ポートワイン


ポートワインをご存知か。


かの赤玉ポートワイン(現赤玉スイートワイン)の原型。


例によってライド上がりにソウ君にご馳走になった際、彼が小さな器に注いだ、ブラックパールを思わせる液体。

それは深く、甘美で、脳髄を痺れさせてくれる。




今年の暑さは異常だった。

ようやく少し和らいだ気もするので、

気まぐれにソウ君をライドへ誘う。


二人ともKINFOLKライド以降

あまり乗ってないので、

とりあえず葛城セブンスアタックの1つ、犬鳴ルートへ。


以前、ヨッシャンと三人で登ったが、

今回二人で登るとヤヤキツい。


いや

かなりキツくて楽しめない。


ソウ君が、

『ヨッシャンと走った時は良い感じに休憩あったけど、今日はキツい』と漏らす。


あの日ヨッシャンは膝を悪くしていたのだけれど、

僕は折り返しては走る事で疲労感も満足感も十分だったし、

何より楽しかった。


実はそれがほど良く脚を休め、

加えて雑談しながら走れた事。


三人で迎える頂上の景色は、

それはそれで記憶に刻まれる。



はたして、

サイクリングは実力が均衡してる者同士でなければ楽しくないのだろうか。


スピードが合う人、

気の合う人、

どちらと走ってもその醍醐味はあるだろう。


でも、

両方合っていれば最高かというと、

それもまた違う。

ライド後半、

山を下りきった僕らは、

それでも比較的下り調子の帰路にある

そこそこの登りで、互いに悶絶してみせる。

苦しいのに、

なぜか自嘲気味に僕らは笑う。


あと数キロでゴールというあたりで

ソウ君が

『今日は珍しくご飯を炊いてきました』

と。


なんでも日本でいうホワイトシチューの原型を仕込んでるとか。


それは、

とにかく柔らかくサクっとナイフが入るジューシーな鶏肉、

噛めばジュワッと口内に甘い鶏の脂が

生クリームと合間って広がり、

仕上げにハーブの香りが包みこむ。


全くもって、美味い。

素材の味を極限まで引き出すその手法にもっていかれる。


僕は年季の入ったカウンターで

ソウ君の料理に舌鼓をうつ。

国産の緻密なピルスナービールには勿論、ロゼワインにも大変合う。

相手が僕なのでメンドくさそうに「まぁ、残り物ですが」とグラスにロゼを注ぐソウ君。


先日のKINFOLKライドの話をしながら、まぁ、2年に1回くらいの感じでも出来ればエエなぁ、と話していると、


ブルーチーズベースのケーキと、

それに合わせたポートワイン。


ポートワインはアルコール度数19%強の、糖度の高い、デザートワインとしてはキツいけれど食後に飲むと充足感がハンパない。


「冷やして氷入れて飲むのもアリ」とソウ君。


そうだ、

赤玉ポートワインの、銀座飲みってヤツだ。


何か合点がいった。


その原点を知り本質を知ると、知見が広がり「ワインに氷なんて(笑)」という偏見をブチ壊してくれる。


自転車も似てるのかも知れない。


結果だけ見ると、バカバカしい、

そんな自転車の使い方、乗り方は間違っている、そんな文化は沢山あった。


あったはずだ。


でも、その発祥に、

真髄に触れる事。


それはきっと、


深く、甘美で、

脳髄を痺れさせるはずなのだ。



すっかりこの美味さにハマった僕は、

早々にポートワインを買って帰った。


コレは、と思った自分を先駆者だと信じ、それに触れる事の興奮と充足感。


酔っ払った僕を誰かが笑っても、


その興奮は僕だけの物だ。





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