親友のバイクを選ぶ ーARAYA TUR編ー


僕には絵描きの親友がいる。


何もないところから突然その道を選び、

今は東京在住。

絵描き兼、絵の先生として生計を立ててる事を尊敬しているし、


彼と小学生からの付き合いが続いている事を誇りに思っている。


そんな彼が、ダイエットも兼ねて、

片道30km程の通勤先まで自転車で通勤したいとか。

そこでどんな自転車を買えばいいのかと、ワクワクする様な案件をメールで送ってきた。


条件は、先の走行距離、画材を積んで走れる積載量。雨の日でも走れる泥除け付き。


後は予算、10万前後。


流石だ。


中学生の頃共に自転車で他府県まで走ったり、

高校生の頃はナゾのチューブラーのロードにバイト代を注ぎ込むくらいには彼は自転車が好きだったので、

分かってるな、と言う感じだ。


実際こんなブログを書いてると、

「本格的な自転車が欲しい、予算は5〜3万は出せる」的な相談をされる事もしばしば。

よく知らんけどトレックのFXがええんちゃう?


とか勧めてるんだけど、


10万で完成車となれば選択肢も少なくない。


車種は、ランドナー、

もしくはスポルティフだろうか。


違いはタイヤのサイズで、

最初は700cのスポルティフを勧めたが、よくよく調べるとランドナーの方が積載量が多く前後輪のパニアにサドルバッグハンドルバッグを搭載した「フル装備」に向いているという。


そこまでするかはともかく、


絵描きの彼が画材をパニアバッグに積め込んで、

美しいクロモリのランドナーで山を越える姿を想像しただけで、


胸が踊る。


ARAYA製、TUR 。

ダブルバデッドのクロモリフレームに、

ロストワックスのクラウンを持つクロモリフォーク。


giantや石丸自転車も勧めつつも、


どう考えてもARAYA製がカッコよ過ぎる。


ホリゾンタルのラグフレーム、

650B規格対応のタイヤサイズ。

輪行を意識したセパレートの専用マッドガード。

丸ハン、ダブルレバー。

オリジナルリム。


まさに、美学の塊。


僕の紹介をうけ、

早速取扱い店を回ってくれたんだけれど、


1店舗目はニットー製キャリア(片側24000円)しか付きません、と15万の見積もり出してgiant勧めてきたり、

次の店舗では他の客と遊んで相手してくれないなど、


結局近所の、

アラヤの取扱いは無いが非常に対応が良いショップでミヤタのCXモドキを勧められ、

価格も安いしそこで決めると言う。


アルミ製のCX入門用としてもハンパなイメージを払拭出来ないその完成車は、素人同然の彼が片道30kmを走るには、僕にはどうにも不適としか思えず、


店はともかく、それならTURの廉価版、

FED(6万円)の方が絶対良い、

と勧めた。


そして彼はまた違うアラヤ取扱い店へ。


もし、

僕の意見が無ければ恐らくミヤタを

買っていただろう。


彼の様に

さぁ、自転車を買おう、

という層が手荒に扱われる現実は少なからずあるのかと思う。


真っ当に自転車に乗るならそれなりの敷居を跨いで来い、というのは分かる。


いや、やっぱ分からんか。


どんな業界であれ、

目先の利益ばかり追うとどうしても文化そのものは衰退していくというアレなんだろう。


とにかく、

次に選んだ取扱い店は三度目の正直。


彼の話をちゃんと聞いて対応してくれただけでなくサービスも親密にしてくれて、

それだけで彼も他の自転車用品全てその店で決める、という話になったそうだ。


しかも、

納期がFEDは12月、TUR(9.5万円)は9月という事で、後者に即決したという。

ヨッションも言ってたが、

良いショップとの巡り合わせってのはあるもんだ。


正直、3万の違いであのスペックなら無理してでもTURにして欲しいと思っていたので、

これは嬉しい報告だった。


別に僕には何の利益もないんだけれど、

「コレは楽しい!」と思える自転車を選んで貰えたのではないか、という自己満的予測。


その結果、彼がまた自転車に目覚めでもしたら、とワクワクしてしまう。



中学生の頃、

彼と22時に待ち合わせ、

自転車で福井県から京都を目指した。


国道161号線、

真夜中のヒルクライム。


登りきって降り出し、

その降りの直線はブレーキを掛けなければ、およそ速度50kmは楽に稼ぎ出せる程。


で、


その後にくる減速コーナーで、

彼はガードレールにダイブ。

シャツはボロボロ。擦過傷は肩にサケの切り身でも付けてるかの様だ。

それでもと根性を見せて走り続けようとすると、

直後に僕がパンク。


これはもう、ヤメた方がいいな、

と笑いながら星空の峠を僕らは折り返した。


もし叶うならもう一度、

彼と走りたい。


その願いは、

もしかすると叶うかもしれない。


次は、東京から福井まで、山脈を越えるのも良い。


晴天の、ウネリ続ける山道を、

息を切らして追越し追い越されながら。


もう30年以上の付き合いだ。


語り合っても語りきれるワケもない時間を、


ペダルを回すその息遣いの中で感じ合えると、


今の僕なら、

確信出来るのだ。









コメント
コメントする








   
この記事のトラックバックURL
トラックバック

calendar

S M T W T F S
1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
293031    
<< October 2017 >>
QUANTIZE SALE.jpg

ピストのブログが沢山!

楽天

twitter

flickr

www.flickr.com
This is a Flickr badge showing public photos and videos from sampedoro55. Make your own badge here.

selected entries

categories

archives

recent comment

links

profile

search this site.

others

mobile

qrcode

powered

無料ブログ作成サービス JUGEM