野辺山シクロクロス 2014 DAY1

タタン、タタタンと、
雨がランクルのルーフを叩く音で
目を覚ます、AM6:30。

天気予報通りとはいえ、
快晴の高原の気持ち良さを知ってる身としては少し残念な、
それでも車を降りて会場を見渡し、
山の空気を吸えば、
一転してテンションが上がる。


野辺山シクロクロス2014。


昨年同様、
特徴あるセクションを繋ぎ合わせた楽しいコース。
今回は加えてこの雨で、
泥区間はディレイラーだけでなく、
走れば足もモゲるんじゃないかと思う程、深く重くなっている。

今年のスタートはど平坦の舗装路から。
相当スピードが乗りそうで、怖い。

ゼッケン順でグリッドに並び、運良く先頭グリッドに。
隣はナイトーさん、すぐ後ろにヤギさんもヨッシャンも居て、ラッキーやな、うふふと、いつもの関西CXメンバーでほくそ笑む。

野辺山は、全国からクロッサーが集まり、このC3Aは出走82名、
半数以上は知らない人達だけど、
それがまた面白い。

そして、
野辺山のスタート合図はピストルじゃなく、笛。

笛吹きのおじいちゃんの呼吸に合わせ、
息をいっぱいに吸い込んだのを見て、
ほっぺを膨らますと同時にハンドルを押す。

ピーーーっ!

始まった!

が、クリートを取りそこね、
そのまま舗装路を終えて芝のホームストレートへ。

カチっと足の裏で音がして、
数台交わし、
フードコート前の緩い登坂、
前方に三台程、先頭は、
"マエストロ"ナイトーさん。
続いてるのはヤギさんか。

三つ巴でフライオーバー(立体交差)を駆け上がると、
その下で大歓声!

『わ〜!ナイトーさーん!』
『ヤギさーん!』

ちょっとモッツの声援少なくない?
とか思いながらもニヤニヤ走る。

一周目はショートカットされた舗装路の登りに入る。長くても緩斜面なら、ギア比は高い方が速いという自己理論で昨年よりも0.13程上げたギア比2.1。


ピタリとナイトーさんに着いて、
斜面に入り、
ナイトーさんのペースが少し落ちた所で懸命に前に出る。

グイグイ登り、

泥区間が見えたら潔くディスマウント(自転車を降りる)、
覚悟を決めて泥に足を突っ込んだ。

たぷたぷとした泥、
それでも硬い場所を選んで走る。

少しでもバイクで泥に突っ込めば、
多少乗れても泥はモッサリ乗ってくる
かも知れない。
そのリスクを思えばこれで多分正解だ。

この先のバギーコースはスピードが乗る大好きなセクション。

バイクに泥は着いてない。
故にブレーキも良く効いて、
オーバースピードで突っ込んでも当てブレーキでラインを変え、
狙ったトコへフロントタイヤが入って行く。
これは気持ち良い。

シケインを跳んで、

比較的苦手な芝のスラローム。

芝といっても土は泥っぽく、
アウトインアウトで出て行くと、
出口あたりに上手い具合いに泥が在るのは、意図的なんだろうか…

スピードを殺し過ぎて脱出でオタオタしながらも、
ホームストレートを抜け、
フードコートでは怒号の様な声援を受ける。嬉しい。

後方との差は15秒。首位独走。
そんな現状が変に気持ちを煽った。

『モッツ、焦るなーっ!落ち着けー!』

デイブ?田口さん?

え?おれはれいせいっすよ、と、
酸欠気味の頭で心中に返す。

駆け上がってフライオーバー、
ブレーキをかける必要がないのは、
先頭の特権とばかりに駆けおりた。

調子に乗って声援に応える。

…まてよ、
ここからは得意なアスファルトの登り、
もしかして俺、勝っちゃうんじゃ…へへ…

なんてフザケた奴に勝利の女神は
微笑まない。

…あれ、なんか俺、
スピード遅くないか?

自問した矢先、

左手をびゅっ、と駆け抜ける影。

速い。速度域が違う。
追おうとして、
ダメだ、いや、
十分踏んでるハズだ!

それでも先行する彼に、
1位を簡単に開け渡してしまった。
得意意識を打ち破られて精神的にも参る。

ジープロードを抜け、
ホームストレートに帰ってくると、
背後にまた一台、気配を感じる。
追い付いてきた、
てことは、
かなり速いんじゃないのか?

フードコートへ向かう登り手前、
泥濘で右から抜きにくる。

その刹那、
俺の右腕にそっと手を乗せてきて、
ん?抜く幅は十分あるやろ、
と思うや否や、
グッと腕を抑え付けて抜いていった。

…えっ?!なんやコレ?!アリなんか?!

緩い斜面でもヤられたら辛いし、
それより気持ちが乱された。

…そんな抜き方しなくても、
アンタなら普通に抜けただろうが!

モッツ激おこ。

怒りに任せて走る。

フライオーバーに向かうまでの泥地帯でダッシュを掛けてしまい、ここで完全にペースも乱す。

一気に息が切れ、
後ろからCRCのジャージに抜かれる。

誰かの声援が耳を打った。

『モッツー!このまま終わるなぁ〜っ!』

肺が破れそうで、脚も回らない。
でも、その声に応えたいし、
まだ、終わらせない!

なんとか階段で追いつき、
フライオーバーを先行する。

が、
勢い余って着地失敗して顔着。

競っていたCRCのジャージの人も、
俺に追突してコケてしまい、

すいません、と急いで立ち上がると、
俺のバイクを『どうぞ』と紳士的に起こしてくれた。

短く礼を言って、
2人で最終周回に突入。

坂を登り、泥区間を必死で走って先に出たが、
死ぬ程辛い。

とにかくマウント、
でも息が続かない。

…はぁ、はぁ、はぁ、はっ、
ははっ、ははは…、ジープコースだ…

下り傾向で、
何より大好きなセクションに、
思わずニヤケ顏になるが、
冷たい雨で顔面の筋肉が強張って、
歪な笑顔になっていただろう。

それでも、やはり楽しい。
ぐっと寝かせてバンクを踏んでいく。
いいぞ、乗れてる気がする!

が、最後のコーナーを、
その1番外から
CRCのジャージが抜いてきた。
くそ、速い!

そこからの芝でやや差が開く。

両目に泥が入るが涙が出なくて
痛い。

焦りがオーバーランを生み、
コーステープにハンドルを引っ掛け
完全停止。

そこでまた一台いかれた!


急いで、
とりあえずゴールめがけて踏むっ!

が、

6位。


ゴールするなり、
田口さんに『前半飛ばしすぎやわ!』と言われ、
テースケさんに、いや腕をね!て言い訳すると
『そこで気持ち乱された方が負けやな』と言われ。

ザンザンと降る雨に体温を奪われながら、敗者の顏で、ぶるぶる震えながら
車の中で暖をとる。

『あのまま勝つと思ったのに』

そう言ってもらう度悔しいし、
個人的には悪くない順位でも敗北感が強い。
しかし出し切った清々しさも間違いなくあって、
体温が戻る頃にはソウ君と笑っていた。

とにかく温かいコーヒーでも飲みたい。

腹も減ってきた。

今回は、ヨッシャンのランクルに
KINFOLKチームと、九州からMOZZCOFFEEの江口さんの四人で野辺山に参加。

ようやく着替え終えてフードコートに向かうと、C3Bのレースを終えたばかりのハズの江口さんが、既にエプロン姿でブースに立っていた。さすがプロ。

レースや練習の後のコーヒーは、
浅煎りが美味い、といつも思う。

ヨッシャンもMOZZCOFFEEの大ファンだということで、
同行のキッカケになったとか…

まず、優しいコーヒーを味わって胃を暖めたら、

次は名古屋のアーリーバーズで
ホットドッグとビールのセット。

ぶりんぶりんに太いソーセージの入ったボリューム感のあるホットドッグ、

そして名古屋の才女、
ユーキちゃんが注いでくれるIPA、
なんとこのサーバー、
ベースが自転車、いや、
自転車にビールサーバーが着いてる。
これはガス欠知らずやな…。

しかもこの日は樽を入れ替える度に違うIPAが楽しめるという、素晴らしいはからい。
ツマミに良いお菓子ある?と彼女に聞くと、紅茶のクッキーを勧めてくれた。コレがまた濃厚で、
ほんのりした塩っ気がまたIPAに合うのだ。

CLクラスには、
チャンヌがまたもや招待選手ばりに目立ちつつ、泥の中でも構わず走る。

そのパワーに、着実に強くなってるんじゃないか…とビビったり。

ビール飲んで応援した後は、
今やシクロクロス会場に無くてはならない、
エスキーナでホットバターラムを飲み、またしても胃を暖める。

全国の美味い飯屋の酒やらアテやらコーヒーをヤりながら、SSCXの観戦。

目の前を『赤いアシモ』が駆け抜けていく。
無機質なロボの瞳の奥に辛さが滲む。

なんかバイクのヘッドにデッカいライオン?の顔が着いてるけど角の形がトナカイぽい…

まさか、アシモサンタなのか?!

なんでも中の人はCMレースを優勝で終わらせた直後らしく、
もはや、なんの修行なのかと…。

その後、

C2ではお返しとばかり、662を応援!
天気は回復し、おかげでただの沼地と化したコースを田口さんが先頭パックで駆け抜け、ダイチャンも調子良さげ。

岡さんは中盤下から追い上げ10位!
泥まみれなのに、
カッコよすぎて憎いぜ…。

C1、TONICチームやオッチーさん、
良く知った人達と、世界レベルの選手が同じレースを走るとか、
他の競技では中々ないと思うし、観てるコッチも大興奮だ。

ビールも進むぜ。


夜は、tkey君率いるCC.jp(群馬)の皆に宿と飯屋を押さえてもらっていて、至れり尽くせりで、なんだか申し訳ないが、
でも、俺、

…この時を…待ってた…。

明日は何もレースエントリーしてない。
夜の宴に心を踊らせながら、
四人と四台のバイクを載せた車は、
レストラン『ROCK』へと向かった。



後編に続く

(前川君、岡さん、写真ありがとうございます!使わせて頂きました!)












コメント
その瞬間の写真、わたしも見ましたが、エグいですね。彼とは同じカテゴリーで走ることになるので気をつけます。
それでも最後まで諦めず走ったのは素晴らしいです。これからもお互い前を向いて頑張りましょう!!
  • 名無し
  • 2014/12/04 3:47 AM
コメントありがとうございます!
その件ですが本人様から謝罪のメールを
頂きまして。

まぁ、なんにせよ、クリーンなレースしないと
自分も相手も後味悪いと思います。

いやもう、色んな要素があって走れたなと。
シクロクロスは自分との戦いなのに、それに対する周りの声援が暖かくて、頑張れてしまいますね。今後は応援にも力入れたいと思いました。
僕も頑張って上がりたい!(´Д` )
お互いに頑張りましょう!
  • モッツ
  • 2014/12/04 9:22 PM
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