コンポーネントの選択

中学生の頃。

『なぁっ!お前リーバイス好きなんやろ?
俺も501履いてるで!』と、

突然話し掛けてきた同級生の彼が
股がるママチャリは、

フロント20インチ、
リアが27インチのホイールで、
前ブレーキはキャリパーが届かずリアはフットブレーキ(足元にペグがあって、踏むとワイヤーが引っ張られてドラムブレーキが掛かる)という、

拾ったパーツで組んだみたいな
イカレた仕様。

ソイツに乗って、
商店街を歩くカップルに誰彼なく嫉妬し、全力で背後から突進して、

『死ねァッ!』

と叫びながら抜き去って行くワリに
ケンカは弱いので、
通常の三倍の逃げ足で駆け抜ける
パンクなヤツだった。

そんな彼の部屋には、
VOXのギターアンプ、
リッケンバッカーに、
ノートンやトライアンフと言った、
バイクの切り抜き写真。

今思えば、
筋金入りのロックンローラー
だったのかもしれない。

そんな彼とバンドを組み、
その10年後、
バンドもこれからって時に、
彼は事故に巻き込まれて、
短い人生に幕を降ろした。

当然僕達は、
『お前が死んでどーすんねーん!』
と泣き叫んだワケだけれど(笑)、

気付けばあれから、
もう20年近く時が経とうとしている。

『もし彼が生きていたら今頃は』

といった想像は、

20年という長い月日は
人を別人の様に変えるには
十分過ぎるという事を
知ってしまった僕らにとって、

余りにも不毛で、

今はただ、
彼の短すぎた人生の意味を探すだけだ。

それゆえか、
僕はいつの間にか、
普遍的なモノに憧れているのかもしれない。

「CAMPAGNOLO RECORD 10SPEED」

今度組むロードバイクの
コンポーネント。
10年ほど前の代物だ。

特に気に入ってるのはシフター、
ブラケットのデザイン。

'97年から'07年まで、変わる事なく、
同社のフラッグシップモデル、RECORDに採用されたデザイン。

ケレン味無くバランスの取れたシルエットは、普遍的な美すら感じさせる。

現在の11sがハイテクスニーカーの様な先進的デザインだとすると、
10sはチャックテイラー等に代表される、ローテクスニーカーに近い印象だ。

フルオーダーバイクで、
まさかレースにも出ようというバイクに
最新コンポーネントを組まない手はないのかもしれないけど、

意味や価値を自分で見出す事も、
オーダーバイクを作る楽しみと言っていいと思う。



もういい歳になった自分が、
相も変わらず、
何処かヒネくれた選択をしてしまうのは、
きっとアイツの反骨精神が自分の中に、
少しでも宿ってるからかも知れない。

生まれて来た事に意味や価値を持たせるのはきっと、

今を生きる人達に違いない。

















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