだが、

とりあえず順位を落とさない様に、
すなわち、ペースダウンしない様、走る。

階段を抜け、土手の斜面を走るのだが、
その斜面が競輪バンクの一番高い辺りくらいの傾斜。
その土手を真横に抜けるので、意外と皆腰が退ける。

前を走るライダーが土手の上のラインを
おっかなびっくり走ってるのを見て、

その下に潜り込む形で俺は抜きにかかる。
正直、ここは度胸いっぱつだ。

そこからスグ階段だが、
先行したライダーが階段を斜めに踏み込んでしまい、
滑って大転倒。すかさず脇を抜けると

『あーっと、今、階段で転倒です!そこから渋滞が起きてる模様!』

MCの声を聞きながら、
チャンスとばかりにその後の丘をグイグイ登る。
ギア比2.1でも行ける感じだ。

ここから一気に下り傾向になる。

が、一度斜面を落とし、そこから直ぐにν字に
登りでターンさせるセクションなど、一筋縄では行かない。

そこまではいいペースだった。

芝に入り、つづら折に駐車場付近まで下るのだが、
実は勾配がかなりついていて、

見た目よりも長く、厳しい上り坂があった。
02course1.jpg
そこで、何台か抜かれ、背後にもさっきまで無かった気配を感じる。

ここから下るが、
路面の荒れ具合が半端なく、常にハンドルが上下に揺れる。

思いの他速度が乗る。

オーバースピード気味にツッこむが、
意外と思ったラインに前輪が入っていく感じは、
新しいフォークのハンドリングの恩恵か。

オーシャンサイクルの洋くんに仕上げてもらった、
ブレーキも非常に良く、
にわりと速度を落とし、欲しいところでガツンと効く。

こういった操作性の向上が、
車体への信頼に変わり、臆さず踏み込めるんだろう。

1.5気圧近くまで落としたタイヤは、
濡れた芝の上をそれでもしっかりグリップする。

結果、後ろからくる3台を押さえ込みながら
シケインを最後に備えた
あぜ道のストレートへ入ろうとして、

手前の駐車場用入口にうっかり入ってしまう。
笑えない痛恨のミスだ。

すぐクルッと回って追うが、
3台に当然先行された。

あぜ道に入り、まず一台抜く。

次、前方に2台並んでいるので、
その横に並び掛け、
3台同時にシケインを飛ぶ瞬間、

一台が転倒、

そのままアスファルトのストレートへ。

だが、ここで一気にペースダウン。

一周全力で走ってこの坂、
ヤバイ、苦しい!!

今になって斜度のキツさに気がついてしまった。

思う間もなく、1台、また1台と抜かれてしまう。

・・・この坂を登って、あと2周か・・・。


雨や天候の事は忘れていた。

怖いのは、
負ける事よりも

後悔する事だ。


荒れる呼吸を整える事もなく、
2周目を走り出す。

キャンプ地を越え、
最初の高速コーナーをアウトラインギリギリで脱出、

また抜かれるポイントの登りに差し掛かるその時、

『モッさんがんばれー!』

有難い、応援の声。

って、あれ??

まさかのその声の主はー?!

Messenger Hoody

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Messenger Hoody
¥5.000
(PINK(xs),BLUE,BLACK)

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右胸に大きめのワンポイントが入った、
霜降り生地のジップアップパーカーです。

やや細身でダブルジップ仕様、綺麗なシルエットで
着てもらう感じです。

風でバタつかず、
速乾吸収性能を持つトライブレンド構造の生地が
より自転車に向いていると思います。

しかも肌触りも非常に良く、
ふわっとしていて、軽い事もポイント。

内側は起毛しており、薄手ながら保温性も期待できます。
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プリントも右胸に入っているので、
メッセンジャーバッグを左肩に担いだときに隠れ難いと思います。


霜降りのピンクに白いプリントが鮮やかで可愛いかったので、
今回は女性サイズのXSも用意。

後、冬はどうしても服装が暗くなりがちなので
柔らかな印象のブルーも(極少数ですが)作ってみました。

HPでの発売は今週末を予定しています。


(先行でツイッター等でのご予約受け付けています。
サイズ、カラーに在庫があれば即発送いたします。)





関西CX「マキノ高原戦2012」前編

ワイパーが払う雨の量が増すたび、
ワゴン車の前列シートに肩を並べた野郎三人の 心は重くなる。  

ふと思い出したように
ヨッシャンがカーステのヴォリームを上げ、
音楽が車内を満たした。 

『足りなかったのはコレっすね』なんて笑うヨッシャンに、
三人はすっかりドライブ気分で開き直って、

雨のマキノ高原に到着する。  



ー関西CX第二戦マキノ高原戦 ー 



スキー場をベースにしたステージは主に草原がメインで、 
平地の少ない斜面中心のコース。  
ホームストレートは登りの舗装路。
加えて階段、あぜ道、等。

そこにこの雨で、泥地も格段に増えている。  


フードを被り車を出ると
強まる雨の中レースは始まっていて、 
その中に目立つ蛍光グリーンのフレームを見つける。
テースケさんだ。

見るからに速いだけでなく、今シーズンから発足した
「トニックジャパン」のツナギがカッコイイ。

C2観戦終了後、
受付を済まし、コースを徒歩で少し散策。

これは多分ギア比2.1はやや重いか、と漏らすと、
2.2でセッティングしてきたソウ君は、チェーンリング交換して
俺も2.1にしとこうかなぁ、と。

今回同行したのは、ソウ君、ヨッシャン、俺の三人。

ソウ君はビアンキピスタのフレームにブロックタイヤを履かせ、
キャリパーブレーキで臨む。

ヨッシャンは、自身の取り扱いブランド「キンフォーク」の
CXプロトタイプ。
クラシカルな同ブランドのイメージを払拭する様な、
力強いフレーム、そこに高級コンポで今回は挑戦する。
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俺の相棒は、
当然、今回もサブローザ。いや、シクロー・・・



レースは、
ソウ君が先のC3A、
俺とヨッシャンは最終のC3Bと別れた。

プログラムは超悪天候にも関わらず順調に進み、
極寒の強風の雨の中、まともに一周試走も出来ないウチに、

C3Aのスタート。
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初参戦って事で、ソウ君は最後尾からスタートを選ぶ。

ピストルと共にスタート。
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俺はヨッシャンと二人、
凍えながらソウ君が来るのを待つ。

シケインは一周の最後部になり、
彼がそのシケイン前コーナーを曲がった所でカメラを構え、
大声で応援。

『ソウくーん、ガンバレー!・・・えっ、』


『うわぁっ!』

シケインでコース外に飛び出すソウ君。

応援するヨッシャンに飛びついてきた。
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そこまでして声援に応えなくても(笑)と
ツッこむ間もなく、

後輪のアクスルナットが緩んでタイヤがよれてる、
15番(レンチ)をピットまで持ってきて、

と息絶え絶えに言って、
コースに戻り、律儀にシケインを越えて再出発。
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俺とヨッシャンは暴風雨にひっくり返る傘を持ちつつ、
レンチを握ってピットへ走り、またソウ君を待つ。

悪路に悪天候、
メカトラブルも多く、色んな人がピットに立ち寄る。

今出発した人は、ディレーラーが最高速ギアで動かなくなったそうな。
もはや激重シングルですやん・・・。

そうこうしてる間に、ソウ君が無事ピットに入る。
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ここはチャリ屋のヨッシャンがサクッと直す、

その友情を俺はカメラに収めるだけ。
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ピットアウトして走り出すソウ君、それを追いかけて応援する
ヨッシャン、
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そしてその友情を俺はカメラに収めるだけ(笑)。

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全3周。

とにかく、ソウ君ゴール。

34位/37。

あのトラブルに初出場で完走だけでも見事なもんだ。

雨風は依然激しく、
出走前の俺の心を叩き折ろうとするが、

前列から三番目にグリッドした俺は、
寒さに震えはするモノの、


いつになく燃えていた。

シングルスピードだと、
スタートは大体置いていかれる。

だからといって、
遠慮する事はないんだ。

準備はしてきた。
ほんの少しでもいい。


『前』へ。


青臭くも当たり前のそんな気持ちを悟られぬ様、
心中に呟いた。



続く

サブローザ、カンチブレーキへ換装

カンチブレーキは、
そもそも制動力より使い勝手優先なイメージの
ブレーキですが、

いままで付けてた安物のキャリパーブレーキと
比較すると、
パッドの表面積も広く、見た目にも十分効きそうです。

で、

普通のフォークからカンチ用のフォークに変更する時、
忘れてならないのがこのパーツ。

これでアウターからインナーのワイヤーを引っ張り上げる形になります。
調度、今付けてたスペーサー一個と同じ位の高さなので、
入れ替えます。

するとこんな感じ。

で、
オーシャンのヒトシがせっせと組み付けてくれたのが
この姿。

もう、既にピストではなくなりました。

まぁ、フリーにしてる時点でピストでなくシングルスピードって
奴ですが。

これでフロント周りもずいぶん軽くなり、
純正のホイールが意外と軽く、

総重量は10.6kgと、都合1kg弱軽くなった感じです。

フォークが軽くなると急にハンドリングが良くなった気がします。
それは軽さだけでは無いと思いますが、
とにかく、

性能が明らかに上がると、
ヤル気も俄然変わってくる。

ここら辺も自転車の面白いとこですねー。


AWAZI PerfectRide 〜挑戦の果て編〜

淡路島を一周した日から、
丁度一週間が経とうとしていた日曜の朝。

宅配便のベルで目を覚ます。

突然実家から大量の魚、
生カレイが14匹箱詰されて送られてきた。

今夜は淡路の打ち上げで、
それまでにやる事も沢山あるのに。

カレイの処理に追われる。
まったく、まさかのカレイテロだ。




とにかく、
あの翌日は酷いもんで、

ペダルを踏むだけでも筋肉が悲鳴をあげ、
階段を降りようとすれば、膝が痛みで曲がらない。

身体はの披露は2、3日引きずり、
なぜか異常に腹が減る。

今日を迎え、ようやく普通に暮らせる
様になったくらいだ。




夕方。
ソウ君と待ち合わせ宴へと向かう。

会場は、もちろん『ジンボ』。

バックパックに生カレイをたっぷり入れて、
お店へのお土産に。

18時過ぎ。

のれんをくぐると、
前田夫妻が先に来ていた。
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ジンちゃんに無理言って早めに店開けてもらったのに、
遅れてスイマセン、
と、カレイを渡す。

そのウチ、ブナマがやってきて、
同時にヨッシャンが到着。

とりあえず、ここらで乾杯だ。
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もう、皆で淡路島に毒付きまくる。

なんだあの坂、
風車は普通てっぺんだろう、
なんで街灯ないねん、怖いやんけ!

と、笑いながら話す姿は
皆学生の頃にでも戻った様子で、

普段言葉数の少ないブナマも饒舌になる。

ウエキュンだけが今夜どうしても来れず、
「彼の頑張りに助けられた。一言伝えたかったなぁ」
と前田さんは残念そう。

そのうちアキラさんも飄々と登場。
「ブナマ君、絶対こっち(130kmコース)に着いてくると思ったのに」
と笑いながらアキラさん。

そうっすよ〜、とブナマが後悔して見せ、
夜の海岸線は、ホンマ怖すぎて泣くかと思いましたよ、
と続ける。
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誰もが、

お互いに限界まで頑張ったのを知ってる夜。


ジンちゃんがカレイを丸揚げにしてくれた。
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香ばしい油の匂いが店に充満する。

サクサクと魚をついばみながら、ビールが止まらない。

とにかく、二度と淡路(一周)なんか行くか、と

皆笑いながら酒を煽り、それを悔しそうに聞くヨッシャン。
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ジンちゃんが会話に巧いアイの手を入れて、
また盛り上がる。
P1190926.jpg
今になって、ようやく淡路島を完走したんだな、
と実感し、

またこのメンバーで何かしたいと思ってしまう。
正直、もう淡路島はコリゴリだけど(笑)。



こんな挑戦に意味があるのか。

いや、

意味なんて、やった後に、
やった奴が考えればいい。

こんな夜を迎える度、

心からそう思えるんだ。









フォーク交換〜 Kinesis Crosslight 3

前年度のシクロ以降、

サブローザはと言うと、
ドロップハンドルのまま、固定にしてる中途半端な、

あー、トリック用のFIXなのに、勘違いしちゃったねー、
P1200109.jpg
な状態。

しかも、バーテープもボロボロの状態で
なんともミスボラシい。

貰い物のフレームパッドなんて付けて、
もうワケわからん仕様です。

今年は関西シクロ第二戦、

『マキノ高原戦』(滋賀県)

から参戦予定なんで、
とっとと準備しなければ。

とりあえず、

軽量化とブレーキの性能アップが命題。

フロントフォークをカンチ台座付きに丸取っ替え、
カンチブレーキを装備する事に。

フォークはKinesis Crosslight 3 、
P1200122.jpg
ブレーキはヘッドと合わせてCane Creek SCX-5へ。
このフォーク、
見た目はサブローザの純正にカンチ台座付けただけっぽいですが、
アルミ製で、重量を量ると0.68kgと、実際持ってみても中々軽い。

ただ、残念ながらロゴはデカールでクリア下に入ってるので剥がれません。
ちょっとレーシー過ぎて気になるんですが・・・。

で、コレ持った後に外した純正のフォークを
P1200125.jpg
手に持って見ると、
人どついたら完全に鈍器で撲殺レベルの重さ。
試しに量ると、

1.2kgとか。

倍近い。そりゃ重いわけやなー。
ちなみに、ばらす前の総車両重量は下の通り。
P1200106.jpg
シクロやるにはチト重いっすね・・・。

ここから週末までにどんだけダイエット出来るか、勝負です。

ちなみに俺もこないだの淡路から反動で3kg太るっちゅー話・・・。
まず自分の軽量化優先でいきます(笑)。



[緊急募集!]

今週末(11月11日(ポッキーの日))
関西シクロ第二戦『マキノ高原戦』の観戦、応援希望者募集です!

大阪市内から3時間程あるので、僕らの車に相乗りで行く形になります。
(もちろん、現場に直接来ていただいても結構です)
人数、集合時間、プラン内容等、詳しくはツイッター等でご連絡下さい!
(無論日帰りです。)

今年から参加者も随分増えましたし、
出場を迷ってる方は、この機会に是非一度観戦してみては如何かと。

何より、応援してもらえたら全然違いますし、
終わってからのビールが美味すぎるって話です。

ちなみにこの日一緒に行くライダーは、
淡路ライドでお馴染みの
ヨッシャン、ソウ君と、男前揃い。

俺含め(男前には含まれませんが)、
三人ともシングルで挑みます!


そんなワケで、観戦希望者お待ちしております!



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