チェーン洗浄

ヨッシャン、明日どうする?、


と前触れもなくメッセージを送ったのに、

「六甲コーヒーコースで。」

と、気持ち良い返事が返ってくる。


それを受け、

少し上がったテンションを利用して、

チェーンの洗浄でもしちゃうか、と。


個人差はあると思うけど、

僕の場合は150〜200km毎に洗浄。二回に1度はそのまま洗車という感じ。


今回はとりあえず、ドライブトレインだけ、綺麗にしておく。


使うのは、

パークツールCM5.2と、

ディグリーザー。水に洗剤、

グランジブラシと、

チェーンオイル。

あとはボロ布のウエス。


チラシを敷いて、

さて、やるか。

まずクリーナー本体の蓋を外し、

チェーンを挟み込んでから、

蓋を金属製のクリップで、

パチコン、パチコン、と留める。


本体は樹脂製だけど、

実際持つとシッカリとした作りで

剛性感もあり精度も高いと感じる。


ロード乗りでまだコレを使ってない人には、一刻も早い購入を勧めたいくらいだ。


ディグリーザーをラインまでなみなみと注ぎ、

後はペダルを反時計回りに40回転。

コレだけでも随分キレイになるんだけれど、

ディグリーザーを紙に吸わせて廃棄して、

次は中性洗剤入りの水をクリーナーに注入。40回転。

最後は、真水に入れ替え、

また40回転。


ウエスで拭き上げれば、チェーンはピカピカになる。


次は後輪を外し、

カセットの清掃。


と言っても、ウエスの端と端をピンと張り、

それをギア板とギア板の間に入れて、左右に擦り取る。

バラすよりも手軽だし、それなりにキレイになってくれるので、日常の清掃には

コレで十分だろう。


後はグランジブラシなる三方向から挟めるブラシにディグリーザーを吹き、チェーンリングをガシガシと汚れを擦って、

ウエスで磨く。


フレームに飛び散ったディグリーザーの汚れなどを拭き取って、

車輪をハメこむ。


チェーンを掛けたら、

お気に入りのチェーンオイルを注油し、


余分な油を拭いて出来上がり。


慣れれば30分くらいの作業だろうか。

ピカピカに輝くチェーンを見下ろしながら、グローブを外し、

僕はボトルに入れたアイスコーヒーを啜った。




翌朝、

予定通り走り出す。


変速がパチッ、パチッと気持ち良い。


登りで引き離したハズのヨッシャンに、下りで追い抜かれる。


彼もずいぶんカンが戻ってきたようで、

競う様にして僕らは六甲の山を下り、

麓のコーヒースタンドに入る。


無機質な内装の奥にある

有機的で物々しい焙煎機が、

ロースターでもあるタオカコーヒーの雰囲気を一層良くしてる様に思えた。


「モッツさん今日誕生日でしょ?」


そう言って、

ヨッシャンが奢ってくれたコーヒーを口にする。


これは美味い。


シングルオリジンのライトローストは、

ライドの後にピッタリな爽やかさで、

思わず二杯も飲んでしまった。


そうこうしてると、

今時見ない車高の低いファミリアが、

ボォンと音を立ててテラス席の前を曲がっていく。


奥に車を止め、

歩きながらやって来たのは、

山を走って来た帰りというコッシーだった。


自転車の話になると僕らは完全にオタクで、ついつい身体が冷えるまで話に花を咲かせてしまう。


「モッツさんのロード、持ってみて良いですか…あれ?ヘッドガタ出てますよ?」


えっ?!マジで?!そういえば全然締め直しもしてないわ…


日常整備は疎かにしちゃいけないな、

チェーン洗ってばっかじゃなくて。


いつまで経ってもビギナーぽさが抜けないもんだと自嘲して、

僕らはコーヒースタンドを後にした。






讃えあい、チギリあい。

待ち合わせ場所に向かう朝、

途中、

パンでも齧ってから向かおうと、

コンビニの前でクロワッサンを頬張ってると、


背後から、

ヒュッと、シルバーのTonic、

テースケさんが現れて開口一発、


「…何やってんの」


あっ、おはようございます…


「こんなトコでモグモグして(笑)」


…いや朝飯を…


と、

なんだか気恥ずかしい感じで朝の挨拶を終え、

今日のライドは始まった。




例のごとく、


僕は週末ぎりぎりに声をかけてしまう。


あくまで、まぁお暇であれば、

と言うスタンスなのだけれど、


岡さんが速そうな人達に声を掛けてくれて、テースケさんがコースを案内してくれて、今回もなんだか申し訳ないくらい最高のライドになってしまった。


ナイトーさんにグループチャットで「またテースケさんに案内してもらうつもりでしょ?」と笑われて、全く返す言葉もない。


そのナイトーさんが今回参加出来なくて、テースケさんも少し残念そうにしながらも、道中に岡さんヤギさん、そしてRideinthewoodsのオカモト君と合流し箕面の山を目指す。


山の麓でアヤちゃんと合流して、

今日は、6名でのライド。


人数が多いだけでもソワソワわくわくするのは何でだろうか。

コレも自転車の醍醐味。


と、

車の入れない山道に入って行く。


談笑しながら登るけど、

数日前の嵐で路面に折れた枝葉が散乱し、下りも路面状況は変わらず、オカモト君がサイドカットのパンク。


サイドカットは修理用のパッチが無い場合、テレカや御札をチューブとタイヤの間に挟む、と言う応急処置を聞くけど、


そのタイミングで補給の羊羹を食べていたヤギさんが、コレは?

と羊羹の包装ビニールを差し出す。


確かに丁度良さそう…。


ヤギさんの機転でパンク修理完了。

何となく、自転車屋さんが同行してるって安心感あるなー、と、

オカモト君の修理を手伝うヤギさんの佇まいを見て思う。


そのヤギさんのダッシュ力を、

テースケさんが「マグナム」と評した事を発端に、しばし下ネタで一同ゲラゲラ笑いながら開けた県道を走り出す。

男性的にはマグナムと言えばカッコいい方を彷彿せざるを得ないワケで。


笑い声も一息ついて、


しばし静寂の後、

ズッ、

と岡さんが前に出てふっとその尻がサドルから浮く。


ちぎり合いの合図だ。


ハンドルを握り返した時にはもう遅い。


テースケさんと岡さんがドンっと

加速する様は、

まさにリッターバイクのそれだ。


が、なぜか岡さんが伸びない。

愛車のTonicCXをバラしてる為、

無銘のカーボンCX(タイヤもブロック)で参加してるせいか、

脚力をフレームが吸収してる様に見えた。

(ちなみにいつものTonicもCXだけど僕は普通にブッち切られる。)


そんなちぎり合いの中、

一行は全員が初めて通る、という山間の登り坂へ入って行く。


狭い幅員、苔むすアスファルト。

樹々の葉の隙間を降りてくる陽光。


気がつくと先行していた。


タイヤの転がる音と、自分の息遣いしか

聞こえてこない。


空が近づいて、気持ちよくてニヤニヤしてくる。


でも、

思ったより坂は長く、

だんだん辛くなってきたが、

何となく脚を緩めるのは

申し訳ない気がした。


何に対して、と言うと、

なんだろう、山に、坂に、だろうか。


とにかく不思議な感覚だ。

頂上で皆と合流すると、

速かったよ、と褒められ有頂天。


良い気分で下りに入ると、

またこちら側の斜面の景色も美しく、

林がパッと開けた瞬間、

山腹の田園風景。

青い稲が跳ね返す陽光に、


皆口々に、わぁ!、気持ちいー!と感嘆の声を上げてしまう。


そう、綺麗なんじゃなく、気持ち良い。


景色を、見る、のでなく、全身で感じる事が出来るのは、

コレもまた自転車の醍醐味か。


復路に入り、

ここと言う登りで、

ヤギさんが仕掛けてきた。


弾丸の様に飛び出すアタックに、

テースケさんと共に反応し、

後を追う。


テースケさんが少し緩めた、

気がした。


今が踏み時だと判断し、

一気に行く。


いやらしい闘争心が、

心中でイヒヒと笑い、

その声が聞こえぬ様、ヤギさんを抜く。


だからこそ、

ここで油断して抜き返されるのはいかにもカッコ悪い。


僕は犬が餌を待つように、

ハッハハッハと息を切らしながら、

頂きに向かい必死でペダルを踏んだ。


よし、大丈夫だろう、と左後ろを振り返えった瞬間、


シルバーのフレームが、右脇を抜ける。

そのテースケさんの横顔は、少し笑ってる様にも見えた。


しまった。


と思うまでもなく、下りは速すぎる。


オカモト君が後を追い、二人は瞬く間に見えなくなる。

オカモト君はC3でしのぎを削りあったとは思えない速さだ。


直後、

アヤちゃんにも抜かれる。


下りはセンス。


体力差が出にくい下りで、

あっと言うまにCL1のアヤちゃんに千切られる。


女性らしい雰囲気で、

ロングヘアの美しい彼女が、

グレーチングをホイっとバニーホップしてスッと走り去って行く。


なるほど、男女共に人気ありそうなタイプだ…。



もたもた下っていると、

岡さんから「外足の加重が出来てないかも」と指摘を受け、

えっ、意識してたんだけど、

と心中言い訳しながら岡さんのお手本を見せられて、


あ。


と、なる。


出来てるツモリと出来てるのでは雲泥の差で、恥ずかしいやら嬉しいやら。


「後は目線ですね。参考になればいいですが。」


むしろ勉強にしかならないのに、

こう言うスマートさに本当に憧れてしまう。


そんなこんなで午前中に

サクっとライドを終え、

解散。


午後から僕は

横浜在住の姉夫婦の来阪に備えて

段取りしてたのだけど、

晩飯はせっかくなので

お好み焼きの出前をとった。


そして、

合わせるワインは「OKO-WINE」。

お好み焼き用に開発されただけあって、

酸味を抑えつつソースの風味を引き出す。


しいて言うなら、


縁日で、偶然好きな子の浴衣姿を見てしまったかの様な、キュンとした切なさ。

そして、心に残る重さ。


これは美味い(笑)。


最高のライドの後の、

充実した時間。


きっと共に走った6人が6人、

最初に唇に触れたアルコールは、

同じ様に最高だったんじゃないか。


それは酔いの回る頭の中で、

勝手に確信へと変わるのだ。





山岳の週末

会社のロッカーを出ると、

外はまだ明るい。

仕事も想定外に早く終わったとはいえ、

日の長さに夏がジワリと近づいてると感じる。


明日は休み。

家人も帰りが遅いというし、


少し遠回りして帰る事にした。


サイクリングロードを独り走るだけで、

仕事のモヤモヤから遠ざかる気がして、


峠道に入ると、そんな気なかったのに、

時折見下ろせる夕暮れの街が綺麗で、

気が付くと喉がヒューヒュー言うほど踏み込んでしまった。


帰宅してログを確認すると、

峠で自己新記録。シャワー浴びて、

スグにワインを買いに出る。


喉ごしの良い白ワインが飲みたくて、

Jacob's creekのソービニョンブラン

を選んだ。


繊細な味わいは、惣菜に、

例えば高野豆腐や椎茸の煮物等、

出汁の風味をぐっと引き立てる反面、

濃い味付けの物とやると

すぐ味がボケてしまうのだけど、


とはいえ、

和風出汁に柑橘の爽やかな香りはいかにも気持ち良く、

初夏の夕暮れを想起させた。



その翌朝、

五時起きで神戸を目指し、

またペダルを回す。


久しぶりにヨッシャンと六甲を走ろう、

と言う事になったのだけれど、


ヨッシャンは数ヶ月まともに自転車に乗れてなくて、コンポを総入れ替えしたロードバイクも、

ようやくシェイクダウン出来る、といった感じ。


SRAMの無線電動シフターに、

ROTORの楕円チェーンリングと、

ずいぶん物々しい仕様になったヨッシャンのKINFOLK。


オーソドックスな彼のスチールフレームに最新コンポは見慣れないカッコ良さがある。


早々に峠に入り、

楕円チェーンリングを気持ち良さそうに踏んで、


ない。


さすがにシンドそうで、

やはり自転車ってのは乗ってないとすぐキツくなってしまう。ハイエンドバイクでもエントリーグレードでも、それは変わらないんだろう。


とはいえ、


共に走る。

最近そこそこ乗ってる自分は勝手に先行してはまた戻って、彼と並走。


世間話しをしながら、

はあはあ言ってペダルを踏む。


山頂の展望台に着き、

ヨッシャンが「モッツさん下りもまあまあ慣れてきましたね」と言ってくれて、下りは苦手意識があったので嬉しかった。


「今日はスッキリ遠くまで見えるなー!」と、パノラマを満喫。

峠から見える景色は、毎回、

同じ様で違う。


もちろん実際に違うのだろうけど、


そこまで到達する過程と、

誰と登るかで、見え方は変わる。


どうする?コーヒーでも飲んで帰る?


そこからコーヒースタンドまでの距離は20km。

結構あるな、と少し考えてしまったが、

とりあえず再び走り出す。


もう脚もずいぶん疲れてきたな、

と思うと、

「あと何キロっすか…?」

ヨッシャンも絶え絶えに聞いてくる。


何言ってんの、まだ2キロくらいしか走ってないよ、と笑うとヨッシャン、


「よし、やーめた。」


と笑って、次の分岐点で爽やかに帰って行った。


彼らしい割り切りの良さに苦笑して、

またな、と別れる。


誰かと走るってのは、

やっぱり楽しいモンだ。

そこにはログには残らない楽しさと、

充実がある。



誰かと走る、誰と走るのか。



それはとても重要で、

たぶん、


自己新記録なんかよりも、

大切な事なので、


今夜もまた、

何か美味いワインを

探してしまうのだろう。






RAPHA PROTEAM BIB2

愛して止まないRAPHA PROTEAM BIBが

大きくモデルチェンジしたという事で買ってしまいました。


試着しただけでも、

過去のPROTEAMBIBを

アップデートしたというより、

同じ名を冠しただけの

完全な別物といった印象です。


例えば裾のグリッパーが広くなった、

というのも(左が2)

構造そのものが変わっていて、

ショーツに直接プリントされてる為、

それ自体がビタっと張り付く感じ。

このフィット感はたまりません。


この様な素晴らしい機能等は、RAPHAのWEBサイトや雑誌のレポートを読んで頂くとして、


個人的使用感について書いておきます。


まず男性の股間にはおおよそ二つの物体がぶら下がってまして、

友人の言葉を借りると、


「カッコいい方」と「カッコ悪い方」


に二分されます。


確かに、

カッコいい方は大きいほど皆自慢気なのでやはり格好良いのでしょうし、

カッコ悪い方は大きいと酒屋の狸ぽく、どこか間抜けな印象で、

これは言い得て妙だな、と思いますし、


いったい僕は何を言ってるんでしょう。


とにかく、


カッコ良い方は海綿体なので圧力に強くある程度の力で握っても平気。

故に、適当に野放しにしておいて問題ないのですが、


ある程度の力で握る、

と聞くだけで震え上がるのが

カッコ悪い方ですよね。


で、

このカッコ悪い方の位置が悪いと、

太ももあたりでゴリゴリして大変不快です。僕の場合は特にダンシング(立ち漕ぎ)してる時ですね…。


コレはパッドの形状やライクラの素材感で変わってくると思うのですが、


今回のPROTEAM BIB2に関して言えば


なんと、

ビブのサイズに合わせてパッドの厚みも変わっているという事で、

そのお陰でしょうか。

非常に収まり良く快適に立ち漕ぎ出来るワケです。


僕はこの収まる辺りを脳内で

ゴールデンボールポケット

と呼んでいて、

このGBPの快適性で言うと、


クラシック<プロチーム1≦プロチームライトウェイト<プロチーム2


という感じでしょうか。

これは個人のサイズによって変わってくる所だと思うのであくまで僕個人の場合ですが。


そんなワケで、

とにかくこの新しいビブのフィット感は自転車用に進化した人の皮膚、と言って過言でない上、

上手い具合にカッコ悪い方を包み込んでくれます。


今まで通り履きたくなるデザインに加え、これほどの機能。


オトナの自転車乗りやゴリゴリ感に悩む人には必須のビブなのではないかと思います。






KOMへのコダワリ

巨大商業要塞といった風貌の、

京セラドーム周辺。


自転車に息子を乗せて、

要塞の一翼を担うAEONにやって来た。


連休初日と言う事で、

大変な人熱の中、駐輪場が満車状態。


パパ、あそこ空いたよ!と言う声に振り返ると、すぐにオバちゃんが自転車を滑りこませる。


ツイてないな。と、

結局15分ほど駐輪場をウロついて、

ようやく入店。


しかし、お目当の

娘のファーストシューズは未入荷。

まったくツイてない。


きっと父さん、午前中に

今日の運使いきっちゃったのかもね。


−−−−−


その日の朝のライドは少し寝坊して

始まった。


昼までに帰る為、昔通ってた通勤経路から舞洲へ行く、50km程のコースを選択。


レジャー施設等が並ぶ舞洲は、

景色が良く開放的な雰囲気で、

周回練習に休日気分をもたらしてくれる。


河川の堤防からアクセスすれば、少し遠回りだけどさらに気持ち良いルート。


昔の通勤経路を懐かしみながら走り、

堤防に到着、舞洲へはココで左だけれど、

真っ直ぐ橋を渡ると、

以前の勤務先。


この橋に、

STRAVAのセグメントが在る。


橋の入り口信号から出口信号までの、

600m。


勾配は緩いが、

橋なので風の影響も強く受け、

幹線道路なので交通量も多く、

信号のタイミングで

簡単 にアタックは殺される。


結局回数を重ねる程

環境が成績に大きく貢献するので、

当時、毎日通勤してた僕は

この橋で(遅刻ギリギリで)

KOMを獲れたワケだ。


しかしSTRAVAのユーザーも増え、

それも今は昔。

気が付けばもう10位あたりだろう。


KOMにそれ程

拘ってたワケじゃないし、


だいたいタイムトライアルは

無酸素運動で身体にも悪い気がする。


今から周回練習に行くのに

脚を使い切るのも違うと思うし。


でも顔を上げると、


信号は「青」。


連休初日で交通量も少なく、


風は凪いでる。


僕は、


反射的に

ペダルを踏み込んでしまった。


回り出したペダルに反して、

気持ちはまだ迷ってる。


でも、

スタートラインまで緩い登り。


ここで加速しないと

タイムは期待できない事を知っていた。


…ああもう、行くか。


下ハンに握り変え、

サドルから尻をガバッと上げる。


ギアは9速、加速して、

僕はスタートラインを切った。


ほとんど交通量はない。


脚が軽い。


イケるかも知れない。

そんな予感は僕の背中を押す。


が、橋の頂点に差し掛かる頃、

もう肺が痛くなってきて、

突風が真横から吹き付ける。


それでも、


シフトレバーを押し込み、

トップギアへ。


「ガチ、ガチン」

ん?二速上がった?

どうやら9速と思ってたのは

8速だったらしい。

軽かったのはコレか…


二速アップで下り始め、

速度計に視線を落としたが、


サングラスに巻き込む風のせいか、

辛くて泣けてきたのか、


溢れた涙でよく見えない。


うっかりギャップを拾ってしまい、

振動でチェーンが、

シャンっと9速に落ちてしまう。


自分の整備の甘さに舌打ちしながら、

すぐ10速へ押し戻し、

メーターは、たぶん50kmには達してる。


顔を上げ、

ゴール付近の車両や人を確認。


ここで信号が赤なら、

当然ブレーキを掛ける事になり、

アタックは終了だ。

が、


車も人影も無く、


信号は「青」。


…ツイてる…


息も絶え絶えに

(ここで踏まなきゃ)後悔するぞ!

と自分を叱咤、


もう一つ、踏み込む。

すると、

クロモリハイエンドの

ギガチューブは、

しなう様にして、

ぐい、と前に推し出てくれる。


公道である事に配慮して、

ブレーキレバーに指を掛けつつ、


僕はゴールラインの青信号を突っ切った。


あっという間に到達した、という感触が、

心拍が落ち着いた頃、手応えに変わる。



その後予定のコースを巡り、


ライドの終わりに、

いつものコーヒースタンドに立ち寄る。

舐める様にログを見る僕は、

誰から見ても気持ち悪いな、

と自嘲する。


結果は2位。


KOMから2秒差。


ウワーッ!と叫びたい気持ちにコーヒーを注ぎ込んで落ち着かせ、


600mの2秒差は圧倒的だと気付き、


まてよ、って事は、

3秒近く過去の自分を引き離した事は喜んでいいんじゃないか。


その理由はきっと、

でも、

コイツだろうな。


昨日ワックスを掛けたばかりの、


ライジン製 KINFOLK ROADRACERが、

木漏れ日を跳ね返していた。


店を出て、

ガードレールにもたれるバイクに手をかけようとすると、

「いつも寄って頂いてありがとうございます」と、

店員の女性がワザワザ出てきて声を掛けてくれる。


綺麗な自転車ですね、と言われ、

なんだか照れ臭くて、

いやあまあ、

と早々に立ち去った。


−−−−−


夕暮れ、

3件目でやっとムスメの靴を発見出来た。


息子には食玩を買ってやり、

自分には何か酒を…

「今日パパ頑張ったからコレでいーよー」と息子が突然ワインを選んでくれた。偶然にもDOCG。ええやん。


まぁ、ログ眺めながら、

たまには良い酒で酔うのもいい。


ありがとうな、

と手に取って、僕らはレジへ向かった。


もちろん、

ワインの値段は
妻には言えないのだけれど。



STRAVAは、

言ってみれば拡張現実、

ポケモンと同じ。


そんなモンの為に事故したりケガするのは余りにも馬鹿馬鹿しいと思う。


でも、

無事に帰ってくる事を前提として、


少しばかり「ムキになる」ってのは、

案外悪くないのではないだろうか。





よく晴れた休日

よく晴れた休日の朝。

家族の誰より早起きし、
支度を始める。

ジャケットを羽織りウチを出る前に、
寝室へ子供の寝顔を確認しに行くと、
物音で起こしてしまったようで、
目をこすりながら息子が聞く。

『どこいくの?』

練習だよ。

『気を付けてね、コケないでね。』

と言って、
息子はまたパタリと寝てしまった。

僕は愛おしい気持ちに後ろ髪を引かれながら、
玄関のドアを開けた。

ここしばらく、
休日の朝は誰かと走る事が多くて、
それも特にグループライドに参加するというワケでもなく、
明日ちょっと走ろうか、という具合。

前回はヨッシャンに大阪まで来てもらい、
十三峠を経由して天六のグレ君の店に寄る、
という少々無茶なコースを僕が提案したのだけれど、
どうしても幹線道路をかわせず
走りにくいルートになってしまい、
申し訳なく思った。

とはいえ、
待ち合わせ場所でBMWのトランクからMTBを出してきたヨッシャンには流石にたまげたが、

いかにも彼らしいサプライズというか、
彼の自転車と向き合う姿勢は本当にカッコよくて、
いつも教えられる思いだ。

昨日は、
ナイトーさんに声を掛けたらテースケさんも来てくれて、しかも、
テースケさんの案内してくれたルートは極上。

正直、通称北欧練と呼ばれるあのコースを走るのは「休みの日までちょっとなぁ…」
と考えていたので、
これは本当にラッキーだった。

そんなワケでご近所三人で集合、
チーム堀江やな…
と心中に呟きつつ出発。

世間話しをしながら、
時にはペダルより舌が回る、
そんな感じで進みながらも、

ここって時にはテースケさんの引きに付いていくのもやっと。

山もあるし趣のある市街地、
さらにとんでもなくブッ飛ばしやすい道もある。

朝の3時間がとても贅沢で、
有意義な時間になった。

僕は、ウチを出る時息子に
『練習』なんて嘯いて出てきた。

練習ってなんだ。
特にレースに出る予定も今は無いし、CXもシーズンオフ。
いつナンドキでも本領発揮出来る様にとか、なうての空手家かよ、って話だ。

少しレースをカジったくらいで、
僕はその本質をすぐ忘れかける。

今朝、
いつもの様にそっと家を出ようとすると、
目をこすり起きて来た息子が聞く。

『どこいくの?』

自転車乗ってくるよ。

『コケないようにね』

息子の返しは同じだけど、
後ろ髪引かれる思いは、
背徳感に変わる。

悪いね、父さん、
ちょっとリフレッシュしてくるよ。

自転車は楽しい。
そこに仲間がいれば、
多分もっと素晴らしい物になる。

ストイックな自分に酔うのも
楽しみの1つだけど、

生活からもレースからも頭を切り離し、
ただ仲間とペダルを回す時間を愉しむのは、
実はとても
贅沢な時間なのだと感じた。

よく晴れた休日の朝。

それは自転車に乗る人には、
美しい週末の始まりだと思う。


関西CX2017 #11 和歌山マリーナシティ戦

不甲斐ないレースをしてしまった、
という印象。

前半はそこそこ善戦したものの、
アスファルトのストレートと、

子供の頃そこかしこにあった『空き地』と言うのが最も伝わるのではないか、
というじゃりじゃりで固い路面のテクニカルなコーナーを上手く処理出来ず、
みるみる順位を下げてしまった。


そんな最終戦の会場は、関西CX初の開催地となる和歌山マリーナシティ。

主催側も和歌山でシクロクロスを盛り上げようと、TVを呼んだり、台湾料理の屋台が並んだりと、気合いが入ってる。

そして、会場のとなりが子供向けの遊園地、ポルトヨーロッパである事もあり、

今回僕は、海岸沿いの温泉宿を予約して、

前日から家族旅行も兼ねて参戦する事にした。

当然、妻や子供の前でイイトコ見せたかったワケだけど、
展開としてはズルズル下がるだけのレース内容で、
4歳の息子に
『パパァ、レースいっしょうけんめいはしったの?』
と聞かれる始末(深い意味はないと思うけれど)。

しかしそれだけではなく、
やはりレースの中にドラマはあった。

スタートの号砲直後、
長いアスファルト、
右前方で一台派手に揺れて落車。

そこに数台突っ込むカタチで
ちゅどんとなっていて、

僕は運良くかわせたけれど、
その後ろ辺りを走ってるソウ君が、
まさか、いや、きっと大丈夫だ。

そう自分に言い聞かせて
僕はコーナーへ飛び込んだ。

その後は前述のレース展開。

とはいえ結果として、順位は散々でも
なんとか残留を決める事が出来た。

それにしても、
今年のエスキーナチームはヤバかった。
ヒロシさんには結局1度も勝てなかったし、最近C3に上がったばかりの大柄なチームメイトは、
土煙りを上げ僕を抜いたその足で、
この日表彰台に立っていた。

レースが終わり家族と車に戻ると、
物憂げにヨッシャンが、
『ソウ君が落車に巻き込まれて』
と呟き、え、怪我は?!
と言う僕の問いかけに答えるヨッシャンの雰囲気で、大怪我でも直ちに運ばれる程ではない、という様子が伺える。

簡単に着替えて向かうと、助手席でグロッキーになったソウ君の姿。

大丈夫?…と、
ひとつふたつ言葉を交わしたが、
喋るのも辛そうだった。

レースがいつも楽しいのは、
ケガも厭わない程夢中になれるから、
ってのはそうなんだけど、

彼と代わって、
僕が怪我をしたかも知れないと思えばゾッともするし、

何よりCXシーズンが終わり、
チームライドを楽しみにしていた僕としては、仲間が怪我をしてしまうのは
やはり悲しい。


台湾料理の屋台から、
香ばしい香りが漂う。

そう言えば、お腹空いた。

元気づけようと、
青い顔をして肩からの流血に
苦しむソウ君に、

…食欲ある?

と聞くと、

『あるわけないやろ!』

と即答で怒られ、
場の失笑を誘って、

僕は本場のビーフン(嫁も絶賛)
を啜るのだった。





関西CX #10 桂川戦

スタートは上手く行った。
さらにヨッシャンの
"スタート後は右に寄れ"のアドバイスが功を奏した。そのラインだけまだ硬さがあり、
ライン上を走る数台とスイスイ前へ出る。

気が付けば、前に辻兄ことヒロシさんだけ。二位。

逸る気持ちを抑えて、と思う間もなく左右から抜きにかかってくる。

当たり前か。

強引な選手にウッカリラインを渡してしまうと、その選手が眼前で落車。
突っ込みかけ停止した途端に、
わっ、と
後方から数台抜いていく。

そして僕は、ゴール前のヌタヌタの芝が極端に苦手なようで、
僕だけがガクンと速度が落ち、
そこでバカスカ抜かれ15位のコールを受けて1周目を通過。

しかし、この順位あたりが一発残留ライン。

そう思った瞬間、また後ろから二台程抜かれる。

ー まずい ー


例年通り桂川は泥沼、と言うより、
そこに降る冷たい雨は、平然と体温を奪いながらコースの殆どを水没させる。

まるでガンジス川やな、と笑いながらも
正直、出走も躊躇していた。

その躊躇のおかげで、
結局試走もアップもゼロのまま、
スタートのピストルを聞く事になったのだった。



最終ラップに入る手前の苦手ゾーンでまた抜かれ、多分今、20位程か。
これ以上は抜かせたくない。

そう思った刹那、平地でスピードのある選手にまた抜かれ、さらに抜かれて、5台ほど先行を許してしまう。

キャンバーのあたりで、ギャラリーから
『おっ、シングルスピード勝負や!頑張れ!』
という声。

SS?!誰だ?

ソウ君?いや、オーマイ君か?!

ー どっちにしろ、もう来たのかよ! ー

と、心中に独りごちて、
今日の声援の多さに気がつく。

脇から確認すると、
薔薇のジャージ。

あっ、モッチさんか!

にわかに楽しくなるが、
しかしもう肺がシンドイ。

そんな時、誰の声か分からないけど、
確かに"モッツ〜〜!"、と声援が聞こえた。

誰か見てくれてるというのは、
本当に力になる。

あと半周、もう少し出せるんじゃないか?

目の前は粘土状のキャンバーに杭が突き刺さる難しいポイント。
前の選手が速度を落とす。

その上を掛け抜けると一台、
抜く事が出来た。階段を上がり、
シケインまで4台見える。

ちょっとしたキッカケで、
取り戻す事がある。

突然、
脚が回りだす。

手前一台を抜き、

さらにその奥、
3台パックだ。行けるだろうか。

脚は回ってくれて、
パックの真ん中を突っ切った。

よし!!

が、

きっと、
最後の芝の苦手ゾーンで
追いつかれるだろう。

どうする?

とりあえず乗って入るが、
案の定速度が落ち、
真横から一台来る。

僕はすぐに降りて駆け出す。

最終コーナーを曲がって乗車と同時に、
さっき抜いた4台パックに一気に抜かれるが、

それは流石に面白くねーだろ!

と、振り絞り、せめて一台、
とまた抜き返してゴールした。

26位/45%。

冷たい雨と濡れたジャージで一気に冷える。

青い顔で早々車に戻ると、
ヨッシャンが車内に銀マットを敷き、
暖房をかけて待ってくれていて、

『そのままでいいから、早く乗って!寒いでしょ!』と。

なんというホスピタリティ。
彼と同じチームで本当に良かった。

そこにメカトラでDNFになったヤギさんが、
『見てたよ、カッコ良かったよ、残留取れたんじゃない?!』
とわざわざ声を掛けに来てくれたのが嬉しかった。

ライバルや仲間ってのはいいもんだな、
と、高校生が思うような事をオジサンが、

泥まみれで震える全裸の40代のオジサンが、
本気で思うワケで、

汚れたジャージを脱ぎ捨てたソウ君と2人、ランクルの暖房にあたりながら、
うふふと笑うのだった。






関西CX2017 #9 みなと堺グリーン広場戦

泣いても笑っても、
関西シクロクロスも、もう9戦目。

でも今回はシードもある。
それ程前でもないけど、
先頭が見える位置からスタート出来るのはありがたい。

グリッドの中で軽く手足を動かしてると、
計測用チップを付け忘れてる事に気が付いた。

無いとダメですよね、と、
係員に聞くと当然マズいと仰る。
『スタートまで後2分』
アナウンスの声に、
僕は自転車をグリッドに置きっ放しにして、
駐車場へ向かい全力で走り出した。


関西シクロクロス第9戦
みなと堺グリーン広場

今日は、
今年1番の寒波が来るらしい。
『まるで脅しみたいにテレビで言っていた』とはヨッシャンの言葉で、
その脅迫が案外肩透かしに終わった
という印象の晴天。

風は確かに前評判通り冷たくても、
日差しのおかげで身体は動く。

アップもして準備万端といった感じで、
なんとしても残留チケットを獲りたいところ。


ー そんな時僕は、
なんでこんなミスをするのだろう。ー

車の中、置いた筈の場所にチップがない。
パニクって、肘を滑らしアクセルペダルに顔が近づくと、
シート下で
チップが僕を見つめ返していた。

よし、
あと、20秒?間に合うか!

とにかく全力でグリッドに向かい走る。
ごめん、すいません、通して、
とグリッドの後方でヨッシャンが自転車を準備して待ってくれていた。

助かる、位置は下がったけど、

跨ると同じくして、スタート。

群れの中を積極的に前に出る、

つもりが練習不足とスタートのドタバタが祟ったのか、足が回らない。
前に出れない、皆、速い。

でも、どこかで前に出れるだろう。

その発想は消極的な走りをさせて、結局70%辺りでウロウロ。

しかしずっと声援がやまない。
『オーマイッ、オーマイッ』
発音的にはOMGのオーマイ。
僕の後ろを走る、
同じSSCX、そしてフラットバー。
オーマイなべたろ君、その人だ。

(ピンクの人)
砂場のダッシュがとにかく速い。
僕も砂場は自信あったので、
お株を奪われた様なバツの悪さで追いかける。

脚があるのか、とにかく速い。
でもまさか、と言う所で落車していて、そこで抜ぬくけどまた抜き返され、
その先でまた落車している。

面白い人だな、
と苦笑して、彼とのデッドヒート。

とにかく彼は人気があって、
オーマイ声援8割モッツ2割、といった所か。

…くっ、世代交代感、ぱねぇな!

と今度は砂場を先行出来た。
その先、ソウ君がくじけている。

おおかた落車でもして心折れてる雰囲気。

おーっ、シンドイよなっ!と声を掛け抜くと、
彼は息を吹き返して追い掛けてきた。

彼の得意なステージの筈だ。

油断する間も無く抜き返されてしまう。
だがそう簡単に逃す気はない。

そして最終回。
ソウ君、オーマイ君、モッツのSSCXトレインが出来あがる。

ソウ君の後輪に前輪をハスらせてしまい、ソウ君がフラついた。
『オーっ、KINFOLKオーマイッ』
とネイティヴにオーマイッ君が叫ぶので、
釣られて
『oh…』と返して
僕は何を言ってるのか、と軽く紅潮して、
前に出た2人を追う。

右に直角コーナー、その先で土手に上がりながらの右コーナー。
コース幅が広がるココは抜きどころであり、
自信のある大外からの高速ラインを取る。

案の定、土手で減速したオーマイ君を土手上でパス、ソウ君にも一気に詰めよる。

その先のシケインで、前へ!

ソウ君と二台並びに飛び込もうとしたそこに、真横から信じられないスピードで、
オーマイ君が自転車を担いで駆け抜けて行く。

『アイツほんま凄いな!』
と、ギャラリーが僕の心を代弁してくれた。

その先の砂場はもっと速い、
ソウ君も食らいつく。
砂場のライン取りでミスった、

もう、
届かない。


オーマイ君、ソウ君、モッツの順位でレースを終える。

盛り上がったレースの後、
ソウ君、順位見てきた?
と聞くと、
『見て来ましたよ。』
どうだった?
『もう全然ダメでしたよw』
そーやんなww

そして僕らは爆笑。

笑ってる場合じゃないんだけど、
深刻になって見せる事が
レースに対する意識の表現というのは違うワケで。

自転車が嫌いになる程追い込む必要なんてないし、
ましてや落ち込んで見せて
速くなれるワケがない。

悔しいのなら、
人知れず練習すればいいだけの話。

あと、残すところわずか二戦。

次は京都か…




関西CX#9みなと堺グリーン広場

ソウ君 39位82%
モッツ 40位85%

(写真提供BOB WOODS)





関西CX2017 #8 希望が丘戦



会場に着いて、
ジャケットを忘れてる事に気付いた。

外は相当な冷え込みで、
嫌だ、車を降りたくない、
とダダをコネていてるとソウ君が

『ダウン着て試走とか醜い事やめて下さいね…』と、

ロングスリーブジャージを貸してくれて、
そこにヨッシャンが、
ジレも持ってきてますよ、と。

…ありがとう、コレならいける。
暖かい…

その姿を見たソウ君が
『相変わらず周りの人に生かされてますね。』と冷ややかに言い放ち、

僕はその言葉に、コクリと頷いた。


雨が降りそうで降らない、
どんよりとした今年の希望が丘。
レース直前までぐずぐず用意してると、
ソウ君は先に行ってしまった。

今日はシード無いし、
どうせ後方スタート、とノンビリスタートグリッドへ向かうと、

僕らの前レースを走るヨッシャン。
タレてる様子もなく、
実際中々調子良さげだ。彼はやはりこの手のコースが得意なのかも知れない。

ひとしきり応援してから
グリッドへ行くと、
既に並び始めていて、
気付くと最後尾列から1列前スタート。
参加者数は70人。

前は偶然にもソウ君、その前はヤギさんと続き、
ギャラリーにいたアキラさんがそれを見て"ヤギトレイン"なんて笑っていた。

スタートの合図から3つ数えてペダルを踏み出す感じで、後方は緩やかにスタート。突如、
ヤギトレインだけ加速。
後で聞いた話ではヤギさんが抜け道を見つけ加速したらしいのだけど、僕だけ反応出来ず、エスキーナの2人に入り込まれてしまう。

とはいえ、しばらく大渋滞で、
最初のシケインを歩いて跨ぐ。

どこかで前に出れるだろう、そう思って、
終わる頃には70%あたりを走っていた。

何でや…

同じ人達と抜いて抜かれて、
また抜いて、
そしてまた抜かれ、の繰り返し。

諦めずに走るけど、なんとなく周りのペースが速い気がする。

シンドイ、脚が回らない。

実は年の瀬からこの日まで、
まったく自転車に乗っていなかった。
一ヶ月くらいで良くも悪くも変わらない、という理屈に甘えていたからだ。

背後から同じSSに乗った若者が
何か叫んで抜いて言った。
恐らく『シングル同士がんばろう』的な内容だと思う。

ダメだ、オジさん、頑張れないよ…

練習は裏切らない、と言う言葉の真偽はともかく、
自分が練習を裏切ったら何もないに決まってる。

…当たり前か…

後方の5台くらいのパックで抜きつ抜かれつしながら、最後の砂利のS字高速コーナー。
右コーナー内側のバンクに入り、一気に加速して、そのまま砂利の深い左コーナーに進入するが、
速度が落ちない!

強くブレーキを握り込むと、
コントロール出来ないほどの振動がくる。

ダメだ、落車する!

が、ギリギリでタイヤが粘った印象で、
派手に減速したが落車は免れる。
そして、
パックの連中に前を許す事になった。


ゴールして、
ポツポツ雨が降り出す。

剥き出しのフレームがヤバい、
早く帰ろう。

ウチに着くと、今回の順位に呆れてみせる嫁に、
ヨッシャンが言った。

『もう世代交代って感じなのかな…』

確かにそれはあるのかも知れない。
自分の年齢を考えてもマスタークラスへ行って当たり前だとも思う。

でも、まだだ。
何も納得してない。

とは言え、

C3残留も危ういのだけれど…


関西CX#8希望が丘C3
モッツ56/70位 80%
ソウ君45/70位 64%

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