関西CX #10 桂川戦

スタートは上手く行った。
さらにヨッシャンの
"スタート後は右に寄れ"のアドバイスが功を奏した。そのラインだけまだ硬さがあり、
ライン上を走る数台とスイスイ前へ出る。

気が付けば、前に辻兄ことヒロシさんだけ。二位。

逸る気持ちを抑えて、と思う間もなく左右から抜きにかかってくる。

当たり前か。

強引な選手にウッカリラインを渡してしまうと、その選手が眼前で落車。
突っ込みかけ停止した途端に、
わっ、と
後方から数台抜いていく。

そして僕は、ゴール前のヌタヌタの芝が極端に苦手なようで、
僕だけがガクンと速度が落ち、
そこでバカスカ抜かれ15位のコールを受けて1周目を通過。

しかし、この順位あたりが一発残留ライン。

そう思った瞬間、また後ろから二台程抜かれる。

ー まずい ー


例年通り桂川は泥沼、と言うより、
そこに降る冷たい雨は、平然と体温を奪いながらコースの殆どを水没させる。

まるでガンジス川やな、と笑いながらも
正直、出走も躊躇していた。

その躊躇のおかげで、
結局試走もアップもゼロのまま、
スタートのピストルを聞く事になったのだった。



最終ラップに入る手前の苦手ゾーンでまた抜かれ、多分今、20位程か。
これ以上は抜かせたくない。

そう思った刹那、平地でスピードのある選手にまた抜かれ、さらに抜かれて、5台ほど先行を許してしまう。

キャンバーのあたりで、ギャラリーから
『おっ、シングルスピード勝負や!頑張れ!』
という声。

SS?!誰だ?

ソウ君?いや、オーマイ君か?!

ー どっちにしろ、もう来たのかよ! ー

と、心中に独りごちて、
今日の声援の多さに気がつく。

脇から確認すると、
薔薇のジャージ。

あっ、モッチさんか!

にわかに楽しくなるが、
しかしもう肺がシンドイ。

そんな時、誰の声か分からないけど、
確かに"モッツ〜〜!"、と声援が聞こえた。

誰か見てくれてるというのは、
本当に力になる。

あと半周、もう少し出せるんじゃないか?

目の前は粘土状のキャンバーに杭が突き刺さる難しいポイント。
前の選手が速度を落とす。

その上を掛け抜けると一台、
抜く事が出来た。階段を上がり、
シケインまで4台見える。

ちょっとしたキッカケで、
取り戻す事がある。

突然、
脚が回りだす。

手前一台を抜き、

さらにその奥、
3台パックだ。行けるだろうか。

脚は回ってくれて、
パックの真ん中を突っ切った。

よし!!

が、

きっと、
最後の芝の苦手ゾーンで
追いつかれるだろう。

どうする?

とりあえず乗って入るが、
案の定速度が落ち、
真横から一台来る。

僕はすぐに降りて駆け出す。

最終コーナーを曲がって乗車と同時に、
さっき抜いた4台パックに一気に抜かれるが、

それは流石に面白くねーだろ!

と、振り絞り、せめて一台、
とまた抜き返してゴールした。

26位/45%。

冷たい雨と濡れたジャージで一気に冷える。

青い顔で早々車に戻ると、
ヨッシャンが車内に銀マットを敷き、
暖房をかけて待ってくれていて、

『そのままでいいから、早く乗って!寒いでしょ!』と。

なんというホスピタリティ。
彼と同じチームで本当に良かった。

そこにメカトラでDNFになったヤギさんが、
『見てたよ、カッコ良かったよ、残留取れたんじゃない?!』
とわざわざ声を掛けに来てくれたのが嬉しかった。

ライバルや仲間ってのはいいもんだな、
と、高校生が思うような事をオジサンが、

泥まみれで震える全裸の40代のオジサンが、
本気で思うワケで、

汚れたジャージを脱ぎ捨てたソウ君と2人、ランクルの暖房にあたりながら、
うふふと笑うのだった。






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