ポートワイン


ポートワインをご存知か。


かの赤玉ポートワイン(現赤玉スイートワイン)の原型。


例によってライド上がりにソウ君にご馳走になった際、彼が小さな器に注いだ、ブラックパールを思わせる液体。

それは深く、甘美で、脳髄を痺れさせてくれる。




今年の暑さは異常だった。

ようやく少し和らいだ気もするので、

気まぐれにソウ君をライドへ誘う。


二人ともKINFOLKライド以降

あまり乗ってないので、

とりあえず葛城セブンスアタックの1つ、犬鳴ルートへ。


以前、ヨッシャンと三人で登ったが、

今回二人で登るとヤヤキツい。


いや

かなりキツくて楽しめない。


ソウ君が、

『ヨッシャンと走った時は良い感じに休憩あったけど、今日はキツい』と漏らす。


あの日ヨッシャンは膝を悪くしていたのだけれど、

僕は折り返しては走る事で疲労感も満足感も十分だったし、

何より楽しかった。


実はそれがほど良く脚を休め、

加えて雑談しながら走れた事。


三人で迎える頂上の景色は、

それはそれで記憶に刻まれる。



はたして、

サイクリングは実力が均衡してる者同士でなければ楽しくないのだろうか。


スピードが合う人、

気の合う人、

どちらと走ってもその醍醐味はあるだろう。


でも、

両方合っていれば最高かというと、

それもまた違う。

ライド後半、

山を下りきった僕らは、

それでも比較的下り調子の帰路にある

そこそこの登りで、互いに悶絶してみせる。

苦しいのに、

なぜか自嘲気味に僕らは笑う。


あと数キロでゴールというあたりで

ソウ君が

『今日は珍しくご飯を炊いてきました』

と。


なんでも日本でいうホワイトシチューの原型を仕込んでるとか。


それは、

とにかく柔らかくサクっとナイフが入るジューシーな鶏肉、

噛めばジュワッと口内に甘い鶏の脂が

生クリームと合間って広がり、

仕上げにハーブの香りが包みこむ。


全くもって、美味い。

素材の味を極限まで引き出すその手法にもっていかれる。


僕は年季の入ったカウンターで

ソウ君の料理に舌鼓をうつ。

国産の緻密なピルスナービールには勿論、ロゼワインにも大変合う。

相手が僕なのでメンドくさそうに「まぁ、残り物ですが」とグラスにロゼを注ぐソウ君。


先日のKINFOLKライドの話をしながら、まぁ、2年に1回くらいの感じでも出来ればエエなぁ、と話していると、


ブルーチーズベースのケーキと、

それに合わせたポートワイン。


ポートワインはアルコール度数19%強の、糖度の高い、デザートワインとしてはキツいけれど食後に飲むと充足感がハンパない。


「冷やして氷入れて飲むのもアリ」とソウ君。


そうだ、

赤玉ポートワインの、銀座飲みってヤツだ。


何か合点がいった。


その原点を知り本質を知ると、知見が広がり「ワインに氷なんて(笑)」という偏見をブチ壊してくれる。


自転車も似てるのかも知れない。


結果だけ見ると、バカバカしい、

そんな自転車の使い方、乗り方は間違っている、そんな文化は沢山あった。


あったはずだ。


でも、その発祥に、

真髄に触れる事。


それはきっと、


深く、甘美で、

脳髄を痺れさせるはずなのだ。



すっかりこの美味さにハマった僕は、

早々にポートワインを買って帰った。


コレは、と思った自分を先駆者だと信じ、それに触れる事の興奮と充足感。


酔っ払った僕を誰かが笑っても、


その興奮は僕だけの物だ。





KINFOLK OWNERS MTG #3


葛城山で十分に脚を削られた後、

グラベルの登りを、

皆フラフラと後輪をスタックさせては登っていく。


とはいえ不思議なもんで、

未舗装路というのは

なんだかワクワクさせる魅力がある。

よくもまあ、ソウ君こんな道を見つけたモンだ。

この辺りの道に詳しい中井さんも、コレはいい道ですね、と驚いていた。


それでも辛さは皆隠せない様子で、

その中でも、

玉虫の様に妖しく滑らかに光るKINFOLK CXを駆る、フジノさん。

(photo by 高橋君)


デニムのハーフパンツにTシャツ、

ウェストバックという出で立ちで、

言ってみればLAスタイル。SK8、ピストカルチャーをバックボーンに置くKINFOLKへのリスペクトはこの日一番だったかも知れない。


そんな身なりながらも、集団の真ん中を維持してクールに走る姿は、まさにキングオブスタイラー…。


励ましあってはどうにかグラベルの峠を越え、

ソウ君の「時間も押してるんでショートカットで行きます」の声に皆いくらか安堵。


灼熱の街道を走るけれど、むしろ平坦と信号待ちの休憩が若干救われるといえばそうだったかも知れない。


リュドラガールに到着し、

一旦解散。

僕らは近くの公衆浴場へ。

まだ5時にもなってないという事で、

風呂上がりに夕暮れを眺めるのはなんだか心地よい。


リュドラガールへ着くと、

もう宴の準備は終わっている。

乾杯のビールが格別だが、この後の期待感はライドへの期待と等しいか凌駕する程。


まずは冷製コーンスープ。

口にすればとにかく甘く、その後コーンの風味が押し寄せてそれがコーンの旨味だとやっと分かる。


次の冷たい前菜は、

パンとトマト、モッツァレラ。

これがまた

キンキンの泡と、とにかく合う。

そして

内蔵に優しい温かい前菜、アンディーブのグリル。

生ハムがまた美味いのだけど、アンディーブのほろ苦さと生ハムの優しい甘さ、そしてコレを泡で流し込む贅沢。

そんな最中、

まずはイベントその1

「NICE YOUR BIKE賞」の発表。

各自三票をカッコいいと思ったバイクに投じ、最もカッコよいバイクを競うイベント。


チチダ夫妻がワンツーで持っていき、

3位はCONERの西山さん!

夫妻のバイクは勿論、西山さんのセンスと、リスペクト感も良い!


店内は一層盛り上がり、


料理はここからが本番。

出ました、フォアグラ。

シェフである恭子さんの指示に従い、

パンに塗りつけながら食べると、

コレはなんだろう、

美味さしかない。


要は脳が

美味い、

以外の信号を出さないのだ。


〇〇の風味が、とか、

隠し味に〇〇を、とか、


そんなタワ言を言わせない圧倒的圧力。美味さ。


前に座るコーちゃんがフォークを口に運ぶ度、

「…信じられへん…」と呟いてたのが分かる。


イリュージョン過ぎてもう一杯、

となった頃、

先のレースの授賞式。

言ってしまえばハズレ無しの懸賞。


ヨッシャンが用意したLAのお土産品に、皆、いいなぁ、ヤバいやん!と大盛り上がり。確かにヨッシャンしか用意出来ないであろう品物も。

加えてKINFOLKのクラシックデカールのプレゼント。コレはホント、KINFOLK OWNERには垂涎のお土産だ。


宴は、続く。

次は白トリュフのパスタときた。

過去に食した記憶があったけれど、

それとは別物。とにかく香りの深さが違う。

何、この調味料は!

と叫ぶと、

「調味料ちゃうわトリュフや!」


とソウ君の子気味良いツッコミ。


続けて出るのはオマールエビ。

ミソを使ったソースと、その奥のパインとマンゴーのソース。

それぞれを味わい、混ぜて食ったらビックリする程、エビの旨味しか舌に残らない。エビの旨味にブーストが掛かる。


舌が完全にやっつけられて、

お腹もそろそろパンパンてタイミングでやってきたメイン。


牛頬肉のワイン煮込み。

いやいや、サイドのジャガイモがヤバい。種類の違うジャガイモをスライスして積み重ねた物を切り出していて、


コレを尋常でない柔らかさの牛頬肉と一緒に口へ運ぶワケだ。


まさに、口福。


ココは赤ワインと共にグイッと。


隣テーブルを見ると、

峠で凌ぎを削ったモッちゃんが撃沈。

そりゃそうでしょ、気持ちいいもの。



最後に、ソウ君お手製のパラコードブレスレットのお土産。

シッカリしていて、夏場は手首に一層映える。特にG-SHOCKユーザーの僕は重宝している。



こんなライドは過去に経験がない。

手前味噌かも知れないけれど、


集まった人の感覚。価値観。

新しい出会い。深まる絆。


やっぱり

KINFOLK OWNERS だった。


はっきり正解だったと思う。



思わず次を求めてしまう程最高だった、

今回のKINFOLK OWNERS MTG。


KINFOLK bicycle代表のヨッシャン、

ビストロリュドラガールのソウ君恭子さん。ソウ君はコースからイベントまで、何から何まで全部やってくれて、

成功の殆どは彼らの手による物だと思う。


そして何より、

皆の温かい雰囲気。


まぁ僕は酒飲んでただけですが…

集まれたらいいですね、また。


KINFOLKの名の下に。




KINFOLK OWNERS MTG #2


和泉山脈の主峰、葛城山。


標高850mを誇り、7つの登りコースを持つ事でサイクリストの間では知られていて、

KATSURAGI SEVENS ATTACK と呼ばれてるとかなんとか。


僕らが走るのは、つづら折りが多く比較的登り易い塔原ルート、その入り口にある自販機でまず補給。


ここに来る途中、メカトラブルがあったチチダさんの奥様ことヨーコさん。

旦那様がサクサクっと調整。夫婦でロードバイクなんて、なんだか羨ましい。


ディスクブレーキ仕様の彼女のKINFOLKは、小さめのサイズでも程よいスローピング量とバランスの良いジオメトリで、700cのホイールに何の違和感も感じない。

特筆したいのはハブに施されたハンドペイント。

ヘッドバッヂと同じウサギが描かれていて、ある意味これ以上の高級ハブはないだろう。


「そのハブ、ヤバいですよね…」


「そのヘッドチューブの径って…」


なんて、保冷ボトルも効かない蒸し暑さなのに、

少し止まる度、自転車談義に花が咲いてしまう。


木陰の林道を少しづつ登りだす。


シンガリをソウ君と入れ替わり、

僕が先頭を牽く。


ソウ君の指定した、登坂中の休憩ポイントまでガンガン踏んでいく。

標高が高くなると案外気温が下がって、

熱中症の心配はなさそうだ。


時折、木陰を抜ける風が心地いい。


稼いだ標高に反比例して会話が減っていく。

静寂の林道にオジサマ方の激しい息遣いだけが響き、繰り返すツヅラ折れに皆がウンザリした頃僕は辛さをひた隠し、


「こう何度もツヅラ折れがあると、流石に馴れてきますよね。」


と言い放つ。すると、


シン…


と皆静まりかえる。


「まぁそんなワケないですけどね…」

と付け足すと、

マッコイさんから速攻で

「ウソなんかい!」とツッコミが入る。


シンドイながらゲラゲラ笑っていると、

そんな僕らの脇をタカハシ君がヒュッと抜け出し先回りして写真を撮ってくれる。


その動きはもう、別次元で飛び回る妖精のようだ。これは、さすがとしか言えない。


ソウ君の指定した休憩場所がよくわからない、と言うより、彼が言っていた条件が揃う場所なら今すぐにでも止まりたい。


倒木があって路面が切り替わってて…

比較的平坦。

よし、ココだ。ここにしよう。


止まってすぐ、首根っこにボトルの水をブッ掛ける。これが堪らなく気持ち良くて、掛け合ったり座り込んだり。

オーダーフレームのエクタープロトンで参加のタツシさんが、

サイコンで標高を確認して、もう結構登ってるよ、と言ってくれた。


チチダさんは速いタイミングで上がってきたヨーコさんに凄い!と言葉を掛けていて、ほんと良いご夫婦だな、と。

チチダさん自身も大きなカメラを背負ったまま走っていて、

よく見るとライカだ。ご夫婦の物に対する拘りを感じる。


皆揃い、シンガリのソウ君が止まるやいなや、

「え、(休憩は)ココじゃないですよ」


うそ。


「もっと上ですって。まだ四分の一程しか走ってないですよ。」


うそやーん!


軽い絶望感の中、

僕らは再び登り始めた。


もうヤケだ。

そんな僕と並走するのは、

SKRKメンバーであり、シクロクロスでの強力なライバル、モッちゃん。

登坂も佳境、少しづつ口数が減り、

ここからは自転車での会話が始まる。


勾配がゆるくなり、足を緩めると、

そこでスッと前に出て来る。

休ませてはくれる気はなさそうだ。

僕らは抜きつ抜かれつ、

うわキッツ。と思ってるとずいぶん高い所まで登った様で、

ふと、

コーナーの向こうに見下ろす和泉山脈。

突然脳裏に、そういえは今夜、高級ディナーやんな?

なんて、今夜のスケジュールがよぎり、

再び隣のモッちゃんに意識が戻る。

そしてこの絶景。


なんだか分からないけれど空に飛び出しそうな解放感。


…た、楽しい…


思わず漏らした言葉に、

ハハッ、とモッちゃんが呆れた様に笑った気がした。



すぐ後ろでタツシさんがサイコンを確認しながら、


「もうそろそろのはず。

多分、ソウ君の言ってた「四分の一」は、優しい嘘ってトコじゃないかな」


なるほど、と、

僕らは次の休憩ポイントに到着、確かに後少しってウソより良いよね、と笑った。


全員揃ってソウ君が、

ここから頂上まで後少しですが、

まあまあ登るんでシンドイ人はココで休憩してて下さい、また戻ってきますので、と。


登るか、休むか。


今回、唯一ISP(インテグラルシートポスト)を採用していてるKINFOLKを駆る、イトウさんも悩んでいる。

ISPは機能的な利点も多いけれど、

オーダーフレームの場合は加えて、サドル付け根まで美しく塗装されるので車体全体の雰囲気がスマートになり、高級感をもたらす。

彼のKINFOLKは、シルバーの塗装がテーパードヘッドチューブの美しい曲線と溶接の滑らかさをより引き立てていて、控え目にターコイズブルーのアクセントが入るのが涼やかだ。


さて、

じゃあ頂上目指しましょう、

と僕らは出発する。

悩んでたイトウさんも、ままよ、

と言わんばかりに走り出した。


登頂直前は、登りもあるが大きな下りもあって、スピードが乗る。汗が一気に冷えるような心地良さに僕らは声をあげた。


看板が見え、

ようやく登頂。


マッコイさんが戯けながら「登頂ノート」に名前を記し、皆それに続く。

イトウさんは「登頂してよかった…あそこで休んでたらきっと後悔してた」とシミジミ呟いた。


その感触はきっと、サイクリングの醍醐味なんだろうと僕も改めて思った。


それから先の休憩ポイントまで戻ると、

残ったヨッシャン達が何故登らなかったのか、と反省会をしていて、僕らはまた笑ってしまった。


「モッツは下り下手なんでラインなぞると危ないですよ笑」なんて、ヨッシャンが憎まれ口を叩きながら、

下りは先頭を引く。


牛滝ルートの下りコース。


往年のイエティカラーを模したヨッシャンのニューCXバイク。

ディスクブレーキを装備しPAUL COMPONENTSで固めた彼のKINFOLKは、太いロードタイヤも相まって、

最大斜度20%を誇る下りでも抜群の安定感で曲がっていった。


その後ろをタツシさん、僕、と続き、

僕はブレーキレバーに指を掛けっぱなしで必死で付いて行く。

ヒヤヒヤしながら

ようやく葛城山をくだり、

牛滝の休憩所で皆、ひと息つく。

登りの、

自分に打ち勝つ達成感とは違う、

スリルを乗りこなし、ゲームをクリアした様な安堵に似た達成感に浸る。


その興奮の全てを、

こうして仲間と共感出来る。


まったく、


自転車は面白い。



(続く)

(photo by 高橋君)


KINFOLK OWNERS MTG #1


KINFOLKというブランドを選ぶ。


それは何か少し、純粋にスポーツバイクに乗ってみようというのとは、何か違う様に僕は感じている。


どんな人がこのブランドを

選んでるんだろう。

もし一緒に走れるなら。

そんな人達と、気持ち良いライドを。

最高のディナーを共に出来るなら。


そんな気持ちで企画した、

今回のKINFOLK OWNERS MTG。


なんと、満員御礼。

当日の朝には15名もの所縁あるライダーが集まった。


遅刻気味に現れた僕に、

叱りながらコーヒーを出すソウ君。

いやいやちゃうねん、

と言い訳しながら飲み干したコーヒーカップを置いて、外へ。

まず、KINFOLKbicycle代表のヨッシャンが挨拶。

簡単に1日のスケジュールを説明して、

早々に僕らは走り出した。


10名を超えるライドとなると、

安全への配慮で緊張はある。


でもすぐに幹線道路を外れ山中に向かう僕のお気に入りのコースに入ると、


この大世帯がたまらなくワクワクさせるのだ。


熱中症になるかと思う猛暑だが、

青と白のコントラストが美しい空は梅雨明けを宣言しているかの様で、

蒸し暑さを清々しさが凌駕する。

そんな序盤、

ソウ君がミニレースを提案。


山中の短い登りの直線。

勝った人には、


お土産の抽選券を引く権利が!


ってお土産選べるんちゃうんかい!

…そう、お土産を選ぶ人を抽選する権利が当たります(笑)。


ヨッシャンは安全確認、僕はゴールラインで判定する。


ヨーイどん!で走り出し、皆、

大人気なくムキになる。

ここはマッコイさんが勝利を攫う。

長身で手足が長く、

細いチューブ、大柄なジオメトリとホリゾンタルで仕上げた、クラシックライトブルーのKINFOLKがよく似合う。

いい歳の大人が必死になればその後は自然と笑いが出るモンだ。


とはいえ、ムキになり過ぎたムーブメントのホリ君はそこで随分脚を削ってしまいペースが落ちる。


同じくして、先のレースで3着と健闘した為か、SAUCEジャージやKINFOLK CXワンピースのデザイナーであるコーちゃんも

一緒に落ちる。


苦しそうにペダルを回す二人に、

もう少しで休憩ポイントですから。

と伝えても、

「オトナはみんなそういうんですよ…」

と、まるで励ましにはならなかった模様(笑)。


ランチ予定の休憩ポイント、ウサギのいるパン屋さん「そぶらの森」はスタートから1時間半くらいの場所にある。


アップダウンのキツい一般道、

陽が高くなり、だんだん辛くなった頃、

脇道に逸れてか細い林道へ。

せせらぐ川の側、木陰に吹く風はさながら自然のクーラーといったところで、

皆口々に涼しい〜っ、と絶叫。


その山道の先に、「そぶらの森」が現れる。

印象的なウサギ小屋は、

KINFOLKオーナーで無くともつい駆け寄ってしまう。ウサギは愛らしい。


その小屋横から伸びる自転車ラックは長く、ゆうに20台は掛けられそうで、そこに並んだ15台のスチールバイク。

そう、この日KINFOLKでない人も皆スチールバイクで参加してくれたのだ。

一望して「文化が過ぎますね(笑)」とCORNERのオーダーフレームで来てくれた西山さんの言葉に思わず笑ってしまったし、

なんだかニッチな趣味を分かり合える同志を見つけた様で嬉しい。


そしてよく見るとCORNERのロゴ上にマジックで「KINFOLK」と書かれている。イベントへのリスペクトを感じつつも思わず噴き出してしまった。

パン屋の作りは大きな小屋と言えばいいのか、窓の代わりに網戸を全面に使い、

裏の川を滑る冷たい山風を小屋に吹き込ませていた。


皆思い思いにパンや石窯で焼いたピザなどを買って、

軽く自己紹介がてら雑談。

この日僕は初めてお目にかかる方も多く、奥様がディスクブレーキのKINFOLKに乗られているチチダ夫妻。旦那様はMUDMANでのご参加。


そして先の西山さんと一緒に参加頂いた中井さんは飲食関係のお仕事が長いそうで、色々お酒の話も聞ききつつ、中井さんのPanasonicのホイールもシャマルミレなんですね、なんて話をしていると、


皆、裏の川へドボンしに行ってるとか。

実際、多くの家族連れが川遊びをしに来ていて、相当気持ち良さそうだ。

僕も行こうか迷ってるとヨッシャンが空のボトルに冷たい川水を入れて僕の後頭部に吹きかけてきた。


うわわっ、と顔が引きつるが、

気持ち良い!


子供の様にはしゃぐ僕らを、

金網の向こうから二羽のウサギが見つめていた。


心地よい休憩を終え、

僕らは、葛城山へと走り出すのだ。


(photo by 高橋君)








仕事と自転車


「…またかよ」


つい、僕は声に出してしまった。

他に誰もいない、葛城山の山中で。


何度も繰り返すつづら折りに、

さっきココを通ったのではないかという錯覚にすら陥った。


くだんのKINFOLK オーナーズミーティング、最後のチェックライドをしてる最中で、葛城山へ入るなり僕はソウ君を出し抜いて加速、

タイム更新を狙ったその30分後の話だ。


梅雨のうだる暑さと繰り返すコーナー、

集中は薄れ、ぼうっと仕事の事など考えてしまう。


先日、辞令があり、

僕は昇進、そして後輩を

今の僕のポジションへ昇進させる、という話。


その後輩は過去、このブログにママチャリ魔改造の件で何度か登場してる旧知の中だけど性格が違い過ぎて、

僕の仕事をとりあえずトレースする事にすら不満気だ。


二言目にはそれなら辞めると。


辞めたいならヤメろ。

代わりはいるさ。


僕はそんな苛立ちに任せてペダルを押し込んだ。


確かこの先は、

少し平坦で次のコーナーで一旦登りきるハズだ。


そのコーナーを曲がって軽い絶望。

また同じつづら折りが続く。


マジかよ、こんなキツかったっけ…


それでも、途中何台か抜く。

抜くと一瞬、

自分が速いような気持ちになるが、

そんなワケはない。

自分より速い人は確実に前を走ってるワケで。


あぁ、そうか、

アイツは追い付いてきたんだな。


特に理屈もなく、

僕はそう思った。


先日、彼に自転車の整備でネジをナメたって話をすると、

「モッツさんは機械弄りのセンスがないんでしょうね笑」なんて、リッターバイクのエンジンも自宅でバラしてしまう機械好きの彼は笑っていた。


僕は、サドルから尻を持ち上げた。


心拍は180を超えている。


どう考えても機械弄りじゃ彼に敵うと

思えない。


僕は何を思い上がっていたのか。


たまたま、僕が先を走り、

ラインを作っていただけの話。


得手不得手が違えば、

当然ラインは変わる。


引き継ぐ事は、

絞ればたったひとつ。


ゴールラインの位置を教える事。


他にはない。


葛城山の登頂ルートは、

一旦ゴールと見せかけてからの最後の

アップダウンがキツい。


その、最後の坂で穏やかにツーリングしてるロードバイクを数台抜いた。


最後の坂、僕は速度を落とさない。

そのまま登り切り、

山頂が見える。

そして、

僕は何故か拳を上げていた。



…気分がいい‼



うだる梅雨の空気を切り裂いて、

山林から真っ青な空が僕を睨んだ。


いつの間にかショウモないプライドに

囚われていた僕を、

気が付けば追い越していたようだ。


ソウ君がくれたレモンケーキを齧ると、みるみる体力が回復する。

大切な事はいつも、

自転車が教えてくれる。


いや、きっと自分を思い知らせて

くれるならなんでも良いのだろうけれど、


教えてくれるのだ。


矮小な自分を。


それでも前に進める、


自分を。










ブレーキシュー交換(カンパニョーロレコード 2010)

僕のロードバイクはホイールに、

シャマルミレというカンパニョーロ製のアルミハイエンドモデルを使っているのですが、


スポークの太さや組み方、何よりリム面までブラックアウトされたルックスが気に入っていて、月間500kmくらいの走行でかれこれ2年以上使ってますが、目立つ退色や色ハゲもありません。


割高な上、寿命も短いと言われる専用の青いブレーキシューもようやく交換時期という感じで、乗り方にもよるでしょうが噂される程削れるとも思いません。


とはいえもう流石に交換時期。


ブレーキシューを交換してみます。


2011年以前のカンパニョーロレコードのブレーキシューは、

なんと船に挿してあるだけ。

パーツクリーナーでカスを飛ばして、反対側からラジオペンチで摘んでにゅ〜っと抜くだけです。

すっごい楽にというか、

気持ち良く抜けます。

嵌める時もしっかりパーツクリーナーを船の中やシューに拭いて、

指で押し込むだけ。またしてもにゅ〜っと入っていくので、なんだか癖になりそうです。

この様にして交換する事で、

角度調整ナシでシューを交換出来るとの事。


作業しやすい様にホイールは外した方がいいですが、船を外したり付けたりするより随分楽だと僕は思います。


近年のカンパニョーロで同じ事が出来るか分からないのですが、

2011年以前のカンパニョーロを使ってる方は、一度この取替え方を試して頂きたいです。









KINFOLK Ownersmeeting の御案内

KINFOLKというブランドについて語る立場にあると思わないのですが、


いちオーナーとして思う事は、

このブランドを選ぶ人の印象として、


美意識が高い人、

サブカルチャーに傾倒してる人、

常にアンテナが高い人、

自分のライフスタイルを確立している人、

などなど、

自転車だけに傾倒していない人が多い様に感じます。


そして、それはおよそロードバイクを速く走らせる為に必要な要素ではないでしょう。


しかし自転車を楽しむ為には

重要な要素だと僕は思いますし、


そんな風に

自分のスタイルに馴染む自転車を求める人にこそ、オーダーフレームの必要性を感じます。


そんな事を考えていると、元々人が好きな僕は、

同じKINFOLKのフレームに乗る誰かに会ってみたい、共に走ってみたい、と思ってしまうのです。



KINFOLKオーナーズミーティングを開催します。


2018年、7月15日。


KINFOLKのオーナーの方は勿論、由縁、ご興味ある方であれば、誰方でも御参加頂けます。


大阪泉南、初夏の香りが漂う山々を、険しく美しい葛城山を息を切らして走りきり、良い感じにクタクタになったら、

夕暮れ、少し早目にソウ君のお店、

ビストロリュドラガールの本格フレンチで乾杯しましょう。


KINFOLKBICYCLEのヨッシャンからは、KINFOLKオーナーには垂涎のKINFOLKクラシックデカール等、

ここでしか手に入らないプレゼントや

景品、そして、


ライド前のモーニングコーヒーもご用意しています。


【集合場所】リュドラガール 〒590-0403 大阪府泉南郡熊取町大久保中2丁目28−6【集合時間】7/15 集合9:30スタート時間 10:00〜フィニッシュ時間 15:00頃 ディナースタート時間16:30終了20:00【参加費】7000円(消費税、お食事代(ソフトドリンク含む)が含まれます。アルコールはキャッシュオンになります。ライド中の飲食代等は含まれません。)【参加資格】自転車保険に加入している事。

【参加方法】

下記URLよりFBページで参加表明くださいます様、お願いします。

お問い合わせも同ページにてよろしくお願いいたします。

https://www.facebook.com/events/597129507396160/?ti=icl


コースは、70km、1500upといった所で、どなたでも楽しんでもらえる様なライドにしたいと思っています。


関空から橋を渡ってすぐと、

遠方からのアクセスも比較的良いと思います。


ぜひ御参加ください。

日常から逸脱した時間を、

共に走れたら、と思います。







シャモアクリームノススメ


自転車は、人が跨がる様には出来ていない。


いやそんなワケはないのだけれど、


男性のサイクリストであれば、

どんな高性能なレーパンを履いていたとしても、一度や二度は、

そう感じた事もあるのではないだろうか。


上手くいいポジション(GBP)に収まってくれず、


ゴリゴリと、


ゴリゴリとして、

とても全力でペダリングなんて出来ない、そんな時もあったのでは。



先日、ライド前の着替えでヨッシャンが

、使ってみます?とアソスのシャモアクリームを差し出してくれて(二度つけ禁止)初めてシャモアクリーム、これはサドル擦れを防ぐ目的の物と聞いていて、あまりサドル擦れ等はしないタイプの僕は必要無いと思い込んでいたのだけれど、大変調子が良い物だった。

ちなみに使用感は、メントールな、

スッーとヒンヤリで若干刺激的だ。


まさかと思い、

以前試供品で頂いたraphaのシャモアクリームを使ってみる。


やはり、そうだ。

あのゴリゴリ感がない。


男性の股間にぶら下がる、

2つの、

戦車に例えるなら、砲塔と車体だ。


戦車を戦車たらしめているのは間違いなく砲塔で、その格好良さに異論はないと思うのだけれど、

砲塔が吹っ飛ばされても車体さえ無事なら生還出来るので、やはり車体だけは守らなければならない。


その男性の股間にぶら下がる車体側の表面は殆どの場合滑りが悪く、

言って見れば萎んだゴム風船の如くシワシワと内股にまとわりつく。


そこで、シャモアクリーム。

raphaのソレは刺激は少なめで高級化粧品の様な良い香り。

適量指に取って、内腿と会陰に塗り込む。するとどうだろう。


萎んだゴム風船は、

ぷるんぷるんのゼリーの様に、

つるつると然るべき場所へ移動する。


ゴールデンボールが

ゼリーボールになった、まさにそんな風で、

僕はシャモアクリームを誤解していたと悟った。


しかし改めてシャモアクリームについて調べると、

正しい使用法はおろか、感想すらもどこか恥ずかし気に書かれている。

自転車と人の重要な接点という目を逸らせない部分でありながらプライベートな事情がたんと詰め込まれた厄介な部分だけに、羞恥心に負けて皆本当に伝えたい事を伝えきれてないといった様子。


女性に関してはサドル擦れの事だけしか書いてないかと思いきや、

やはり恥ずかし気に書かれている印象なので、きっと何か赤裸々には言えない有効性があるのだろう。


そんな誰もが恥ずかしい中で、

シャモアクリームを作った人は天才だと思うし、それを高級化粧品のレベルで商品化したraphaに僕は敬意を表したい。


もしこの商品に分かりやすいキャッチコピーを付けるとしたら、


「金玉、もう大丈夫。」


とか、


「金玉、気にならない、夏。」



などが、相応しいと思うし、

ゴリゴリに悩んでる方や、

良いレーパンを使ってる方には、

ぜひお試し頂きたい。









肉vs肉

ヒルクライムにおいての体重は、

タイムに顕著に表れる。


なので、

太ってしまうと記録更新は絶望的だけれど、

そんな事は御構いナシに、記録ポイントのある変電所までは必死で踏む。


葡萄坂は好きな峠だ。


勾配がキツい所もあるけれど、

変電所までは一気に登るには丁度いい距離だし、登り前半は街を見下ろせるので、グングン登っていく気持ち良さがある。


変電所から奈良側に少し降って登り返し大阪市内に戻るこのコースは、交通量も少ない上、気持ち良く速度が乗る下り、そして、

度々現れる登りがまた良い。

そして十三峠を奈良側から降る。


ちょうどお昼も過ぎたので、

そろそろ昼食を摂りたい。


十三峠の麓を出て国道沿いすぐにあるオシャレ自転車カフェ「FRANCY JEFFERS CAFE(FJC)」。

インスタグラムに特化した、店内も、食事も、何をどう撮っても写真映えするカフェ。

これはもう、インスタ映えのインスタ映えによる、インスタ映えの為のカフェと言っていい。


でも食事代が少々強気で、

前回訪れた時は、

コーヒーとハーフサンドのセットで1260円と言い渡され驚いたのだけれど、

最初から分かっていればどうという事はない。


それに、値段に恥じない味とサービス。トイレすら高級ホテルのようで、居心地としては満点だろう。


軽いライド時でも現金2千円くらいは携行してるワケだし、たまのソロライドにちょっとくらいの贅沢はツキモノだ。


そんな気分で、

久しぶりにFJCに寄る事にした。


カウンターでメニューらしきモノを探すと、真っ先にボリュームのあるハンバーガーセットが目に入り、

デカデカとコーヒーセットなら100円引きと書かれているが、肝心のセット価格を見つけられない。


だけど、レジでまごまごしてるのもカッコ悪いし、1500円くらい覚悟しとけば少々足が出ても別に構いやしない。

僕はスマートに、ハンバーガーセットでコーヒーもお願いします。と、注文。

首元のジッパーを少し下ろし、

フッ、と小さく溜息し会計を待つ。



『ではセットで…2160円になります。』



…なん…だと…?!


峠で流した汗とは明らかに違う何かが

サイクルキャップを湿らせる。


二千円は、強い。

強気、なんてモンじゃない。


てか、コーヒー100円引きって、

その割引き率、お得感あります?!

そもそも現金二千円しか持ってないやん…


…いやまぁいい、焦るな、

そうだ、こんな時は現金じゃなく、

カードだ。クレジットカード。


現ナマよりクレジットカードは心理的ダメージが少ないって、何かに書いてあった気がする(カード破産への道 著:角 破沙夫)。


僕はカードで支払いを終え、それでも

広い店内を落ち着き無くウロウロしながら、

僕が一国の首相だとしたら、

ビッグマックセットを引き合いに出されて世間から糾弾されているに違いない、などと考えていると、

呼出ブザーが鳴り、どうやって食うのか分からんデカイバーガーが眼前に現れる。分けて食う人もいるというが、

席についた僕は雑念を振り払うように、

両手でガッシとバーガーを掴み、齧れるトコから食っていくスタイルで挑む。

だってハンバーガーなんだもの。


重ねたハンバーグからベーコンがベロンと舌を出している。

まさに、

肉vs肉。カリカリの香ばしいベーコンにジューシーなハンバーグ、

特筆すべきは、完璧な加減で火を通した玉ねぎの輪切りがまんまゴリっと入っていて、

とにかく甘い。ライドで失われた糖質を玉ねぎで補給する。

甘く、ジュワッとしながら、ショキショキとした食感がたまらない。


玉ねぎの汁と肉汁が絡みあった汁が紙袋溜まり、

添えられたフライドポテトをその肉汁に浸けて食うと、これがまた美味で、

スペシャリテを名乗るコーヒーにベストマッチする。


これは、美味い。確かに。


オジサン独りのランチとしては些か高級な気もするが、

例えば、サイクリングデートならばどうだろうか。


『あの、よかったら十三峠ボクと、あのその…』

とか言って誘い出し、

あの娘僕がKOMを全力で獲りに行ったらどんな顔するだろう。

そして、仕上げにFJCへ。


ロードバイクデートの汗臭さを払拭して、お洒落でスポーティでお腹も満足なデートを演出出来るかも知れないし、

全力でKOMを獲りに行く事はデートではオススメ出来ない。


そしてふと我にかえる。


これ、また太るヤツでは。


帰り道は少しでもカロリーを消費する為に大和川の河川敷からIKEAでも目指そう。


特に面白くもない、河川敷ルート。

そう思ってたのに、

なんだろうか、疲れた身体にフツフツと湧き上がる幸福感。


ロードバイクに乗る全ての人がそう感じるかは分からない。


ただ、自転車が自分の、いや。自分が自転車の一部になった様な感覚が、

カロリーの消費を後押しした。


ビールを買って帰宅。


シャワーから上がり、まだ陽の高いウチにプルトップを引くと、

ヨッシャンからメッセージが届く。


『近くに来てるよ、LAのお土産持ってきたけど、どう?』


スグに向かうよ、と打ち込み、

ビールを飲み干してから、


僕は送信タブを押した。






二度目の葛城山 〜KINFOLK Ownersmeeting に向けて〜



太ったな、と。


もちろん、


個人差があるのは間違いないのだろうけれど、

通勤でタラタラ乗ってるだけでは自分の食欲というか、飲酒というか、


やっぱりカロリーの消費が追いつかない様子で、それが脇腹あたりにカタチとなって現れたのだ。


…なので、


その焦りから唐突にヨッシャンとソウ君をライドに誘う為のラインを送る。


ソウ君からは「まぁ僕も太ってきてますから笑」と返答。

さすが!太る時も一緒だよ?、ズッ友だね!

じゃあ六甲でも行く?とたずねると、

「7月のライドの事もあるし、ソウ君トコ集合でいこう。」とヨッシャン。



当日の朝は、

スニーカー選びにも余念が無い。

輪行という事もあるし、

何よりライド後、

硬いカーボンソールの反発をくらって疲労した足の裏を休ませるシューズが調子良い。

そんなアフターライドシューズ。


そういう意味ではニューバランスは非常に優れていると思う。

ストリートファッション好きには説明も要らないであろう580シリーズ、あと、最近購入したNB1300clも極上の履き心地だと思うし、


アウトソールの突起部がペダルに上手くひっかかるので比較的踏みやすい。



早朝、

僕らの為だけに、

ビストロ リュドラガールのシャッターが上がる。


薄暗い店内で、

先に着いた僕が着替えていると、

何も言わずにソウ君はモーニングコーヒーをカウンターに置いてくれる。

やがてヨッシャンが到着し、

間も無く、走り出す。


「今日は前回のコースに、実際に葛城山を加えるコースで。」

と、ソウ君が引いたコース。


ペダルを回せば、

この季節特有の柔らかい風、

紫外線の強さが気持ち良い。


当然ながら、それを感じてるのは僕らだけなワケがなく、


泉南の自転車乗り、例えば、トレイルランにハマってるカワラヤ君や、MTBのライドへ向かうETのジン君達と、

まさかと思うタイミングで出くわした。


こんな偶然は、

なんだかワケもなく今日はいい日だと思わせる。

そうして誰もが休日を満喫する中、


僕らはひたすらにペダルを踏んだ。

ヨッシャンがそろそろ休憩しよう、

というタイミングで、KINFOLKらしくウサギ小屋のあるパン屋へ。

相当な人気店らしいのだけれど、残念ながらパンは販売前のタイミングで買えなかった。


ふとヨッシャンを見ると巨大ブランコこいで遊んでるし。

そこから程なくして、

葛城山を登り出す。


そこまでのルートでアップを済ませたという風に、良い感じで足が回る。

最近まったく乗れてないというヨッシャンとペースに差が出れば、

僕はある程度まで行ったら待つのではなく、降ってヨッシャンの所まで戻る。


これによって、体力差を補い、

お互い同じくらい疲れるワケだ。


葛城山を登頂した時には三人ともへばへばになっだけれども、この達成感はヤバイ。

そして、


下りは、恐ろしかった。

相当な急勾配に加え、

ガタガタの路面の葛折り。


「モッツのライン着いてったらガタガタやないかー!」とヨッシャンがボヤくが、

「俺のせいちゃうわーっ!」

と、応戦しつつ、荒々しい速度を殺す為いっぱいに握ったブレーキレバーを、丁寧にリリースしてタイトなコーナーをクリアしていく。

それでも強烈な勾配に冷や汗するシーンもあり、


下りきった瞬間、妙な安堵感に包まれる。

こういう気分が非日常に拍車をかけるのだろう。


既に、1000m近く標高を獲得してるのだけれど、ここからさらにもうひと登り。


ソウ君が見つけたルートで、グラベルからアスファルト、人通りが少ないので路面は綺麗だけど、石や枝がゴロゴロしているし、


何よりまあまあ登る。


「葛城山の後だと、結構(脚に)キますね〜笑」と苦笑するソウ君の足元で、

壮絶な破裂音。リアタイヤをサイドカットした模様。


まぁ、

こんな事もあるな、と折角なので少し休憩、雑談しながら修理を済ます。


そこを超えたら、高速コーナーが続く下り。


スピードが乗るし、見通しも良くアウタートップでガンガン踏める。

高い速度域のコーナーで、バイクを寝かして行くのが何とも気持ちが良い。


パンクの事もあり、

そこからは最短距離で帰る。

とはいえ、

獲得標高も1400mという事で、

十分に疲労はしてる。


「帰って甘い物食べましょう、昨日仕込んだティラミスがあるし」と、ソウ君。


はっ、マジか、いいね。


リュドラでは、低カロリーとかヘルシー意識のヤワなデザートは出ない。

味が最優先事項。

美味いモンしか出て来ないので、

これはアガる。


店に着き、


着替えを済ましたヨッシャンと僕は、

借りてきたネコの様にしてカウンターに座り、ランチを待つ。


サラダをガッツリと頂いた後、

卵黄と生クリームをたっぷり使った、

ショートパスタのカルボナーラ。

僕は何度も、チーズ?チーズ入ってんの?と聞いてしまう程に濃厚。

フランスアルザス地方特有の、何とも不思議な、プチプチとした食感のショートパスタだ。

まったりとしながらシツコクない味わいに、ワインが止まらない。


そしてお待ちかねのティラミスは、

ふわふわ食感で、甘くないのにしっかり甘いというか。これは大人のデザートだ。



あ、


痩せる為にライドに誘ったんじゃなかったっけ、と、ひとり苦笑したけれど、


まぁいいか。


それより、

ライドの計画が確実に進んだ、という事で。


このコースと、リュドラのディナーに加え、

ヨッシャンのスマートなもてなしがあれば、最高のライドイベントになると思う。何かお土産も用意してもいいかもね、なんて皆で話ながら、


7月15日のKINFOLKオーナーズミーティングに想いを馳せた。








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